高坂noteを読む(4) 透明駒をはじめから(iv)

今日の公式テキストはこちら。

このテキストをすらすら読めた方は、以下の文章を読む必要はありません。

すぐに忘れてしまうので、またまた透明駒のルールを確認しましょう。

(1) 出題図は合法な局面である。また、双方の着手はすべて合法である(即ち、双方とも将棋及び詰将棋のルールは守っている) 。
(2) 先手の透明駒の着手は必ず王手である。
(3) 存在する場所と駒種の両方が判明すれば透明駒は可視化され、それ以降は普通の駒として扱われる。
(4) 詰上りの判定においては、透明駒に対し可能性のあるすべての駒種を代入して、それらが全て詰みを与えるときのみ詰んでいると見做す。
(5) 透明駒の着手について、
  a) どの枡への着手なのか
  b) どの駒種の着手なのか
  c) 成ったかどうか
  は表記できない。
  d) 透明駒で普通の駒(即ち、盤上に見えている駒)を取った場合は盤上からその駒が消えますので、透明駒による駒取りがあった枡が分かります。但し、この場合でも駒種や成生は不明のままです。
(6) 持駒の表記が「なし」であっても、透明駒が持駒になっている可能性はある(つまり、この「なし」は、「駒台に可視化された駒はない」という意味である)。
(7) 透明駒の着手をXで、また透明駒が76にいる敵の駒を取ったことを76Xで表します。
(8) 先手・後手の透明駒がそれぞれ何枚あるかは予め分かっているものとし、先手の透明駒がm枚、後手の透明駒がn枚存在することを(透明駒 m+n)と表記します。

今度は「かしこ詰」です。

「かしこ詰」とは(多分)「ばか詰」に対して作られた言葉で、普通に先手:最短任意、後手:最長と考えれば良いのでしょう。(ばか詰は先手:最短、後手:最短)

(この言葉には先日異論が出て、使わない方がよい言葉リストに入れたのですが、まぁテキストにあるのだから仕方ないです。)


しかし、1手詰なのに「ばか」と「かしこ」では何が違ってくるのでしょう。

それは無駄合概念の有無のようです。
「ばか」には無駄合概念が(今は)ないので、透かし詰は詰上りと認められません。

さて問題ですが、これ前回の諺ではないですが、これしかありませんね。

x まで1手詰

しかし、どんな王手をかけても詰みという状況ですが、透明駒が持駒の歩だった場合を考えなくてもいいのでしょうか。

12歩と打った可能性は仮定(1)より排除されます。

つまりこれは透明駒を推理するパズルではないのですね。
Xと王手をしてしまうことで、逆に12歩ではないと証明するということのようです。

いままで手順を表記することによって透明駒を絞っていくイメージでしたが、詰ますことができたなら透明駒が何であったかは明らかにする必要が無いのですね。

このように、「自分でも何を指したか分からないが、詰んでいることは証明できる」という奇妙な状況も、透明駒においては起こりうるのです。

今度は5手詰。
長手数に感じます。
透明駒は後手に1枚。
なければ27馬で簡単ですからね。

持駒の桂歩を使って27に玉方透明駒の利きがないことを証明して27馬までの詰みとなるのでしょう。
と考えたら次の2択ではないですか。

  • 29桂、同X、18歩、同X、27馬まで5手
  • 18歩、同X、29桂、同X、27馬まで5手

まずは
29桂、同X、18歩、同X、27馬まで5手
から考えていきましょう。

2手目同Xに代入できるのは飛龍角馬金銀全圭杏と。
しかし、3手目に18歩と打った段階で2手目は逆王手ではなかったとなりますので
Xに代入できるのは飛金全圭杏と。

……つまりXが何であっても18歩は打歩詰です。
18歩を獲れる29の駒は必ず38玉も獲れるわけですからね。

で、正解は

18歩、同X、29桂、同X、27馬まで5手

に確定しました。

いや、ちゃんとこれが正解か検証しなければいけません。

2手目同Xに代入できるのは飛龍馬金全圭杏と。
でも3手目29桂とした段階で2手目は逆王手ではないとできるので
Xに代入できるのは馬金全圭杏と。

4手目では不変で5手目27馬とした段階で4手目が逆王手ではないことがわかり(?)
Xに代入できるのは金全圭杏と。

やはり、これで詰んでいますね。

ところがこれで解けたと高坂先生のテキストを見ると、まだ検証が終わっていないことがわかりました。

かしこ詰なので2手目同玉の変化も詰まさなければいけないのです。

2手目同玉ということは27に透明駒があることがわかります。
Xに代入できるのは飛桂香歩。
いずれも27馬から駒余りで詰みます。

普通詰将棋でも変化を読み飛ばして作意を答えても正解になります。
しかし、これ忘れそうなのでメモしておきましょう。

かしこ詰は変化も詰ます


(追記)2020.11.28


とあったので、高坂さんのルール説明を増補しておきました。
(d)(7)(8)を追加。これでいいんでしょうか。

手順の表記の仕方も、最初は–iとかだった記憶があるのですが統一されたのですかね。

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