詰将棋創作課題(1.1) 補足します。

課題:1筋に飛車を2連続で捨てる詰将棋を創ってください。
(捨てる飛車は持駒でも置駒でも飛車でも龍でも不問)

この企画、詰将棋創作講座を読むがもうすぐ連載終了するので、その後継企画として具体的に詰将棋を作ってもらおうと考えました。

ところが未だ1通も投稿作が集まりません。
(正確には直ぐに1通来たのですが、同一作があったと投稿取消の連絡が来ました)
さらに
松田圭市「意外と難しい課題ですね。」
有吉弘敏「なかなか難しい課題という感覚です。」
と詰将棋作家のお二方からコメントが付いてしまいました。

もっと強調しておくべきでした。

これは創作初心者むけの企画です!

松田・有吉両氏が仰っているのは「この課題を満たし、なおかつ新作で、さらに名前をつけて発表できるに足る作品を創るのは難しい」ということです。

今までに数多くの作品が既に発表されており、それらを知っている詰将棋作家だから難しいというわけです。初心者の方は類作を心配する必要はありません。

詰将棋の創作を始めて見ようと思っても、何を何処から創ればいいのか解らないということがないでしょうか。
適当に配置を決めてPCに解かせてみるという方法を試みたりはしていないでしょうか。
そのように創る人もいますが、それは膨大な蓄積があって、はじめて有効な方法のように思います。

そこで、適度に難しい課題を設定してみました。
捨駒の意味を考える必要がある課題です。

2回連続で飛車を捨てるのにはどのような意味を持たせるか、2つの意味を考える必要があるわけです。

初心者は玉の移動を目的とする捨駒が多くなるような気がします。
この課題は【玉移動】を2回という意味づけでは作りにくいかもしれません。
【別の意味】+【玉移動】だと作りやすいと思います。
この【別の意味】の捨駒を意識してもらえれば良いかなと思っています。

もちろん【玉移動】を2回という意味づけで作れないわけではありません。

解答例1 風みどり


5手詰。

この図は玉を13に移動させる目的で飛車を2枚捨てます。
作図の過程は初手に飛車を離して打たれたら詰まないようにする方法を考えることが殆どです。
変同が嫌いな方のためにはじめは56とがあったのですが、42角の配置が効率的なので消えてしまいました。残念です。

この作品には同一図はありませんでしたが、同一手順はありました。

室門健一 詰パラ2008.3

さらにこの図には次の先行作がありました。

YYZ 詰パラ1999.8


初手34角、26馬のあとは同一手順です。

解答例2 風みどり


5手詰。

これは\(【邪魔駒消去】+【玉移動】\)です。
このように2つの意味づけを組合わせた方が造りやすいのではないでしょうか。

これは単純すぎるからか同一手順の図は(T-Baseでは)見つかりませんでした。

さて、随分長い補足になりましたが、創作初心者の方の投稿をお持ちしています。

締切:2020年12月31日

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