詰棋書紹介(96) 詰将棋入門


詰将棋入門復刻版 石川和彦 2012秋


詰将棋入門 石川和彦 2018春

一度、2018年にも紹介したが、やはりこちらでも取り上げておかなければならない1冊だ。

石川和彦氏が詰パラに連載していた「詰将棋入門」30回を一つに纏めた本。

目次を見れば分かるようにテーマ毎に短手数で易しい例題を集めて解説してくれるスタイル。
わずか2頁(途中から3頁に増えた)の連載なのだが図面を切り詰めて毎回10局以上の作品を詰め込んでくれている。

昔、「まず3000局の詰将棋を鑑賞しなさい」と教わったような記憶がある。
3000局は5000局だったかもしれない。
誰に教わったのかも曖昧な記憶なのだが、要はまずはある程度の数の詰将棋を知らなければ、その善し悪しはわかるはずもないという教えだと理解した。

だからここでも「詰将棋入門」はとにかくよい詰将棋をたくさん知ってもらうという方針で書いている。

この本はわずか80頁たらずの小冊子ながら400局近くの詰将棋が鑑賞することができる。
まさに入門者必読の書と言って良いだろう。

pdf版は「詰将棋入門」公開 (via. VivaFan通信)で入手できる。

製本されたものも300円という安価で頒布されている。
全詰連販売部でまだ購入できるはずだ。

pdf版が無料なのにと思う方もいるかもしれないが、これを自分で印刷・製本すると考えてみよう。
我が家のレーザープリンタがカタログ通りの数字を出すと仮定して

    印刷に\(3.4円\times 40=136円\)
    紙が\(0.82円\times 20=16.4円\)

これだけで原価が300円の5割を既に超している。
あとは表紙をどうするかや製本をホチキスにするか糊にするかで変わってくる。
やってみればわかるが、手間もかかるし綺麗なものを作るには何度も失敗を経なければならない。
商売をやっている方なら、この本がどれくらい安いか分かることだろう。

皆さん、紙の本を買いましょう。
つみき書店でも取り扱わせてもらえないものかなぁ。

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