有理数と無理数

小学校で、整数は\(0,1,2,3,\ldots \)であると教わる。
中学校で、実はそれはウソで、整数は\(\cdots,-3,-2,-1,0,1,2,3,\cdots\)が本当だと教わる。

なんであと数年でウソだと否定されることをわざわざ教えるのか、理由が分からない。
純真な子どもを混乱させるだけである。

小学校の先生に訊いてみたいところである。
(ケンカになるだけだから、実際には訊かない)
(子どもには「今度、小学校の先生に会ったら『なんでウソを教えたの?』と訊いてみな」とは言う^^;)

理科ではウソをつくことは、まあ仕方ないだろうなと理解できる。
「物質は分子でできている」→「原子でできている」→「素粒子でできている」→「それはクォークとレプトンでできている」→「どいつもこいつも弦の振動なんだ」
これはウソと言うよりも、理解するためのモデルだ。
モデルをアップデートしているといえるだろう。

しかし数学の場合は小学校で「整数」という言葉を教えなければ良いだけだ。

中学校では有理数という概念を学ぶ。

簡単に言えば\(\displaystyle\frac{整数}{整数}\)という数だ。

これはいいだろう。

そして有理数でない数を無理数というと教える。

実はこれ、何も言っていないに等しい。(厳密にはウソだ)

なぜなら「数」の範囲を言わずに「その他が無理数だ」としているのだ。
ちょっと進んだ勉強をしている生徒に「それでは \(i\) は無理数ですか」と質問されたら白旗を揚げる以外ない。
(なのでオイラは\(分数=有理数\)、\(小数=数\)と教えていた)

「実数」という言葉は高校で初登場するのだ。

詰将棋が「有理数」なら、フェアリーは「無理数」だ。
つまり詰将棋以外をフェアリーと呼んでいるので、実は何も言っていないのに等しい。

「実数」に当る言葉が思いつかない。

「将棋の盤駒を使うパズル」だろうか?
しかし、詰中将棋も直感的に詰将棋の仲間だし、拡大盤の作品(例えばこちら)やシリンダー盤の作品だってある。

駒もバッタとか炮とかあるしねぇ。(きっと透明駒でバッタが出てくる作品もそのうち出現するのだろう……)

昔、「世界三大パズルは虫食い算とクロスワードと詰物だ」と教えたことがある。(何の授業だ?)

「詰物」はどうだろうか?
プルーフゲームがはみでてしまう?
逆にプロブレムも入り込んでしまう?

どなたか、「実数」を定義してください。
じゃなかった、「詰将棋+フェアリー」を意味する言葉を考えてください。

「有理数と無理数」への7件のフィードバック

  1. やはり将棋から派生した宗教じゃないのかな。詰将棋から将棋が派生したという異端の説もありますが。個人崇拝と勧誘は一応詰将棋にはありませんが…。

  2. 詰将棋が実数、詰物が複素数。実軸上の詰物が、歴史的経緯により詰将棋と呼ばれている。有理数/無理数は、実軸上に互いに稠密に並んでいるので、アナロジーとして使うと混乱を招くと思います。

    1. 単玉作品と双玉作品が並んで出題されている現状をうまく表現した比喩だと自負しています(^^)。

    1. おぉ、作物—ツクリモノ・サクモツ—確かに!
      いいですね!
      偶然に現れた物ではなくって、人が創ったものですからね。

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