詰将棋入門(121)壁駒発生で思い出すのは次の2作。
若島正『恋唄』#80の解説を引用する。
この作品を近代将棋誌に投稿してから、電話で伊藤果氏に見せたら、しばらく考えていた伊藤氏が驚いた。昨日創った図にそっくりだというのだ。見せてもらったら、なるほど良く似ていて、22飛から52龍まで全く同じ。偶然の一致ということは確かにあるものです。
伊藤果『王様殺人事件』第38問 枻将棋賛歌 1983.5
若島正『恋唄』第80番 近代将棋 1983.6
伊藤果氏は『王様殺人事件』の中で、この守備駒発生の物語(ナラティブ)をフタ物と呼んでいる。
何局かフタ物を並べているが、そのうちの1局を紹介しよう。
伊藤果『王様殺人事件』第39問 報知新聞 1981.3.1
持駒を消費せずに43桂を発生させるところが巧妙だが、詰将棋なのだから持駒を消費したい気持ちもある。
そして、この形は類型も多い。 Tweet