将棋魔方陣について

タイトルを間違えたのはわざとだ。
なぜかというとここ数日「将棋魔方陣」という言葉を検索している方が何人もいて、当然このサイトではヒットしないだろうからわざと間違えておいた。

おそらく二上九段の『将棋魔法陣』について調べたいのだろうと思われる。

もっとも魔法-陣という言葉を使っているのは恐らく二上九段と斎藤栄ぐらいだ。(あと悪魔くん?)
magic squareの訳なのだから魔-方陣が正しい。

魔方陣は「\(n\times n\) 個の正方形の方陣に数字を配置し、縦・横・対角線のいずれの列についても、その列の数字の合計が同じになるもののことである」が、これも魔除けに用いられたから混同したのだろう。

二上九段は「分かっていてこちらを使っている」とどこかに書いていた。

江戸時代の将棋名人が将軍家に献上した詰将棋作品集の趣向に「81画配置」というものがある。
二上九段(着手当時は昭和23年だから奨励会入会前。完成は昭和27年だから五段か?)はその配置順で魔方陣をつくってやれと発想した。

さらに古典に「不成百番」という趣向の作品集(将棋精妙)があり、この趣向も取り入れて、さらに番外19番をくわえて100局の作品集を作った。

これが『将棋魔法陣』である。

今までに4回刊行されている。

將棋魔法陣  二上達也  詰將棋クラブ 昭和28. 2.20 B6変


筆者は実物を見たことはない。
清水孝晏氏によるガリ版印刷で作られた作品集とのことだ。
100局中35局は不完全であったとのこと。(49年版のあとがきによる)

「実物は見たことない」と書いたら橋本哲さんから画像をいただきました。ありがとうございます。

将棋魔法陣  二上達也  野口益雄 昭和49. 7.10 B6

野口益雄氏による復刻版。
不完全作は修正されたのだが、昭和51年版のあとがきによるとまだ4局に余詰があったようだ。

将棋魔法陣  二上達也  野口益雄 昭和51. 7.10 B6

しかし、まだ5局の不詰作と16作の余詰作が含まれている。(平成27年版による)

将棋魔法陣  二上達也  日本将棋連盟 平成27. 1.31 A5

不完全作は添川公司氏と角建逸氏によりほぼ一掃された。
内容は「将棋魔法陣」100番に「二上詰将棋珠玉篇」100番を加えた200局。
箱入り上製の豪華本だ。

ということで二上九段の『将棋魔法陣』の基礎知識をまとめてみた。
いずれも、現在は入手はなかなか難しい。

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