詰将棋入門(168) 宗看流の馬の捨て方

三代伊藤宗看『将棋無双』第24番 1734.8

入門(166)は宗看流の龍の捨て方だったが、こちらは馬の捨て方。


攻方は角2枚と強力だが、防御も飛龍の2枚。
69香が頼りがいのある駒だ。
まずは手なりで攻めてみる。

63金、

まずは香筋に玉を呼ぶ。

   同玉、54金、

龍を清算してしまおうという手。
手駒を使い果たすのは決断だが、62玉には73角成で詰むという読みがある。

   同龍、同角、
   

同角と取るのが作意っぽい手。
同玉は72角成でぴったり意外に簡単に詰む。

   74玉、63角成、75玉、

単純に攻めると……

74飛、85玉、73飛成、74歩、

【失敗図】

これは76飛の守りが利いて失敗だ。
そこで9手目に妙手を発見する。

85馬、

54角~63角成~85馬の連続技。
同桂ならば65飛で簡単だ。

   同玉、95飛、74玉、86桂、同飛、

いかにも質駒の86歩を取る順になり、78桂の意味も判明したので好調と思いきや……打歩詰!

83角成、同玉、82桂成、74玉、

【失敗図】

角を捨て桂馬も捨ててみる。
82同玉なら詰みそうだが、74に戻って打歩詰は解消されず。
これは失敗だ。

61角が途中から邪魔駒と化しているようだ。

この角で王手ができるチャンスは手順を遡ってみると2回だけ。

最初のチャンスは2手目の局面だ。

このときに72角成とできる。

72角成、同玉、54角、

同龍なら82金まで。
まさかそんなに簡単に上手くいくわけはない。

   83玉、72角成、74玉、63馬、75玉、

【失敗図】

先程と似た局面だが持駒が金。44龍も健在。これは絶望だろう。

残ったチャンスは6手目の局面。

もうこれしかない。

83角成、

   同玉、72角成、

1枚目の角がもう一度捨駒として活躍する。

   74玉、63馬、75玉、

65角が54角と捨て、72角成と捨て、さらにもう一度

85馬、

1枚の角を3回も追い縋るように捨てる順が現れた。
これぞ宗看流というえるだろう。

   同玉、95飛、74玉、
86桂、同飛、75歩、

75歩が実現して、あとは収束となる。

   83玉、82桂成、同玉、92飛成、71玉、

あとは容易な順だ。

61香成、同玉、51歩成、同玉、
42と、同銀、52銀まで31手詰

序盤に有効な駒だった33とが最後にまた役立つのが気持ちよい。

本局の問題点は8手目75玉の変化。

83角成を同玉と取らずに、逃げた局面だ。
これは74馬、同玉と押し売りして作意に合流する。

しかし、本局の狙いは65角を3回も捨てることだからこちらは変化であることは明白であると思う。

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