詰将棋つくってみた(59) 課題12:結果発表(後篇)

課題12:限定移動を含む詰将棋を創ってください。

お待たせしました。
後篇です。

【第9問】negitarouその2

正解
51龍、同角、74香、33歩、27銀、21玉、
12香成、31玉、22成香、42玉、97角、43玉、
53角成まで13手詰

まつきち 順番が大切。
松澤成俊 3三の合駒は限定する作りにしたい
市島啓樹 これでいいのかな?ちょっと自信なし。
武田裕貴 74香に受方中合が入れば面白い手順になりそうです。
青木裕一 頭4手ぐらいは良いが、それ以降が追い詰になっちゃったのが残念。
占魚亭 構図から手順が見え見えだけれど、74香をやりたかったのは伝わりました。
negitarou 自作です。4手目の合駒は非限定です。【歩or香or桂】この問題も、駒取りなしでした。
keima82 序の3手は面白いですが、収束が平凡になってしまった印象です。☗88角を遊ばせない姿勢は良かったのですが…。また、33の合駒は桂香でも良いと思われ、最後まで残ってしまうのは残念です。

【第10問】芹田修

正解
18歩、16玉、15飛、27玉、36銀、同と上、
34馬、77と、16馬、同と、28歩、26玉、
25飛まで13手詰

松澤成俊 筋が良い組み合わせ
占魚亭 36銀~16馬の流れがとてもいい。
市島啓樹 ちょっと考えました。36銀が良いですね。
青木裕一 詰工房で見せてもらったとき、11の紛れは言われて気付きました。
武田裕貴 馬の転回が気持ち良いですね。直前に36銀捨てが入るところも巧いです。
keima82 ☗36銀からの5手が秀逸です。行き場を失った玉の逃げ道を開けさせるために、銀、飛、馬と3枚も捨てているのが凄い。
まつきち 19飛の筋で長考。18歩の後も11飛~12馬というブルータス手筋を考えたりして、15飛短打から34~16馬の発見に時間がかかった。

第3部 長めの短編と中編

【第11問】negitarouその3

正解
23香成、17飛成、45銀、同玉、62香成、54銀、
46歩、35玉、36金、44玉、45金、53玉、
54金、62玉、63金、51玉、62銀まで17手詰

占魚亭 6手目までは良かったです。
negitarou 自作です。以前に曲詰をつくろうと試行錯誤していた時の、アイデアの断片です。モチーフは平和の「平」です。
青木裕一 一応、限定移動は入っているけど、33とが取られたら詰まないので絶対手なので……。5手目以降は受方最長応手探しの感。
keima82 課題手は初手ですが、☗23香成は第一感…というより、他にやりようがなく、金のタダ取りもあり、収束も並べ詰みになってしまったのが残念です。
松澤成俊 たとえば11手目から5三歩成同玉5四角成同玉6四金みたいなまとめにできないか?これだとダラダラしすぎで何がしたいのか分からなくなっちゃってる
まつきち 初手が狙いとすればさほど意外性は無い。3手目は好手だが、質駒の金を狙う手なので当然の一手とも言える。そして収束は最長手順を探すような進行に「?」。やはり着地は決めて欲しい。

【第12問】ミーナ

正解
72角、82玉、18角成、91玉、27歩、19と、
92歩、81玉、26歩、18と、82歩、92玉、
84桂、同歩、81歩成、同玉、92銀まで17手詰

松澤成俊 スマート
占魚亭 一石二鳥の18角成。
青木裕一 すごい手を期待してしまう配置と作者だったが、ブルータス手筋だった。ブルータス手筋で悪いわけではないのだけれど……。
まつきち 18角から27歩という構想はすぐ見えたが、こうだったらいいなという筋が実現すると解後感は悪くない。(妄想解ですが、合ってるかな?この手順には収束銀開き王手の非限定があり、正誤に迷う)※最終手余詰解なので正解です。
keima82 ブルータス手筋…で合ってますでしょうか。わざわざ隠居するような場所に角を引いて打歩詰を回避するのが面白い。14手目☖同飛成でも良いのは少しキズっぽいですが、飛車を置かないと余詰があるので仕方ないでしょうか。

【第13問】negitarouその4

正解
44角成、72馬、41飛成、23玉、21龍、22歩、
同龍、同玉、41桂成、21玉、11馬、32玉、
33馬、41玉、51金、31玉、32歩、21玉、
11香成まで19手詰

占魚亭 ソッポの味良し。
松澤成俊 詰む将棋の一歩手前だが筋が悪くて考えにくいかも
keima82 課題手は初手と9手目。いずれも第一感。☖24との配置はよくわかりませんでした。おそらく不要駒だと思うのですが…。
青木裕一 44角成は43玉と23玉に備えた一番常識的な移動先なので、少しでも意外性があれば良かった。全体として平凡だけど、歩の限定合と打歩詰回避の11馬が少し良かった。
まつきち 21玉の延命に最初気づかず。22歩合には打歩詰誘致の狙いがあったのですね。72飛を取るためだけなら54馬でなくとも良さそうに思うのは気のせい?24がと金で61が金というのはどういう意図なのか?☆手数順でないのが不安材料(そういうことを言ってはいけませんね!)

【第14問】negitarouその5

正解
74角、37歩、63角不成、54歩、同角不成、47玉、
58と、56玉、57歩、55玉、45と、64玉、
65歩、53玉、44と、52玉、43と、51玉、
42とまで19手詰

松澤成俊 独特な感覚なのはたしか
占魚亭 打歩詰回避の角生。第11番もそうだったけれど、収束をビシッと決めたい。
青木裕一 2手目が限定かは読み切れていないが、どうなんだろう?54の中合はよいが、それ以外のすべての部分に工夫の余地あり。
negitarou 自作です。2手目の合駒は非限定です。【歩or香or桂】攻方・1三の「と金」は、削除できないか検討した駒です。1三「と」が無くても詰む筋があります。(余詰の有無は十分に検討できていないですが…)その場合、2手目が「歩合」限定となり、6手目が3五玉となりますが、7手目~8手目(3七香、同銀不成)の迂回手順があると気付いたので、本図の手順としました。
keima82 ☗63角不成から☖54歩の打診中合(用語間違ってたらすいません)の機構はお見事。打診モノは創作できたためしがないので羨ましいです。収束が決まれば…と言った感じでした。
他、気になる点が3つあります。
まず1つ目は、2手目の合駒が限定できていない点。
限定する方法がないのなら、3手目から始めた方が良いような気がします(課題は満たさなくなってしまいますが)。
2つ目は、17手目☗43角成☖63玉☗54馬☖52玉☗53とがどうなっているか、ということ。
迂回手順中の余詰なのでかなり痛いキズだと思います。自分なら☖41桂等と配置を追加してでも消したいです。(もっと良い収束があればそれに越したことはありませんが)
3つ目は☗13とと☖15桂の意味。2枚とも不要だと思うのですがどうでしょうか?

【第15問】青木裕一

正解
27金、同玉、26金、同玉、25飛、36玉、
85飛、46玉、57銀、同玉、59香、48玉、
58馬、39玉、48銀、38玉、47銀、27玉、
36銀、17玉、26銀、同玉、25飛、17玉、
27飛まで25手詰

松澤成俊 こんな手でつかまっているとは意外
占魚亭 12手目に6筋へ逃げる変化に備えた移動場所が上手い。最遠移動から考えて一本取られました。
青木裕一 [自作]2020年10月の詰パラ発表作の素材の使いまわし。配置の幅を狭くできたが、まとめがゆるくなった。
まつきち 95飛と最遠移動するのかと思った(笑)。収束がやや長くなったが、右3筋でよくまとめたというところでしょうか。短評から誤記かとも思いましたが、ベテランなので厳しく採点しました(^^)
keima82 主眼の☗85飛のところは☗75飛や☗65飛だと近すぎて取られ、☗95飛だと遠すぎて足りなくなるので絶妙な位置。
逃れるための順が、それぞれの場所ごとに異なる、というのが大変面白いです。
ただ、収束は少し流れてしまった印象です。

総評


青木裕一 今回、一番良かったと思ったのは7です。その次が5。
占魚亭 好作が多かったですが、5・7・12・15がお気に入りです。
keima82 2桁手数のものはソフトの力を借りたものがあります。4,5,6,7,10,12が良かったです。最優秀予想は7番。

解答成績

Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 Q9 Q10 Q11 Q12 Q13 Q14 Q15
占魚亭
keima82 当選
negitarou
松澤成俊
青木裕一
武田裕貴
市島啓樹
藤田卓志
不透明人間
まつきち × ×

厳正な抽選の結果、当選はkeima82さんに決まりました。
粗品を送りますので、住所等をお知らせください。

「詰将棋つくってみた(59) 課題12:結果発表(後篇)」への3件のフィードバック

  1. 短評ありがとうございました。

    【第13問】について
    玉方・2四「と」は確かになくても成立しているようです。
    創作過程を確認してみたのですが、攻方・4三の飛車の位置で試行錯誤しており、飛車が他の位置の時に、玉方の駒が2四の地点に必要だったためのようです。
    無駄駒の配置になってしまいました。

    【第14問】については、別途コメントしたいと思います。

  2. 【第14問】について

    17手目(4三角成)からの迂回手順について、さほど難しい手順では無いですが、考慮できてなかったですね。
    確かに「余詰」と判断されてもおかしくなかったと思います。
    (こちらの手順にも「迂回手順」があるとは…)

    攻方・1三「と」は《短評欄》にも書いたとおり、削除候補の駒でした。
    玉方・1五「桂」は、
    7四角、3七歩合(限定合)、6三角不成、5四歩合、同角不成 から、
    6手目・「3五玉」or「4五桂合」の時に、1五「桂」が無いと早詰めになるのですが、作意手順では全く活躍していません。
    1三「と」を追加した時に、1五「桂」は削除すべきでした。

    《短評欄》に書いた迂回手順を含む手順を本手順として、持駒「歩・3枚」を消費する手順を深く考えた方が良かったかも知れません。
    【投稿図から、攻方・1三「と」を削除】

    言葉では表現できるのですが、実際にイメージ通りに作図できるかは分かりませんが…(苦笑)
    ご意見参考になりました。ありがとうございました。

  3. 【第13問】について(その2)

    まつきちさん、短評ありがとうございました。
    玉方・5四馬は、例えば8一「と金」でも成立しています。
    (飛車を取る駒は、6二の地点への利きが必要です)

    玉方・5四馬は、当初は6三角(生角)でした。
    これだと、2手目・5二合駒の変化があるので、面白くなりそうでしたが、前述のとおり6二の地点へ利かないのでNGでした。
    6二に効きが無いと、
    11手目(1一香成)、12手目(3二玉)、13手目(3三桂成) 以下の詰み筋が発生します。

    なので、玉方・6三馬を検討したのですが、2手目・6二合駒(歩合など)で、詰みが無くなったように感じました。

    その「馬」を最終的に、5四に配置したのが投稿図です。

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