詰将棋入門(180) 1枚の龍を5回捨てる

三代伊藤宗看『将棋無双』第60番 1734.8

打歩詰の禁というルールがいかに豊饒な世界を生み出したのか。
今更ながらこのルールを思いついた人に感謝を捧げたくなる。
いや勿論豊饒な世界を切り拓いていったのは一人一人の詰将棋作家だ。
そして宗看は偉大な先駆者の一人である。

57桂か37桂しかないが、常識的には57桂で良いだろう。

57桂、同馬、37桂、44玉、45歩、同金、

これで舞台が完成した。
ここからの一連の手順が楽しい。

33龍、

まずはガツンと龍のただ捨て。
同玉は43馬、22玉、21とまで。
これは取れない。

   35玉、36歩、同金、

36歩と逃げ道を塞ぐのはやっておきたい手。
同桂ならば15飛、26玉、23龍以下簡単。

24龍、

桂馬を取るので純粋な捨駒ではないが、やはり龍は最強の駒だけに迫力がある。,

   44玉、33龍、

同玉も同銀もできるのにこれも取らない。
変化は難しくないので考えていただきたい。

   35玉、

10手目の局面と比較して24桂が持駒になっている。
居喰いしたような感じだ。
この桂馬を使って…

27桂、同金、

実はこの局面で33龍が邪魔駒になっているのが以下の手順成立の鍵だ。

24龍、

同玉、同銀の変化はやはり考えてみて欲しい。

   44玉、35龍、

35まで踏み込まれては取るしかない。

   同玉、

これでメインディッシュは終了なのだが…

36歩、44玉、45歩、33玉、43馬、24玉、

なんと再び打歩詰の局面。
最後に打歩打開の主題がもう一度奏でられる。

26飛、

取歩駒として金を呼び込む。

同金、25歩、同金、33馬、

残った大駒2枚を鮮やかに消えた。
サービス満点で、これは脱帽するしかない。

   同玉、25桂、42玉、33金、31玉、
21と、同玉、12歩成、同銀、

上辺に押し込んだら、後は易しい収束だ。

同香成、同玉、13銀、21玉、22銀成まで45手詰

最後の13銀は23銀でも良いが、これは打点非限定としておこう。(香をどこから打っても次に成って詰みと同じだ)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください