第1回三手詰祭の正解発表3回目です。
まだ解いていない方はこちらから⇒三手詰祭1,　pdf

投票を受けた数を★が表しています。

第21問　keima82

正解
29飛、同銀不成、28馬まで3手詰

◇飛車捨ての目的は守備駒を動かして攻方線駒の利きを通すことです。
◇作者は三手詰の2手目玉方の応手にも技を見せてくれます。2手目は29銀成と29銀不成の2通りの応手がありますが、成だと18飛まで歩余りという仕掛です。

占魚亭　飛の横利きを通す（その）。2手目銀成は18飛までの駒余りなので生で応じる。

第22問　風みどり

正解
33龍、同金、42金まで3手詰

◇守備駒を動かして、利きを外す目的の捨駒です。よく見るのは次のような9手詰。このオリジナルはどなたなのでしょう。★

14龍、13桂、24桂、21玉、32銀、同金、23龍、同金、32金まで9手詰

Y.Yama　難しく感じました
占魚亭　受方金をどかせる龍捨てがビシッと決まった。

第23問　松田圭市

正解
32飛、同玉、22龍まで3手詰

◇この飛車捨ての目的は双玉図特有のものでしょうか。玉を呼び込み玉方の線駒の利きを塞ぐという目的です。
◇私は双玉図は使用駒とルールが追加されているのだから一般図式とは別にするべきという立場ですが、「面白ければ細かいことはどうでもいいじゃん」という思想は大好きです。★

占魚亭　ピン利用の焦点打。
AKIYA TAKAHIRO　今回、一番気に入った作品です。
11飛成（龍）の王手に、21角の王手をした局面が問題図。この龍は、どこから来たのだろう。12に飛車（龍）がいたのであれば、22飛成（龍）まで。よって、13から19にいた飛車（龍）が11に移動したのだろう。
さてここで21に何で合駒するか。
角以外の合駒では、22歩成からの駒余りの詰みがあるが、詰将棋としては成立しない。（よって、11龍が生じた状態で詰んでいる）
唯一、21角の合駒がこの局面を詰将棋として成立させる玉方の一手だったのである。
玉方の棋士は、手数を稼いで投了するくらいなら、詰将棋を成立させることを選んだ、オシャレな詰棋人だったのでは…
という物語を想像した。
この図面に名前はついているのだろうか。もしなければ、『詰棋人の矜持』というのはどうだろう。

第24問　松田圭市

正解
52龍、同飛、21銀まで3手詰

◇守備駒を移動して利きを外す目的の捨駒。同じ捨駒でも持駒の飛車を打つのか、置き駒を捌いて捨てるのかなどで随分印象は変わります。
◇本作は54龍の活用方法は52龍しか見当たらず、紛れに欠けると思っていましたが、投票も得ました。★

占魚亭　受方飛の利き逸らし。抜群の感触の龍捨て。

第25問　極暖布団

正解
15飛、同玉、14飛まで3手詰

◇捨駒の目的は危険地帯への玉の呼び込み。
keima82　全体を1段下げれば角2枚は不要でよくある図ですが、おそらくそれは承知の上で、その順をあえて成駒無しで実現するのが狙いなのだと思います。

◇しかしそれだけではkeima82さんの短評にあるように次の図で十分です。

◇作者はここに43角を配置しバッテリーを作り、飛車の開き王手を見せておいて実際には角の王手はしないという意外性を演出してきました。もちろん詰上りに43角の利きが必要なのは言うまでもありません。
◇しかし強力な角をしかも成れる位置に配置するのですから危険も一杯です。試みに65角を消した図を柿木将棋にかけると16種類もの余詰を教えてくれます。つまり65角はこの大量の余詰筋をたった1枚の駒ですべて消し去った見事な配置ということです。★★

Y.Yama　面白かったです
エレーン　ネズミ捕りみたいな感じ。
占魚亭　ボディーに一発入れてから開く。

第26問　松田圭市

正解
31飛、同角、12香まで3手詰

◇退路封鎖と守備駒を移動して線駒の利きを通す目的を両天秤にしています。
◇41歩が味を消していて辛い駒ですが、松田さんのことですから、他の案はないのでしょう。

占魚亭　香の利きを通すための犠打（その１）。

第27問　風みどり

正解
13飛、同角、44金まで3手詰

◇玉方の線駒の利きと交差させて利きを消す目的の飛車打ちです。しかし23飛だと34玉でアタリをかけられるので13限定になり、その結果として捨駒になっています。
◇本作は13飛を隠蔽するために23銀を配置して5手詰として発表した作品でした。(いっこの積木12)
★★★★★★★

十姉妹　角の利きに困りました。
貴棋　この遠打は気持ちいい。
占魚亭　頭金を実現するための犠打。
松θ拓矢　敢えて捨駒として打つ限定打が痛快。
エレーン　わざわざ取られる場所に打つのがgood。
keima82　今回一番悩んだ問題です。条件を知らなければもっと時間がかかったかもしれません。

第28問　風みどり

正解
42龍、同玉、41飛成まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。41龍では54玉と逃げられるので、密着して42龍と捨てなければいけません。54玉には53龍までです。この変化のための65歩の配置が悲しいです。

占魚亭　龍捨てで玉を落とす。

第29問　風みどり

正解
31飛成、同馬、23角成まで3手詰

◇玉方線駒の利きと交差させて利きを消す目的です。結果的に捨駒になって、守備駒を動かして利きを外す結果になりました。つまり32合駒でも31同馬でも23角成で詰むということです。

占魚亭　23角成で仕留めるために受方馬の利き逸らし。

第30問　風みどり

正解
45龍、同歩、25角まで3手詰

◇退路封鎖目的の捨駒です。
◇初手25角には45玉と逃げられます。このとき15龍は役立たず。そこで先に45龍と捨てておく筋が成立します。このパターンも何度も使わせてもらっています。オリジナルをいつか調べてみたいものです。★★★

占魚亭　47桂を守りつつ寄せる。
松θ拓矢　歩頭への大駒捨て。課題２を思い出す。
Yukina-Gi　龍を捨てる手は最後まで考えませんでした。
けんすー　これしかない手順ですけど、なんかぼんやりした詰め上がりが好きです。

今日は、ここまで。つづきはまた明日！

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