高木秀次『千早城』に登る(8)


※この連載は風みどりが1題ずつ高木秀次作品集『千早城』(1993)を読んでいくものです。

第8番  詰パラ1969.1

79角も73飛も何処に使うのか見えない。
ちょうど藤井竜王vs佐々木七段を観ながら考えたのだが、序盤は迷走した。
66香を消して88角があるかと初手44銀打、66玉、55銀、同玉、44銀生、同玉…
いったい何をやっているんだか。

冷静に考えると44銀生、同玉、35角と進めてこの角を後で44に捨てる筋かと思えてきた。
46銀、同歩、44角という感じだ。34銀、45歩、37銀の配置がそう言っているように見える。
そのためには56銀、同桂も入らないといけない。
ところが、56銀は平気の平左で同玉と取ってくるのだ。
57金、55玉と戻って46の地点は超優勢なのに詰まない。

73飛車はどこで使うんだ?

残った手は…54と…意味が分からず指してみて、それからナルホドと気づいた。
同玉は65金の一発だった。
同金ならこれで飛車が横に利いてくる。
すると56銀を同桂と取ってくれる。

あとは一瀉千里だ。
この収束5手はつい最近も2回見た形。
オリジナルを探してみたくなってきた。

「高木秀次『千早城』に登る(8)」への2件のフィードバック

  1. 今、齋藤夏雄さんの『詰将棋の世界』という本を読んでいるのですが、そこで紹介されている「高木手筋」なる手筋の高木さんと、このページで紹介されている高木さんが同一人物だと知り、今更ながら驚きました。

    1. 高木手筋は第66番ですね。
      まだ随分先ですが、気長にお待ちください。

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