詰将棋つくってみた(81) 課題18:打歩詰打開

課題18:打歩詰の局面を打開する詰将棋を作ってください。

打歩テーマは詰将棋の華。
下図は『詰棋めいと』第31号に湯村光造氏が発表した歩詰手筋分類表(部分)です。
双玉図にはさらに増えるでしょう。

つみき書店ではあまり細かい課題設定をしない方針ですので、打歩詰打開・回避・誘致の3つにわける予定です。(打開と回避をわける意味があるかどうかの疑問もあるでしょうが飲み込んでください)
今回は打歩詰打開
すなわち一旦は打歩詰の局面になることが条件です。

たくさんの応募をお待ちしています。

  • 手数制限はありません。
  • 未発表作に限ります。
  • 投稿先はkazemidori+kadai@gmail.com
  • 締切は5月30日(月)
  • Judgeは馬屋原剛さんです

例題1 風みどり

正解
49桂、同香成、48角、同成香、38歩、同成香、
26銀まで7手詰

取歩駒を作る手筋です。
初手から48角とすると同香不成と応じられて失敗します。
初手の49桂は成を強制させる事前準備でした。

例題2 風みどり

正解
24銀、25玉、26歩、14玉、47角、同香成、
36馬、同歩、15歩、同飛、13銀成
まで11手詰

取歩駒を生かす手筋です。
47角は詰方遮断駒の移動、36馬は玉方遮断駒の移動を目的にしています。
2枚角の捨駒で75飛の利き筋が通って15歩が打てて詰みます。

例題3 風みどり

正解
94角、28玉、37馬、18玉、98飛、同と、
88飛、同と、19歩、29玉、83角成、39玉、
38馬まで13手詰

囲い駒を減らす手筋です。
2枚の飛車が29に利いているので、2枚とも捨てます。
初手は限定移動で、ひっくり返って馬にしないと12手目38歩合で詰まない仕組みです。


表の中から3つを作ってみました。
いくつかの手筋を組合わせたり、玉方の好手も組み込むことで「攻防」を表現したり、色々とアイデアを膨らませてください。あまりに良いものができたら「将棋世界」や「詰パラ」に投稿してみましょう。

参考資料としては次のテキストがあります。

  • 『詰棋めいと』連載の湯村光造「歩詰手筋総まくり」
  • 『この詰将棋がすごい!2019』掲載の久保紀貴「構想の最前線」

「未発表作」とあるけれどtwitterで流した作品はダメですかと質問がありました。
昨今はtwitterも既発表とする風潮ですが、つみき書店はそんなに厳しくしても仕方ないのでインプレッション3桁まではOKとします。(1000を超えていたら既発表扱い)

「詰将棋つくってみた(81) 課題18:打歩詰打開」への2件のフィードバック

  1. 打開・回避を分けられていて今回は打開がお題とのことですが、例題2は回避の例ではないでしょうか?
    作意手順中、打歩詰の瞬間がないように思えますが…。

    1. 仰るとおりですね!
      表をみて上から例題を考えていて、肝腎の課題に合っているかどうかをまるっきり忘れていました。
      この例題2は「打歩詰回避」の課題までお蔵入りですね。
      大急ぎで差替えました。
      ご指摘ありがとうございます。

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