脳味噌が賞味期限切れ
このタイトルも連載になりそうだ。
物忘れが酷くなっている。
整形外科に昨年末から通っているのだが、物理療法の予約を毎回取る。それをうっかり忘れて無断ですっぽかしてしてしまった。
それが5月6日。ゴールデンウィークを満喫していた。ただでさえ少ない出勤日がボロボロ消えてのんびりしていたのだ。
録画していた映画を観て感想を書いておこうと手帳を開いたら「あ、今日は6日だ」と気づいたときは後の祭り。もう間に合わない時間だった。
理学療法士の先生って給料出来高なんだろうから申し訳ない気持ちで一杯だ。
で、再度予約を取り、謝って「今度から気をつけます」とは言わなかったが、心の中でもう二度とすっぽかしませんと誓った。
そして次の予約が5月17日。
この日は久しぶりの出勤だった。これが凄く疲れる。予約の時間まで余裕があるから一旦帰宅した。そしてベッドに横になった。これがいけなかった。
目が覚めたら世の中が暗い。何が起こったんだ?終末がきたか?多分日が暮れただけだ。ということでまたすっぽかしてしまった。穴があったら入りたい。
再度、予約を取るのが心苦しい。ああ、そういえばこうやって歯医者に行くのも止めたんだったっけ。
後の祭り
上で「後の祭り」という言葉を使ったが、あの使い方で正しいのだろうか。
「祭りの後」なら「間に合わなかった」という感じが伝わるが「後の祭り」というと、前夜祭・本祭・後夜祭みたいな大きな祭があって、その最後の内輪だけで楽しむ後夜祭のように聞こえる。だったら間に合ってるじゃん。しかも後夜祭こそが本番という場合も多々あるだろう。
『日国』を引いたが「あとのまつり」は載っていなかった。「あとの.*」で載っていたのは「あとのくり」「あとのすずみ」「あとのり」の3つだけだ。
『美しい日本語の辞典』にも載っていない。「後の白波」だけだった。
『岩波ことわざ辞典』でやっと見つけた。
- 時機を逸して手遅れになること。
- 後悔しても遅いこと。
- 男色のこと。
そして驚いたことに、冒頭にオイラが書いたような疑問が書かれており、結局わからないとなっている。
江戸時代によく使われていたことわざであるが、当時どういう意味で使っていたかがはっきりしない。
因みにギリシャの諺では普通に「祭りの後」らしい。プラトン『ゴルギアス』にソクラテスが「じゃぁぼくたちは、ことわざに言うとおり、祭りのあとに来たというわけか」と言っている記述があるそうだ。(岩波文庫『ギリシア・ローマ名言集』)
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素朴には《後の祀り=悪いことが起こってから神仏に祈願すること》といった処でしょうか。
なるほど。
その説は辞書にもネットで調べた範囲にもなかったですね。
神を祀らなかったので凶作になってそれからお祀りしてもそりゃあ遅いですね。
祇園祭説が好き。
山鉾巡行が見たかったのに、あとの祭り。
山鉾巡行があるのは前の祭の方だった!よく調べてくれば良かった……という説ですね。
オイラは銀座をザギンと言ったりする風習で「祭りのあと」を「後の祭り」というのが流行ったんじゃないかと思っています。誰もそんな説唱えていませんが。