詰将棋つくってみた(番外) 参考図について

 いつかどこかで書いておこうと思っていたのですが、「いつか」は永遠に訪れることなく早くも課題18の結果発表が終わりました。書いておきたかったのはJudgeの方が時折示してくれる参考図についてです。

 参考図を示すかどうかは、Judgeを経験してみればわかりますが非常に悩むところです。普通の解説でしたら「もっと形が整理できそうだ」と書く場合、実際にできるかどうかやってみます。しかしその図を公開ことはあまりありません。なぜなら推敲もその作品の創作者の楽しみの一つだからです。たとえ今すぐにはできなくても、創作を続けていれば観る目と造る技術は上達しますから、数年後には自力で推敲できるようになるはずです。

 この「詰将棋つくってみた」はタイトルからおわかりのように創作経験が少ない方をターゲットにした企画です。(ありがたいことに新進気鋭・中堅・ベテランの方からもたくさん投稿をいただいていますので、ついつい忘れられがちになるかもしれませんが)「推敲できますよ」と書いただけではその方向性や具体的な手掛かりが伝わらない場合が考えられます。しかし、その見極めは難しいです。塾などでアルバイトをした経験のある方なら分かりみがあるでしょうか、教えすぎては子どものやる気を削ぎますし、かといって放置主義ではなかなか伸びてこない場合もあります。失敗を恐れず自分の判断でアクションを起こす以外の道はありません。
 Judgeの方から「図を載せるかどうかは風さんの判断にお任せします」とのコメント付きで原稿をいただく場合もあります。今までの所は全部載せています。駒を減らす考え方や発展の可能性を学ぶ教材になると思える図ばかりだからです。ここはつみき書店のブログですから、参考図の掲載の判断も含め最終的な責任は当然ながら風みどりにあります。

 作者の気持ちになってみると、場合によっては「作図技術の差を公開で見せつけられた」「自作のアイデアを盗用された」と受けとられる可能性もあります。(場合によってはというのはメンタルの状況などいろいろ悪い条件が重なってという意味です)
 参考図を示す場合、そのような意図は皆無ですのでご安心ください。
 その参考図が気に入ったら「自作」として創作ノートに書込んでしまって大丈夫です。「共作」とか「補作」とか断る必要はありません。詰将棋の会合で自作を見せたときに「こうしたらもっといいんじゃね」とアドバイスを受けたと考えてください。

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