第7回解答選手権チャンピオン戦に参加しました

昨日、北とぴあで開催された第7回解答選手権に参加してきた。

正直言って、体調がすぐれず(昨夜飲み過ぎた)、解答成績は最低記録を更新してしまったが、実に濃密な詰将棋三昧の時間を楽しませてもらった。

打ち上げには参加せず、大井町まで南下して詰工房の2次会に高坂さんと乱入した。

さて、ここから下はネタバレ有りなので、これから問題を解いてみようという方は読まないようにmoreにしておきます。

直リンでいらっしゃった方はご注意を。

第1ラウンド

#1 一目で詰む。頭がぼんやりしている気がしていたが、なんだちゃんと動いているじゃんと安心する。

しかし、あとでよく考えてみると、これが一瞬で詰んだのは当たり前だった。

大昔にまったく同一手順を自分で作ったことがある。鏡映した図だが。

たぶん配置もかなり似ているはず。

#2 これもほぼあっという間に詰む。ここらへんは何度も歩いてきた道だ。

12角22との配置も自分でも使ったことある。13飛成同玉23角成までという顔をしている。

今年は忙しかったこともあり、まったく詰将棋を解く練習をせずに参加したが、それが逆によかったのかなというくらいここまではすいすい進んだ。

#3 ここで早くも手が止まった。

このように変化が広そうなものは二日酔いの頭には荷が重い。

銀と角が持駒にあるから、角が開き王手で馬になり、逃げる玉を龍捨てで引き寄せて馬引きまでかと予想。

(結果的にはその通りだったのだが)いや待てよ。47角と打って、93角同龍83角成という筋かな。そうだ、これに違いない……と泥沼に嵌った。

例年、第1ラウンドは6問中5問は解いている。だから3問目で行き詰まるのは困るのだが仕方ない。

パスして図面は盤に残しておき、マグネット盤に次の問題を並べた。

#4 手が限られているので易しそうだ。まずは誰でも58桂、同銀生。そこで59香で間駒を考える感じだろうか。

いや待てよ、2手目57玉だと? これは一目詰まないやん。

それでは初手は57金しかないな。同玉に59香。何を合駒しても67飛から銀を取って詰みだ。

それでは移動合か?

いや香がまだ手持ちにあるから同じだ。

おぉぉ46玉と戻るのか! 58桂しかない。同銀生。

あれ?さっきの図に59香が発生した形だ。しかし、残りは飛香。

49香。香合でも桂合でも全然詰まん。

いや、こつはやばい。なんだか頭も痛くなってきた。

#5 あ、これは谷口さんだ。ぱすぱす。

#6 これも持駒は多いし、主力の龍も遠いし、食指が動かないなぁ。

余詰防ぎの4枚のと金。しかし、逆に変化が詰むように攻めればよいから逆に与しやすいかもしれない。

だとすれば、77銀、同玉、66銀、76玉、67角はこんなものだろう。

応手がここで分岐する。86か87か。

86玉は78桂同と76金で…96玉なら78角。97玉ならあれやはり78玉で詰みだ。

とすると、87玉。これは作意くさいぞ。

……あれ?角を開いて詰みやん。これはどうなっているんだ?

そうか、86玉に78桂、同と、76金に87玉と頑張るのか。

ここでいろいろ堂々巡り。

直感的には69桂同とが入る形。

しかし、3手目に69桂では76玉でこれは捕まらないだろう。

と、ここらへんで時間が差し迫ってきた。

まずい。

まだわずか2問。

いくらなんでも酷いだろ。

残り時間を投入するとしたらどれだ。

やはり#4しかない!

でも、これさっきずいぶん考えたんだけれど。

もうこうなったら決め打するしかない。

頭2手は58桂、同銀生に決めた。もう解答用紙に書いちゃえ。

ん、その後で57金、同玉、67飛だと?

なんだ、これ作意じゃん。できたできた。2手目の変化は…いいや次だ。

もう時間がない。

#3の作意をでっち上げてみるか。

休憩時間

馬屋原さんの新作。

「記録作でないという記録作」というメモが書いてあった。

大学院に投稿してくれるとのこと。ありがたい。

いのてつさんの作品もふたつ見せてもらった。

ひとつは軽めだが、もうひとつは自信作と言うだけあってわくわくする作品。

はやく完成させて投稿ぷりーず。

北浜さんにも投稿を依頼する。

第2ラウンド

途中成績は見ることが出来なかった。

いよいよ後半戦。

#7 例年、第2ラウンドはこの#7が解けるかどうかの勝負。

90分すべて投入してもこの1問だけは解かなくては。

ところが、これがどうにも筋が見えない。

昔の山田康平さんの作品だったら細いけど見える一歩道を辿ればなんとかなったのに、それがみえない。

35龍、同玉に角を開いてみるが36に間駒されて終了。

それでは16馬、同桂としてから36龍、同玉で角を開いたら、これは馬がいなくなっては捕まらないだろう。

もしや他の攻め筋があるのか?

ここらへんでどっと眠気が襲ってきた。

実は昨夜はとびきり心浮き立つ集まりがあって(要は詰将棋の集まり。おまけにフジタマさん付き!)新宿で遅くまで飲んだ。

しかし家に帰らないと怒られるので2時過ぎには帰宅したのだが、どうも頭が興奮していて、体は疲れているのになかなか眠れない。本を読み始めてたりして眠りについたのは明け方近くだった。

それで本当に気持ちが良くなってきた。

腰の手ぬぐいではちまきをしようかと思ったが、歳を考えて自粛。

しょうがない。次いこ次。

#8 また持駒多数の龍は遠いの……ぱすぱす。

#9 これまた一目詰まない形。

カンピュータを発動するしかない。

13馬、34玉、35飛と決めた。

これで74馬が桂合をだして、飛車を翻弄して23馬までと決めた。

さて、43玉か44玉か。

43玉は55桂で簡単だ。

44玉に55銀53玉、33飛成、同歩、35馬。うん、これは詰んでいる。

55銀に43玉と粘るのか。54歩、同銀……詰まない。

だいたい13馬に34玉と決めたけど15玉でこれ本当に詰むのか?

まさか25銀打から飛車を食ってしまうとか。

いや、とうとう第2ラウンド0点の時が来たのか。最後は双玉だしいかにも若島さんだ。

ン?

初形で王手がかかっている。

初手は44玉の一手だ。2手目の応手から考えなさいと言うことか。

ちと挑戦してみるかな。

#10 2手目中合の変化はあとで考えるとして42玉。

33銀、同飛、41馬があるなと、33銀。

31玉に41馬同玉53玉。逃げて飛車成って同玉42銀成まで。

13飛に抜かれてしまう。

そこで14馬同飛とさせて53玉か。あれ?これで終わりのわけないんですけど。

14馬に間駒するのか。23角か……としばし考えるも、この間駒やはり意味ない。

そうか、53玉の時、逃げないで44角、同飛、同飛があった。

23角、51玉でまた初形みたいな形になった。

44玉と飛車を食えるけど、これ左辺が広すぎるよ。

だとすると、前もって左辺にも手を入れておかなければいけない。

チャンスは14馬のところで85馬だ。

でも、これ歩合とか桂合とかされて意味ないでしょ。

わー、もう時間ないし。

もう一度最後のお願いを#7にしよう。

#7 もうこれは上田さんの作品に決めた。

無駄に難しくしようという作品でないことは明らかだものね。

上田作だとしたら16馬同桂36龍に違いない。

これできっと詰んでしまうんだ。

同玉、73角成、35玉、47龍……未発表の自作を思い出した。これはなんとかなる。詰むぞ。23玉のカバーするエリアが意外に広いんだ。

すると73角成に25玉。

これは鍋に入っているじゃん!

ここからはぱたぱたと詰んだ。

これだ。これですよ、詰将棋に求めている快感は!

#5 ,#8,#9 の作者に言いたい。詰将棋を創るのは何のため?

解答者にこのカタルシスを与えるためではないのか?

まぁ、かつて辛棋会さんという「解答者0を目指す」方もいてそれはそれでいいけれど。

軽快なメインディッシュにとげとげの硬い前菜をだすセンスが理解できない。

ともあれ、これで第2ラウンドのノルマの1題は解けた。

続いて#10の85馬を検討しようか……と思ったらもう時間切れ。

途中、夢(大学院に傑作が集まりすぎてどれを選ぼうか悩んでいる夢)なんか見てなかったら#10を解く時間があったかもしれない。

63角合と決め打すれば正解は確実に出来たはず。この63合の変化も2手目53歩合の変化もなるほどぴったり。

56銀の配置の効率性が明らかになり「なるほど~」と楽しめる。変化はこうでなくっちゃ。

詰将棋作家の皆さん。

「宮田敦史」を意識しすぎて、創作の方向性を誤ってはいませんか?

もちろんそういう作品を採用する実行委員会が一番問題です。採用された作品が来年の投稿作の方向性を決めていくわけですから。

いい作品の投稿が少なかったら、スタッフでひねり出す!

橋本哲さんの作品をみたいなぁぁぁぁ!

最後に、文句つけてしまいましたが、本当に忙しい中、裏方で苦労してくださっている実行委員会の皆様には感謝です。

ありがとうございました。

4 thoughts on “第7回解答選手権チャンピオン戦に参加しました

  1. 9番については同感。さっきtwitterでつぶやいたばかりです。15玉、16歩、同飛、27桂、26玉、35馬、これで詰むはずと思ったんですがなぜか詰まない。34玉は35飛以下銀を取る筋で詰むと思うものの作意っぽく見えない、ということで深く読みませんでした。作意を見て、深く読まなかった先に主眼部があったことが分かり、それなりの手順だとは思ったんですが、2手目の変化などそこに至る手順が主眼部の価値を上げているようには思えなかったです。
    解けなかったので負け犬の遠吠えっぽいですが、解けたとしても評価は変わらなかった、つまり高い評価はできなかったと思います。
    難解な序奏そのものを否定する訳ではないのです。それが作品の有機的要素として統合されているか、ということなのです。

    ちなみにフェアリーの短編でもfmでコンピュータチェックの賜でしょう、昔だったら余詰が怖くてつけられなかったような逆算をしていることがあります。でもこれについても同じ。作品の構成上は疑問だったりします。

  2. いいこと言いますねぇ~
    特に解答選手権という限られた時間で解くイベントは、作品を通じて楽しく作者に語りかけながら解けることが大事。
    頭の痛くなる煩雑な読みを強いても意味がありません。
    問題は見ていませんが(^^;
    来年は超難解作撲滅を祈ります。

    さて、来年は出てみようかな♪

    P.S.
    それにしても、高坂さんとなだれ込んで来るのなら、詰工房の二次会行きたかった。
    あの日は妻も出かけていて、留守番の愛犬の面倒をみなければならず、そそくさと帰りました。

  3. 「9を好きじゃないって解けなかったから言ってる訳じゃなくて。もし解けても詰パラならCをつける、的な意味で。もちろん好みの問題でもあるのだが。 」
    というtwitter上での自分の発言に作者は気分を害されたんでしょうね。申し訳ないです。
    「解答選手権用」として作って実行委員会もそれを採用した、ということで選手権用としては文句をつけられるいわれはない、
    と言われれば返す言葉がありません。

    元々自分は「鑑賞派」なので難しいことそれ自体は評価に含めないのですが…。
    そもそも作者とは詰将棋観がかなり違うようですし、解答選手権に出題するような作品も作れないわけで、
    聞き流していただければ、と思います。

    ちなみに、「解く気になる、解いて楽しい、と難しい、を両立させた作品はそうそうないのかも。」という発言もしています。
    もしかしたらそういうのを作るには上田・若島なみのスキルが必要なんでしょうか。

  4. もう一つ、こんなこともtwitterでつぶやいてました。
    「解答選手権ってどうしても正解者が少なかったり、◯◯さんが解けなかったり、というのが話題になる。だから、そういう解き辛いのを解答選手権向きと考えてしまう、という傾向がもしかしてあるのかな?主催者はそう思っていなさそうなのだが。」

    昨年も難解作ということでmixi日記の方の作品が紹介された訳ですから、「会心の逆算」と思うのはむしろ当然ですよね。
    今年も、何番が難しかったとか正解者が少ないのは何番だとか、ブログでは話題にしているわけで、
    解答選手権としてはそれでいいと思う反面、違和感を覚えることも確かです。

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