詰将棋を語る言葉を増やそう3

「作者の狙いのこもった紛れ」といった手順ではなく、作者が誘導したかった局面に名前をつけてもいいかと思っている。

例えば自作であげるなら

この作品における次の局面に名前をつけたい。

これは従来「失敗図」と呼ばれているものだ。
解答者にしてみれば失敗なのだろうか。
否である。
この局面に辿り着くことによって、作者の狙いを知ることができるのだ。
仮にパソコンで詰将棋を解かせて手順を鑑賞しただけでは、この局面に至ることはない。
かつて、パソコン解答に関して、「詰将棋鑑賞に使うにはまだソフトの機能が足りない」と書いたのはこういうことを言いたかったのである。

むしろ「テーマ図」とでも呼んでみたらどうだろう。

作意の目指す局面は次の図だ。

違いは持駒の1歩。

さきの局面に辿り着くことで作者の狙い「いかに1歩を入手するか」が見えてくるので「テーマ図」である。

自作ではしょぼいので、この稿のきっかけの一つである巨椋鴻之介の「禁じられた遊び」からとびきりの名作を紹介しておこう。

この作品のテーマ図は

あと1歩あれば詰む。すなわちこの名作も「どうやって1歩を入手するか」がテーマなのである。

どうでしょう。なんか良い言葉がありませんでしょうか。
「テーマ図」は日本語として変なので「主題図」の方がいいですかねぇ。
それとも仏蘭西語であつらえますか。
どなたか言い知恵を貸してください。

「詰将棋を語る言葉を増やそう3」への5件のフィードバック

  1. 対照って言葉がふと浮かびました。
    でも「対照図」「作意対照図」…
    ぴんとくるようなこないような。

    1. なるほど「対照図」。「テーマ図」や「主題図」よりはいいですね。
      引き続き、いい言葉募集中。

      ところでいくつハンドル作れば気が済むのでしょう>なっちゃんさん

  2. 新しく言葉を作らなくても「対比図」という言葉が、以前から使われていたかと….。
    ただしこの言葉は、必ずしも主題に関連したピンポイント局面図とは限りませんが。

  3. 冗談半分ですが「セミヌード」。
    最後の1枚を脱がすのはカメラマンの腕しだい。

  4. 「対比図」ですか。なるほど。

    >ただしこの言葉は、必ずしも主題に関連したピンポイント局面図とは限りませんが。

    「主題に関連したピンポイント局面図」そうそうまさにそれを表す言葉があればいいかなと思うのです。

    「セミヌード」……ただでさえ編集部に検閲されることの多い私の文章なのに、ますます目をつけられてしまうような気がします。
    そういえば、大学院って女性からの解答をまだもらったことないけれど、オイラの所為かなぁ。
    大崎君はイケメンだからたくさんもらっていたのかなぁ。

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