徳川家治 将棋攻格 第45番 1786
前回、あぶり出し曲詰を紹介したので、本日は対となる初形曲詰(盤面曲詰ともいう)だ。
これは初形だけで作者の狙いは達成されているので、手順については解説を入れない。
余詰もあるようだ。
本作を選んだのは理由は作者にもある。
徳川家治。十代将軍である。
社会科の教科書ではあまり目立った記述はない家治だが、将棋ファンに人気があるのはこの作品集のお陰だ。
ところでこの作品は半村良「妖星伝」に登場したことでも有名だ。
筆者も全部読んだはずなのだが、どんな筋でこの図がどんな役割を果たすのか、まったく覚えていない。
再読するかなぁ。
あぶり出し曲詰は解いてもらわなければ伝わらないが、初形曲詰は将棋を知らない人にも伝わるインパクトがある。
なので、祝賀詰や年賀詰などで創作する人が多い。
しかし、作るのは難しい。
将棋攻格についてもっと知りたかったら
盤面曲詰のみでまとめられた本は筆者の知る限り次の2冊。
- 河内勲 「おくろう記」 2003 全詰連
- 河内勲 「ひより草」 2011 角ブックス
橋本孝治さんの年賀詰も必見だ。
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初形曲詰は下図ですね。
後手の持駒:金 銀二 桂 香三 歩九
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+—————————+
| ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ 角 ・v桂 ・ ・ ・|二
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・v龍 ・ ・|三
| ・ 銀 ・ ・v金 ・ ・ と ・|四
|v歩 ・ ・ 桂v玉v歩 ・ ・vと|五
| ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・vと ・|六
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ と ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ 角 ・ ・ ・ ・|九
+—————————+
先手の持駒:香 歩
手数=0 まで
*御撰象棊攷格 第45番
*
*余詰作
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ご指摘ありがとうございます。
修正しました。
なぜか棋譜ファイルの中身が無双#70に変わっていました。
ファイルは数が多いのでミラーリングアップロードしているため、既に公開しているページがおかしなことになったようです。