詰将棋入門(24) 龍鋸

前田三桂 詰将棋第一部集第1番 1937.1

この連載では既に三代宗看の馬鋸を2局、紹介した。

馬ノコと対になるのが龍ノコだ。

作者は「へたの横槍」で有名な前田三桂。
龍鋸第1号として発表されたが、後に久留島喜内に龍鋸作品があることが発見された。

31飛成、12玉、32龍、11玉、41龍、12玉、52龍、11玉、
61龍、12玉、72龍、11玉、81龍、71角、23桂、21玉、
31香成、22玉、92龍、

冒頭から主題の龍鋸が始まる。
遠ざかる龍鋸で片道だけだ。

目的はご覧の通り、92金の質駒奪取だ。

ここからは、盤面を大きく追い回すだけの手順になる。

33玉、32龍、24玉、35金、15玉、
16歩、26玉、36金、27玉、37金、28玉、38金、29玉、
39金、同馬、18銀、19玉、39龍、18玉、38龍、17玉、
39角、16玉、18龍、26玉、17角、37玉、28龍、46玉、
48龍、55玉、44角、同金、56歩、同飛、64銀不成、同歩、
67桂、65玉、75金、66玉、57銀、77玉、68成銀、86玉、
77成銀、同玉、78金、86玉、87歩、同と、同金、同玉、
98龍、86玉、87歩、77玉、68銀、66玉、76金、同玉、
78龍、65玉、75龍、
まで83手詰

護堂浩之は木挽唄集(詰棋めいと第20号1995.5.1)で次のように書いている。

昭和初期の長編特有の、盤面全体を使った追い回し手順。

つまり、このダラダラした手順は当時の流行だったようだ。
前回の塚田少年の作品も流行に合わせた創作だったのか。

将棋月報(1928.11)に出た図は下図。
短時間だが柿木将棋で調べた範囲では余詰はないようなので、なぜ59とを配置したかは不明。

龍鋸についてもっと知りたいという方は次の資料を見つけると良いだろう。

  • 護堂浩之「木挽唄集」(詰棋めいと連載)
  • 大塚播州「漫陀楽」第3巻第3部ノコ引趣向の抜粋紹介第2章龍ノコ引趣向

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください