詰将棋入門(29) 合駒入門

佐藤千明 将棋月報 1942.2

詰将棋を解き始めたが、合駒がはいったヤツは苦手だなぁという方には、この作品がお薦めだ。

初手は(普通に考えて)歩を打つしかない。

12歩、21玉、43馬、

さて、合駒を考える練習、1回目。

飛角金銀桂香歩。

角は売り切れ、歩は二歩。

飛金銀桂香。順に考えていけば良い。

同馬と取って、すぐに詰むのは飛金銀。

残りは桂香。

桂は11歩成、同玉、33馬だから……正解は

32香打、

これを同馬では、同香で31に逃走路ができてしまう。

11歩成、同玉、44馬、

合駒読みの練習2回目。

飛金銀桂香。順に考えていけば良い。

同馬と取って、すぐに詰むのは金銀。
飛と香も13から打てば簡単。

桂も12歩、21玉、13桂まで。

あれ?これで終わりか?

否。まだ受け手はある。

33香、

打合ではなく。移動合という手段が残っていた。
同馬と取れば、同香で31の逃走路が開いてしまう。

12歩、21玉、43馬、

3回目の合駒読み練習。
しかし、これは1回目と同じ読みで良いことがわかるだろう。
違いは33香(守)の有無だけだが、これは先程の読みに影響なさそうだ。

32香打、

この32香合をさせた意味は何か。
守備駒を増やしただけに見えるが、さにあらず。
31香を封じ込めた効果があるのだ。

11歩成、同玉、33馬、

32に発生させた香合を33に移動させ、さらにその香を一仕事してから喰う。
簡素な形で面白い手順だ。

同香、13香、21玉、12香成 まで19手詰

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