原田清実はwebページで自分の作品から次の作品への着想を得た話も書いています。
原田清実 詰パラ1997.9
5四龍、同玉、5七香、5六飛、5五香、同飛、6四馬、同玉、6三飛成 まで9手詰
4手目は飛車金合の出る形。
金合は同香、45玉、36金と簡単に割り切れて飛車合に限定されるのが「これぞ原田清実!」という感じです。
初手に捨てた飛車をすぐさま中合で出現させて鮮やかに収束。
例によって10枚で纏められたスッキリ易しいけれど出るべきものが出て美しい収束。
作者はパラに載った自作を見て、さらに次の作品を構想します。
飛車の中合ではなくて、一旦動かした飛車を移動中合させよう。
66の退路封鎖で角を打ち、まずは同龍。
今度は46が開いたので47香と打ち46龍の移動中合。
再度66角、同ととして上図のような詰上がり図を設定します。
そして完成図が下図。
原田清実 詰パラ1998.8
6六角、同龍、4七香、4六龍、6六角、同と、3四飛成、5五玉、5四龍 まで9手詰
46龍のスイッチバックが移動中合でいかにも簡単に実現されているのが憎らしいほどです。
作意の設定に無理がないのが秘密なのでしょうか。