詰将棋入門(41) 守備駒翻弄

11手詰と15手詰。

宇佐見正 松煙 第6番 将棋評論 1951.6

宇佐見正 松煙 第20番 詰パラ 1980.9


手順については特に解説するところもなさそうなので図面多めでどんどん進める。


23桂成、同龍、

21角、同龍、

24桂、同龍、

13歩、同龍、

21角、同玉、32飛成まで11手詰

同龍4回。
同龍以外の応手–同玉が出た途端に終局。

易しいが,とても良い。

次にいこう。
こちらは手数が長い分,ちと難しいところがあったかもしれない。


25金、16玉、17銀、同馬、
25金と打つしかないが,25金,16玉となった途端,もう25銀と打ちたくなる。
25金を消したい。
しかしすぐに26金では同香で守りが固くなってしまう。


26金、同馬、
そこで17を塞いでから26金。


27銀打、同馬、
そして馬の位置を戻す。
このとき17玉と逃げられそうに作るのが上手いところ。
17玉なら18銀打,28玉,17角,19玉,37馬まで15手歩余

これで打った25金を銀2枚消費して原形消去したことになる。


25銀打、同香、同銀、15玉、16香、同馬、

最後にもう一度馬を動かして終局。


24銀まで15手詰

手筋という言葉があるが,実は意味がよくわからない。
手の筋だから正しい手順の流れ
という意味なのだろうか。

手筋物という言葉もあるが説明されろといわれるとできない。

名前が付いた手筋,例えば金頭桂の手筋と森田手筋ではもう全然意味が違う。

この連載では金頭桂のような何千回も使われて事実上の共有財産になっている手順のことを手筋と呼び,森田手筋のように創作の動機となるような一連の読み取り可能な意味をナラティブ(narrative 物語)と呼ぶことにする。森田のテーマ(theme)と言ってもいいが,テーマはもっと定義を明確にした課題というニュアンスを感じる。

守備駒の翻弄は手筋ではなくナラティブだ。
「同一駒を連続で4回以上動かせ」みたいになればテーマとなる。

守備駒翻弄は多くの人の共感を呼ぶ物語で,筆者もこの2作に対応するように龍と馬で1作ずつつくった。
(が,現在自作集「いっこののつみき」は都合があって非公開)

最近も(年寄りの言う「最近」は信用しないこと)このナラティブを極めた作品が看寿賞を受賞している。
そちらは雑談の方で紹介することにする。

宇佐見正に興味を持たれた方は次の情報にアクセスするとよいだろう。

    「松煙」宇佐見正 詰パラ 1997.2

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