詰棋書紹介(22) この詰将棋がすごい!2010年度版


この詰将棋がすごい!2010年度版 編集代表:若島正 日本チェス・プロブレム協会(JCPS) 2010.7.1

第1部 2009年ベスト詰将棋
   原亜津夫が選んだ2009年ベスト短篇12局
   安江久男が選んだ2009年ベスト中篇 8局
   伊藤 正が選んだ2009年ベスト長篇 4局
   山田嘉則が選んだ2009年ベストフェアリー 8局
第2部 ロング・インタビュー
   特集1 巨椋鴻之介
      巨椋鴻之介インタビュー
      巨椋鴻之介の好きな 8局
      「禁じられた遊び」書評 若島正
      橋本 哲が選んだ巨椋鴻之介ベスト 8局
   特集2 森田拓也
      森田拓也インタビュー
      森田拓也の好きな 8局
      よみがえる「北斗」と「長城」
第3部 オールタイム・ベスト詰将棋
   企画1 ライバルを語る
      高坂 研が選んだ市川啓樹ベスト 4局
      市川啓樹が選んだ高坂 研ベスト 4局
   企画2 解答者登場
      秋元節三の好きな 8局
   企画3 作家論
      小林敏樹が選んだ小川 宏ベスト 8局
      伊藤 正が選んだOT松田ベスト 4局
      若島 正が選んだ高木秀次ベスト 8局
第4部 研究論考・スタッフ座談会
   超短編における中合対策の研究 風みどり(^^)
   発刊記念スタッフ座談会

この本が出てからもう10年も経っている。
この調子では真面目に仕事しないと100年くらいあっという間にたっちゃうな。

目次を見ていただければ,もう語ることはない。
156Pのさほど厚い本ではないが,読みごたえは半端ではないものがある。

1作紹介する形式で続けているこの詰棋書紹介だが……悩む!

巨椋鴻之介 禁じられた遊び 第58番 近代将棋 1994.12


巨椋鴻之介復活第1作。
29手の中篇だが,難解。
序盤から重厚な造りなので主題部分までたどり着けなかった人がほとんどだと思われる。
これはもちろん作者の考えだ。
その代わり自力で解いた人には最上の幸福感を与えようと画策している。

つまり私は,ポイントを主題そのものから,構成とその効果へ,つまりフォルムの問題へと移したのだ。(中略)
自分は今,知的発見の快感を与える中篇構想作を作ろうとしている。

「禁じられた遊び」より

そこで今回は動く図面には作意でなく,作者の設定した「謎」が提示される局面–失敗図までを入れておいた。
初見の方は是非挑戦していただきたい。
それでダメだったら,失敗図を参考にもう一度挑戦していただきたい。

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