ケンタウロスについて

子どもにものを教える商売をやってきた身であるから、「自分はものを知らない」という認識は常に保つように心掛けてきたつもりだ。さらに「ものを忘れる」という認識も重要だ。最近、この傾向が強まってきた。おかげで、昔観た映画をもう一度、新鮮な気持ちで愉しめる。昔並べた詰将棋を、微かに記憶が残っているお陰もあって、解いて新たな感動を得たり、新たな発見をしたりできる。

歳とるって、いいなぁ。

そしてインターネットのお陰で、情報の検索が桁が3つぐらい違いにラクだ。

今日、知ったこと。

  • 射手座はケンタウロスだと思っていたが、ケンタウルス座というのも別にある。(ロスとルスで何が違うんだろう)
    さらに射手座はケンタウロスではなくてサテュロスという説もある。(ただの助平じゃん)
  • 地球に最も近い恒星はケンタウルス座α星ということは知っていたが、それが三重連星だということ。
  • ケンタウロスはギリシャ人がまだ未開の野蛮人だった頃にアジアの騎馬民族にいじめられた記憶が作り出した怪物だろうと思っていた。棒もって徒歩で戦争していた民族に機動力ある馬に乗って弓という飛び道具まで使いこなす民族が攻めてきたら、これはやられ放題だったろうな。女もさらわれ放題。で、好色で酒好きで野蛮で知的なケンタウロスのキャラ設定になったんだろうと。(因みにオイラも射手座)
    しかし、このような説は確かにあるようだが疑問視されていて、牛飼いの集団という説が有力なようだ。

なんでケンタウロスのことを検索したかというと、詰棋書紹介(21)で書いた「将棋浪曼集」の表紙だ。

中央の絵はケンタウロス駒とオイラは呼んでいるが、黒川一郎の手によるものだと推測している。作者名は明らかになっていないが、「詰棋めいと」の表紙に黒川一郎画伯のギリシャ神話を題材にした絵が載っていたから、この推測にはわりと自信がある。

で、この絵のケンタウロス、もう40年以上眺めているのに、女性だということに今日気づいた。

おっぱいがある。あれ?でも、ケンタウロスはみな男性じゃなかったっけ?

それでケンタウロスを検索してみたという次第だ。
ケンタウロス(コトバンク)

やはり、ほとんどの記述はケンタウロスは男だし、オイラが子どもの頃に読んだギリシャ神話にも女のケンタウロスはでてこなかったんだけどなぁ。
ほかに検索した記事もほとんどは「ケンタウロスは男性のみ」という内容だったが、ニコニコ大百科(仮)には次の記述があった。

またケンタウロスの女性はとても美しいとされる。

ただし、最近(の日本?)ではケンタウロス娘というのがモチーフとして流行しているらしい。

Google画像検索の結果

もしかしたら、黒川一郎は日本ではじめてケンタウロス娘を描いた人物なのではなかろうか。

日本でと書いたのは世界は広く、こんな写真を見つけたから。

フランス・リヨンのテトドール公園内にある『Centauresse et Faune』オギュスタン・クルテ作。珍しい女性のケンタウルス像である(神話上では男性しかいないとされている)Flexikon

オギュスタン・クルテはいつ頃の人か調べてみたがわからなかった。(Augustin Culte かなと思ったのだが、これが違う?)

でも、次の絵はもっと古そうだ。

ということで世界一はないだろうが、日本一ならあり得るのではという結論。

そしてさらに付け加えるならば、黒川画伯の絵には弓に弦が張っていない。
ということはこの弓は呪術的なもので陰陽師が使うような悪霊を退散させるための弓だということが分かる。

すなわち

ケンタウロスで女性でかつ陰陽師

これなら世界初と言っても間違いないのではないだろうか。

ん、陰陽師の弓ってびよよよ~んって音はするんだっけ?そんじゃ、弦は張ってあるのか。鳴弦っていうもんな。

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