詰将棋入門(52) 実戦形から馬鋸

谷向奇道 詰パラ 1955.2

いつもながらネタバレのタイトルどうにかならないかと思うが、上級者の方はタイトルを読まない技をなんとか研究していただくことにしています。

難解作で有名な谷向奇道。「詰将棋解剖学」という論文でも有名だが筆者は未読。

33からの上部脱出がみえている。
12飛成でも12角成でも33玉~44玉が止められない。
この初手が妙手だ。

13銀、

変化から潰していこう。
33玉と逃げると

24銀不成、同玉、25金、33玉、23角成、42玉、

44玉なら56桂で捕まるので(ここで55桂の配置に意味を持たせていることに注意)
42玉と下がるが、諦めたくなるような形。
しかし、ここからまだまだ追う。

52金、同金、12飛成、53玉、52龍、64玉、

75とは逃げ道を塞ぐ配置だったのか。

54龍、73玉、72金、83玉、82金打、93玉、94香まで21手

続いて2手目同桂の場合

23金、同金、12飛成、33玉、23龍、44玉、

56桂、同と、45金、53玉、54金、42玉、32金まで15手

この変化でも55桂は56桂と打つための配置だという印象を持たされる。

さていよいよ、作意は2手目同香だ。

同香でも同桂と同様に23金から12飛成とたたみかける。

23金、同金、12飛成、同玉、24桂、

これで鍋には入った感じだ。

22玉、32金、11玉、21金、同玉、43角成、

32に合駒を打って打歩詰に誘導したい局面だが、桂は品切れ、歩は37歩がある!

22玉、34桂、11玉、

いつの間にか、馬鋸の構図が完成した!

44馬、21玉、54馬、11玉、55馬、

55桂の真の意味は質駒だったのだ。

21玉、54馬、11玉、44馬、21玉、43馬、11玉、33馬、

33馬と強引に金を移動させるのが最後の妙手。
あとは難しいところはない。

同金、12歩、21玉、22歩、31玉、23桂、同金、43桂、41玉、51桂成、同玉、52金まで41手詰

実戦形と見せかけて馬鋸が登場する意外性を楽しむ作品だった。

谷向奇道は打診中合の1号局を発表したことでも有名だが、その作品はこの連載のもっと後の方で登場する予定である。

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