漢字の便利なところは「読み方が違っても意味が通じる」という点にあります。
昔、NHKが始皇帝の手柄だって番組作っていましたっけ。(本当か?)
ベトナムに旅行に行ったとき実感しました。
その博物館に展示してあったベトナムの古い文書がオイラにはだいたい意味が分かるのです。
漢字を捨てた今のベトナムの若い案内人のお兄さんは「なんでベトナム人のおいらがまったく読めないのに、日本人に分かるんだ?」と不思議がっていました。
だから国語の先生には叱られますが、オイラは漢字の読み方なんてドーデモイイ派です。
「信長公記」を「シンチョーコウキ」と読んでも「ノブナガコウキ」と読んでも意味が分かるのだから良いじゃないですか。
漢字って元々は絵文字なんでしょう。
というわけで、このアンケートはあくまでお遊びです。
一応、オイラの見解も付け加えておきました。
実戦形か実戦型かの宣伝ツィートにこんなレスがつきました。
いずれもじっせん「けい」と読むと思ってました。
— あと1回で同人になるウマノコ@kisy門下 (@umanoko1525) July 25, 2020
さらに大崎さんまで。
自分もジッセンケイと読んでました。風さんはジッセンガタですか?
— 詰将棋をする方の大崎 (@sasikake) July 25, 2020
野々村さんも。
「じっせん」が漢語なら、次も「けい」と読むのが熟語の標準的読み方では(詰将棋は特殊な世界だから常識は通用しないという可能性もありますが)
— Yoshihiko Nonomura (@nono_y_sp) July 25, 2020
もしかしてオイラボッチなのかと不安がつのってきたころやっとガタ派が。
ジッセンガタ派です
ウチのIMEはジッセンガタは実戦型にしか変換してくれません— Toshiya (@ToshiyaIkeda) July 25, 2020
というわけでアンケートを実施しました。
個人的には、分類する意味では「A型」「B型」のように「実戦型」(=じっせんがた)。
盤面の見た目を表現する意味では「初形」「簡素形」のように「実戦形」(=じっせんけい)と使っている。
ひっくるめて「実戦系」とすれば、読み方も迷わずに済むが。— 解答欄魔 (@k1sumi) July 26, 2020
これは角さんの案に賛成です。(「実戦系」はともあれ)
なんて読む?「実戦型」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
古い人は「ジッセンガタ」と読むと思うんですよね。
先のエントリーに書きましたが、詰将棋研究会の『古今趣向詰将棋名作選』には実戦型の表記でした。読み方は書いてありませんでしたが、『将棋タウン』の用語辞典にはこうあります。
一方で先のエントリーにも書いた北浜先生の本ですが,奥付には次のようにルビが振ってあります。
さらに,本家詰パラからは次のような本も出ていますね。
さて,ついでに読み方が色々ありそうな言葉を思いついただけアンケートしてみました。
なんて読む?「銀多伝」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
昔のパラに「銀多伝」は「ギンタテ」と読むのが正しいのではという論文が載っていました。
「詰棋めいと」だったかな?
「邪馬台国」は「ヤマト国」と読むのが正しいという論文と一緒だったか別だったか?
(記憶の良い方コメントを)
なんて読む?「不成」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
これは「ナラズ」がいいと思うんですけどね。
村山隆治『詰将棋教室』はじめ,大概の本には「ナラズ」と書いてあります。
はやいとこ,生(なま)に統一してしまえばいいのにね。
なんて読む?「一色図式」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
これは命名者の新田道雄氏の読み方は「イッショクズシキ」です。
命名者の意向を尊重するのなら「イッショク」がよろしいようです。
なんて読む?「中合」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
どなたか「宙合」がいいのではと言ってましたが,成程です。
中合・捨合・変則合の分類もまだ定まっていないんですよね?
なんて読む?「不詰」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
「不成」を「ナラズ」と読むのなら,「ツマズ」だと思うのですが…。
『詰将棋教室』でも併記してあります。
読み方を固定したいときは「不詰め」とするのがよいのでしょうか?
オイラはなんか恥ずかしいので,どう読んでもらってもよいから「不詰」と書きたいです。
なんて読む?「余詰」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
「不詰」も「余詰」もそうなんですが,「詰」の読み方も悩みます。
「これ詰めてみなさい」「……まで7手で詰みです」というように,「ツメ」はこれから詰ますときに,「ツミ」は完了したときに使うような気がするのです。
だから「ヨヅミ」もありだと思うし,そう使っている人もいたような気がします。(アンケートでも1人いらっしゃいますが)
日本語としてはどうなんでしょうか?
詳しい方,コメントください。
さらに派生したアンケートです。
なんて読む?「_」
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
これはWikipediaでもアンダーバーで検索するとアンダースコアに転送されることからもわかるように,まだ正解は「アンダースコア」です。
でも,この情勢では正解が「アンダーバー」で「アンダースコア」が「ナイトゲーム」扱いになる日も近いようですね。
Tweet『逆に言うと、若い世代の方々は「アンダースコア」、年配の方々は「アンダーバー」を使用しているように感じます。』と書いている頁を見つけた。
オイラは若い世代と云うことになりました!https://t.co/pW3ueGXUNb
— 食べられる大人の風みどり☀ (@kazemidori) July 25, 2020
詰将棋には読み方が決まっていないものって、たくさんありますよね。
香先香歩(きょうさききょうふ、きょうせんきょうふ)とか、遠打(とおうち、えんだ)とか、その他いくらでもあるから不思議(笑)
その中で、一番困るのが上記「不詰」。
「ふづめ」と呼ぶ人が一番多いようですが、私は「ふづみ」と心の中で読んでいました。
「不詰」=「つまず」、これが一番美しいかな。
「不詰」とは、、まさに詰まずなんですね。詰まない”状態”にあることを「不詰」といいます。
「これにて詰み」とは言いますが「これにて詰め」という言い方はない。ならば「不詰」も「これにて”ふづみ”」ではないかと考える訳です。
「つめ」というニュアンスには抵抗がある。
しかし、お陰様で一つ自己解決しました。これからは「つまず」を採用します(笑)
私もこれからは「不詰ず」と表記しようかな。
いややっぱりこれはヘンだな。
銀多伝は変体仮名の「多伝(タテ)」をうっかり漢字で読んでしまったのだと思います。
そういった趣旨の論文だったと記憶しています。もしかして書いたの飯尾さん?
邪馬台国も「台」の字は正しくは「臺」みたいな文字でこれは「?」の誤植ではないかというような話だったと思います。