詰将棋入門(64) 大型曲詰

門脇芳雄 『曲詰百歌仙』第100番「引違」 風ぐるま 1954.10

ちょっと長いが曲詰なんで形が見えてくれば……。

門脇芳雄18歳の時の作品。

自分でもこの作品をどう位置付けて良いのか判らないのですが「若き日の金字塔」とでも言うべきか,若い頃の記念写真の様な作品です。

初手は95と引しかないようだ。
同香でも97玉と逃げられても展望が見えないようだが,28飛と58龍,さらに玉方の持駒をみると希望が見えてくる。

例えば

95と,97玉には
67龍と銀を獲れる。

87歩合なら86銀,98玉に68龍と金も入手できる。

これは流石に詰んでいる。

87歩合をせずに歩を温存して97玉なら
67龍、98玉、68飛、88歩、87銀、99玉、98金、89玉、69飛、

間駒がなくて,これで詰み!
使用駒が多い作品の序盤は玉方の持駒が不足していることが多いので,盤に並べて考えると案外道が開けてくることも多いのだ。

ということで初手に戻って

95と引、同香、同と、

同玉か逃げるか。
ここで七段目に逃げたら今まで調べたように67龍がある。
さらに玉方の持駒に歩しかないこと,そして91歩の配置に注目しよう。

9筋に香を打てば合駒がないのだ。

そこで作意は86玉と逃げ,と金で9筋に誘導する。

86玉、96と、同玉、99香、

間駒がないので中合なども考慮する必要がない。
いよいよ67龍の出番だ。

86玉、87歩、同玉、67龍、同金、88銀、

99香が限定打であったことを確認しておこう。
次は49角で67金の質駒を獲るのだろうということは予想できる。

86玉、76と、同玉、67角、同玉、68金、76玉、77金、

99,88,77と駒が出現してきた。
なんとなく形が見えてきただろうか。
(「引違」をわかっていない前提の話をしている)

舞台が大きく動く段階に来ているようなので,質駒らしい74と・83金をばんばん獲ってしまおう。
下段に落とすために82金もこれしかない手だ。

85玉、74銀不成、同玉、83馬、同玉、82金、同玉、73金、81玉、82歩、

41とは51桂を獲るのだろう。
45とは54成香を獲るのだろう。
こう予測するのは外れるとダメージ大きいので善し悪しだが……。

71玉、62金、同玉、73桂成、

だいたい予想通りに進行しそうだ。
51桂は43桂,同金とさせて質駒を作る仕事をさせる駒。

52玉、51と、同玉、43桂、同金、52銀、同玉、43と、同玉、54と、同玉、55金、

もう形が見えてきた。

43玉、44香、

ここまでくれば後は高速道路に乗ったようなものだ。

32玉、31桂成、同玉、21香成、同玉、11歩成、同玉、

ちょっと長いが一本道なので最後まで進めてしまおう。

13香、21玉、12香成、31玉、22成香、同玉、23歩成、11玉、22と、同玉、14と、11玉、12歩、同玉、23と、11玉、22と まで73手詰

門脇芳雄に興味を持たれた方は次の情報にアクセスするとよいだろう。

詰棋書紹介『曲詰百歌仙』

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