すっぽ抜け


「駒を捨てること」が詰将棋だと思っていた頃、「新感覚詰将棋」(高柳)が新鮮だった。高柳道場…なつかしいなぁ。

6-1
詰将棋パラダイス 1999-7

駒数10枚以内の作品を私が作れるとは思っていなかった。
将棋世界の表紙の作品をいつも感心して眺めていたものだ。

では本作が作品として成立しているかどうか。
これはちと心もとない。
初手15銀の紛れだけが唯一の立脚点だ。

桐山清次

荒井英博 上部へ逃して仕留めるとは意外。
池田俊哉 36飛を取らせる手順は圧巻。詰めにくい作品。
おむすび 濃い作品。15でなく25から行くのが異色。
真保千秋 普通に15銀でない所に価値がある。
武田静山 まさか同金が作意ではないだろう。
天津包子 作意と思われる方は面白いのですが…。
☆2手目同金、23銀の順はかなり重い。やはりここは同玉と取りたい。
☆一方、こんな意見も↓
長束宏文 6×6内という先入観で、一寸戸惑った。
中島清志 七段目は見えないだけに考えづらい順。
印刷される際は図面が6×6の範囲だけなのです。その効果もちょっとだけ狙いました。

6-2
詰将棋パラダイス 1999-3

ただ駒を打っていくだけ。
捨駒なし。
これで詰将棋を名乗るのは難しいかもしれない。
でも、実戦派の人にちょっと出題してみると案外考えてくれますよ。

須藤大輔

☆初手32飛は13玉、33飛成、14玉以下逃れ。ぴたっとはりつけて打つのが正解。

6-3
詰将棋パラダイス 1999-10

6-1,6-2の解説を探すために詰パラのバックナンバーをめくっていたら発見した作品。
あまりにも作品としての品格を持っていないので忘れていたのだろうけれど、名前をつけて発表してしまった以上、骨を拾ってあげなければかわいそうだ、。

桐山清次

小田翔平 初手がわからず苦労しました。
萩原彰 なんだ、34香か。
浦和新 こんなつみあるのか~。
村木将人 不思議な詰め上がり方。
小林常保 2枚の角が見事に利いていました。
山本みさき こんな筋もあるのですね。
小笠原功 暗算で解いている内に、頭がウニになった。中段玉はイヤ。
八尋久晴 変同が何とも残念。
☆この意見多し。
福田隆哉 尻金の詰上がりがなんとも気分良い。(いやらしい意味ではありません!)
☆そーゆーご趣味が?

6-4
詰将棋パラダイス 1982-5

包囲網を形成していたはずの大駒を取られてしまうというささやかな不利感は5手詰のテーマかと思うが、本作はそのすっぽ抜けた瞬間に手筋の捨駒をくわえようとしたもの。
前3作の発展形なのだが、制作順は逆でこちらがずっと古い。(これって私が退化しているということだな)

塩沢邪風

☆さて、今期の大尾である本作、まず対照的な二つの評から
サーニン 今期最後の大尾を飾る至高のコラボレイション。7手詰の求道者と呼ばれるにふさわしい(?)秀作です。只一つ、玉方57とを67との配置として初手58桂に妙手性が加われば、言うことナシだったのですがね。A
斉田喜道 68歩,25歩,初手の桂打ち、雑な作り方と感じるのは色眼鏡であろうか。C
☆他にも「つまらぬ!=川崎幸太郎」と一刀両断にふりかぶる御人も。しかしそうかと思うと「うっ、しびれる=山下洋一郎」と快感にふるえる方も、いらっしゃる。
落合矢的守 取っ付きは悪いが、58桂より無い。56金が打ち切れない。36飛成は筋である。冷静に判断すればBだろうが、A。最初の10分は、何も判らぬままに、”時のみ過ぎ行く”(10分+20分使用)
竹本文夫 実に難解。盤に並べてみようかと思った程。56斤の始末に困ったが、36飛成、同銀と捨てて尻金でなんと詰んでいることに、トイレで気づいた。A
☆結局問題はこのトイレではないかと思う。トイレに立つ前に簡単に解けてしまった人と、トイレで唸りながら解を得た人とではやはり印象が違ってくる。「いつもながら鋭い狙いを実現した楽しい作品=中出慶一」が「”並”程度の作品=岸敏雄」にもなり得るということだ。
☆もっとも、個々の手は決して悪くない。「56金~36飛成。ウーム、不思議な手じゃ=松本一子」という声もある。しかし反面、「ピッタリ決まっているのに何故か物足りない=荒井和之」という不満も生じている。これは逆に考えれば、小泉流7手詰の芸域が定着してきた証左、なのかも知れない。が、観客は、手だれの芸とは別に、眼も眩むような神秘の魔術を一方でいつも期待しているものなのである。
原田清実 あの感動をもう一度!B

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