誤解狙い


数少ないが,誤解を狙うという意地悪いテーマの作品もある。
片山一族の作品を研究し,一度でいいから大量の誤解者を生み出してみたいものだ。
変化で曲詰になる作品などを企画したが,酷評必至なので断念した。

17-1
未発表


本作は,このカテゴリーのために短いのも一つと試作した物。

17-2
将棋ジャーナル 1985-05


角を捨てたことを忘れると,角合を見逃すのではないかという期待。
でも,まぁ,これで間違えた人はいないだろうなぁ。

柳田明

序の四手はイントロとして,角消去からいきなりテーマが始まる。
角を消さずにいきなり4五角では3四桂合とされ1八龍ができない。
そこで角を消してから4五角だが,このもらった角を使う3四角合がしぶとい手数延ばし。
これを桂合と取り換えて初志貫徹の詰上がりはスッキリしている。

問題は形の広がりだが,2手目の変化だけの5二とは作者も気にしておられる所。
これは好みの問題だが,私なら金合をやめて極力小さくまとめるだろう。
しかし角の大胆な捌きがテーマだからそれほど気にせずとも良いかも。

小松浩幸—3八角が実はジャマ駒。4五角の限定打も良い。
今泉博史—合駒入門に最適。楽しい中編。
中岡清孝—角の打ち換えから角中合と完成度の高い好作。

17-3
未発表


これは随分長いこと温めた素材。
「新作コーナー」で出題した。
序盤を手直ししてパラにも投稿しようかとも思ったが,
同じ素材の作品を若島正さんに発見して断念。

17-4
詰将棋パラダイス 1986-11


詰パラには昔,表2に「詰将棋マラソン」というコーナーがあって,
そこには誤解狙いの作品が集まった。
本作は唯一,そのコーナーに載った作品。
確か,数名ひっかかってくれたような気がする。

鶴田諸兄

作者—狙いは4手目,1三玉と逃げると早く詰むという所。
坂口和男—さぞかし1八桂は待ちくたびれたことだろう。
秋元節三—1八桂が収束のみの働きなのが惜しい。
石川益雄—再度の1四香により4一飛を金に換えるのがポイント。1八桂が貴重な存在。
和田裕之—よくある手筋をうまく組み合わせたという作品。はじめは4手目1三玉で詰めたが,1二玉だと他に手がないようなのでこれで正解と思いますがまさか変別では。とにかくマラソンだけに不安がいっぱい。

☆この土壇場に来て,作者の仕掛けた罠に3名がはまってしまいました。
4手目1二玉は1四香,1三桂合……で早い,と読んだようですが,これがとんでもない錯覚でした。

☆12手目の局面で4一飛が持駒の金に変換されたことになります。再度の1四香に対しては桂合が最善。
香合なら同香成,同玉,1四香,同飛,2三金迄早詰です。

☆一筋での攻防を終えて,2一桂成で収束に入ります。実力のある作者だけに,要領よくまとめています。

☆1八桂の配置はこれしか他に方法のないところ。正算で作った作者にしてみれば,むしろホッとした気持ちで,一枚付け加えたのかもしれません。

☆Aコース最終を飾るにふさわしい好作でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.