「詰棋書紹介」タグアーカイブ

詰棋書紹介(12) 想春譜


 中出慶一詰将棋作品集 「想春譜」 将棋天国社 1994.7.1

1桁手数の作品がほとんどで、その狙いも筆者は共感する物が多い。

いずれの作品にも、その質の良否は別として著者の青春時代の汗と努力の結晶が込められています。
苦しくとも懐かしい思い出があるものばかりです。
そのような意味も込めて、書名を『想春譜』としました。

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詰棋書紹介(11) 詰の花束


岡田敏 将棋天国社1995.5.1

超弩級の作品集である。
今まで1冊で最も多くの詰将棋を掲載しているのは信太弘「詰将棋工学母艦」の1000局だと思う。(浦壁さんから反論が来るかな?)
しかし工学母艦はアンソロジー。

この「詰の花束」は個人作品集なのに618局も載っている。
コストパフォーマンス最強である。
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詰棋書紹介(9) 詰のオルゴール

プロ棋士の(引退されても過去形にしなくてよいんだよね)伊藤果八段の詰将棋作品集。
プロ棋士の本だったらamazonで買えるのではないかと考えられるかも知れない。
でも、伊藤八段にはamazonでは買えない詰将棋の著作が2冊ある。
1冊は野口文庫の「残影」1976.3.10。
そしてもう1冊がこの「詰のオルゴール」将棋天国社 1996.7.1だ。
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詰棋書紹介(8) 北斗


北斗 著者:川崎弘 将棋天国社1986.10.10

言葉というものは生き物だ。
筆者もいろいろ試みているが、未だ詰将棋界に定着した用語は一つもない。
巨椋鴻之介の「フォルム」や「フィギュール」も定着する様子はない。

川崎弘はこう書いている。

「不利感」の概念と用語を詰棋に導入したのは私。

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詰棋書紹介(5) 将棋紫雲英図式

詰将棋を創るモチベーションというのは、人によってそれぞれ違うのは当然だ。
だから解いたときに受け取るメッセージも様々だ。

「どうだ難しいだろう!」という詰将棋はパスしたい。(解けないから)
「どうだ凄いだろう!」という詰将棋は嫌いではないが、解いたら「凄いなぁ」と思う。
小西逸生の詰将棋はどちらでもない。
解いた後に「いいなぁ。これ」と感じるのだ。
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詰棋書紹介(3) 名作詰将棋

二上達也九段・福田稔 「名作詰将棋」

 有紀書房 1986

一般に流通する詰将棋の本は、おそらく販売数を増やすための方策なのだろうプロ棋士の名前を前面に打ち出す場合が多い。
この本は、共著としているだけかなり良心的だ。
さらに二上九段の人柄を表わす文章が冒頭にある。
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