水上仁 近将1988.8
七色図式とは初形における(見えている)使用駒が飛角金銀桂香歩各1枚の作品のこと。いつも思うのだが玉はいつも無視されて可哀想である。玉だけは無色透明なのだろうか。
TweetJudge:シナトラ(藤原俊雅)
12人の作家による21作品が集まった今回の作品展は、テーマ・表現の両面で非常に多様であり、水準も高かった。「変化を利用した一桁手数」は未開拓の部分が多く残る分野のため、はっきりとした評価基準は存在しない。その影響で選評が長く、初心者向けではないものになってしまったことを謝罪する(本来批評とは簡潔かつ明瞭なものだというのが私の考えだ)。なお、文中に何度も「本手順」という表現が登場するが、これは「作意」とは異なる意味だ。本手順+変化順=作意順(作者の意図した手順全体)と考えて読んでいただきたい。また、変同利用の作品に対して鑑賞の手助けとなるように「プロブレム的表記法」を用いることがある。これは作者の意図した変化を全て並列的に書くというもので、第1番にこれを適用すれば、49金、同銀成/同銀生、38飛/57角まで、という具合になる。
続きを読む 詰将棋つくってみた(93) 課題19:講評
課題19:変化を活用した詰将棋を作ってください。ただし手数は一桁でお願いします。
今回は8名の方から解答をいただきました。
ここのところ2桁は確保したいたのでちょっとさみしいです。
まだ解いていない方はこちらからどうぞ。
印刷用pdfつくりました⇒課題19.pdf
続きを読む 詰将棋つくってみた(91) 課題19:結果発表(前編)
Tweet[其11]で「1986年は4作発表される。」と書いたが間違いだった。
詰棋めいと発表の伊藤正作が抜けていた。お詫びします。
(オイラの調査でも大塚播州『漫陀楽』のリストにもなかった、不思議だ)
短編前期–詰パラでの分類だと「中学校」にあたる作品である。
9手詰も片付いて、いよいよ11手詰です。
最近は”趣向”というと”繰り返し趣向”という印象があるがもちろんそういうことではない。
辞書には「味わいやおもしろみがでるようくふうすること。また、そのくふう。意匠。」とあるが、もともとそのような意味で使われていたものだ。本作、なかなか見ない趣向。87手の大作だ。
続きを読む 詰将棋入門(210) 金!金!金!
※この連載は風みどりが1題ずつ高木秀次作品集『千早城』(1993)を読んでいくものです。
いきなり飛車を取れという凄い初形。
しかも馬で取っても、龍で取っても同ととは取り返すことはできない。
これはどうやっても詰みそうだが……。
2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。
やさしい大学院を復活させます。手数はもちろん大学院ですが、ご安心あれ。どの作品も解答者フレンドリーな作品ばかりです。
「三洋堂」は軽いオープニング。
「龍馬がゆくIV」と「V」はいずれも280手台の大作ですが、1サイクルが解明できればいずれも簡単。ぜひ盤に並べて、玉方の持駒を確認してみてください。
手数が長いので、大胆な略記解答もOKです。作品側に手順前後の瑕もありますので好意的に採点します。ただし略記した場合は、手数は正確にお願いします。
それとABC評価をお忘れなく。