捨て追い趣向の1分野に「朝霧趣向」がある。
これも「煙詰」や「裸玉」同様に、もともとは伊藤看寿の作品につけられた愛称—すなわち固有名詞が一般名詞化したものである。
ところが大塚播州『漫陀楽』を繙いていたら次のような記述にぶつかった。
伊藤看寿『将棋図巧』第6番の解説より
Tweet最大限に朝霧手順を演じて見せる朝霧の決定版。朝霧の名でよく知られた作品。だが後発作品である。有名すぎるので、あえて注記しておきたい。
捨て追い趣向の1分野に「朝霧趣向」がある。
これも「煙詰」や「裸玉」同様に、もともとは伊藤看寿の作品につけられた愛称—すなわち固有名詞が一般名詞化したものである。
ところが大塚播州『漫陀楽』を繙いていたら次のような記述にぶつかった。
伊藤看寿『将棋図巧』第6番の解説より
Tweet最大限に朝霧手順を演じて見せる朝霧の決定版。朝霧の名でよく知られた作品。だが後発作品である。有名すぎるので、あえて注記しておきたい。
詰将棋入門(108)純四桂詰に対応する(?)雑談として、純四桂詰の主要作品を雑談で取り上げる予定だった。
しかし、以前ここがまだ「風みどりの玉手箱」だった時代に1回やったことを思い出してとりやめた。
このエントリーはタイトルだけの下書きのままで4ヶ月眠っていた。
でもよく考えてみれば、前回のエントリーは恐らく添川公司「奇兵隊」の解説を書くための下調べだ。
すなわち、もう10年も前のエントリー。
だったら、もう一度取り上げてもいいだろう。
というわけで本日は純四桂詰をいくつか並べて楽しもう。
続きを読む 詰将棋雑談(50) 純四桂詰
飛角図式についてちょっと調べている。
(その理由は間もなく明らかに出来る予定)
飛角図式とは盤面が玉と飛角4枚の5枚という初形条件だ。
持駒はあってもなくてもよい。
飛角が4枚とも成っていれば龍馬図式。
飛角図式は成駒が混じっていてもOKで、全部生駒だったら純飛角図式というようだ。
また飛角図式は持駒があっても良い。
使用駒が大駒のみという条件ではない訳だ。
使用駒が大駒のみの飛角図式、すなわち持駒なしの飛角図式を正飛角図式というそうだ。
それならばこの2つの条件を両方とも満たすものは純正飛角図式といえるだろう。
検索してみたところ、90作が見つかった。
続きを読む 詰将棋雑談(49) 純正飛角図式
一色(いっしょく)図式 玉以外の置駒が1種類で通常は全駒
調べてはいないが銀が一番数多そうだ。次が金か?
逆にもっとも数が少なそうなのは……これは歩で間違いないだろう。
盤面に歩が18枚(とが混じっても良い)配置されている図なんて滅多にない。
ましてや配置されているのが玉と歩(と)だけなんて。
それで、この雑談のネタにしようと検索してみた。
ところが意外にも余詰作も含めて46作もあった。
46局もここで紹介する訳にはいかないので、有料掲示板の特典になった。
(宣伝:今月「つみき書店おうえん会員」に入会すると『歩一式図式』のpdfがダウンロードできます)
探している途中で、盤面「歩が17枚」の作品を2局見つけた。
まさに「あと一歩」で歩一色図式を逃した作品。
続きを読む 詰将棋雑談(47) あと1歩で一色図式
いったいどれだけ『駒と人生』から引用すれば気が済むのか……あと1作、これだけ許してください。
詰将棋入門(119)で柏川悦夫の4枚の金を捨てる軽趣向作を取り上げました。
実は『駒と人生』にはあの作品と対をなす可愛らしい作品があるんです。
でも、いくらなんでも『駒と人生』からの引用が多すぎる。自粛しよう!
と思っていたのですが、その後詰将棋雑談(43)を書きました。
もうこれはこの作品を紹介する流れでなくてなんでしょう。
というわけで今日はこの作品を並べましょう。
易しいので、もし初見の方は解いてみることをお薦めします。
続きを読む 詰将棋雑談(46) 柏川悦夫の軽趣向姉妹作
詰将棋入門(123)で提唱した「森田の邪魔駒テーマ」を定式化してみる。
このナラティヴに忠実なのは、原作の「角」を「飛」に変えた次の作品。
続きを読む 詰将棋雑談(45) 森田の邪魔駒テーマ
詰将棋入門(121)壁駒発生で思い出すのは次の2作。
若島正『恋唄』#80の解説を引用する。
Tweetこの作品を近代将棋誌に投稿してから、電話で伊藤果氏に見せたら、しばらく考えていた伊藤氏が驚いた。昨日創った図にそっくりだというのだ。見せてもらったら、なるほど良く似ていて、22飛から52龍まで全く同じ。偶然の一致ということは確かにあるものです。
飛車をベースにした、銀と玉のダンスで優秀作を勝ち取ったあとれい作。
岡本さんから同想の作品のご教授があった。
いずれも短編だが、作意を並べられるように動く将棋盤にして読者の便に利したい。
続きを読む 詰将棋雑談(43) 銀と玉のダンス
【素材図】
前回【素材図】の形から35角と打つ筋を調べましたが、抜けが沢山あったようです。
それは一つは35角と打つのではなく、35角・24飛のバッテリーの形から21飛成と開き王手しても同じ形になることを見逃していた所為でした。
それにしても私が大道棋に全く興味が無い所為もありますが、「栃木角問題」という名称まであるとは知りませんでした。
やはりブログを書くということは、恥をかくことでもありますが、勉強になります。皆さんも書くこと–outputすることはお薦めですので、どしどしやってみられたら良いと思います。そんなに書くことはないのだが、何本か書いてみたいという方はつみき書店に投稿してください(^^)。いつでも、お待ちしています。
さて【素材図】で角を馬に、龍を飛車にすると……
【素材図2】
やはり24合が必要になります。
この筋は90度回転させたこの構図が有名です。
【素材図3】
続きを読む 詰将棋雑談(42) 57馬に48合