好形作ならではの危険

それは同一作の恐怖だ。
同一作でなくても類作の危険率は高い。

詰パラ4月号で伊藤和雄作に対して厳しい意見を書いた。
ちょっと補足しておく。

まずは図面から。
一番古いのが二上九段作。

そして次にでたのが次の妻木貴雄作。

そして最後が詰パラ2010年1月号に発表された伊藤和雄作だ。

奇しくも2手ずつ逆算した格好になっている。

実はまんなかの妻木貴雄作を近代将棋で解説したのが、私だった。

その際はこのように書いた。

 詩やメロディが一部似ているからと「盗作騒動」が時折起こる。
故意なのか、それとも偶然の一致か。醜い罵りあいが報道される。

詰将棋は限られた駒と盤面でなす遊びであるから、似たような配置・手順が出現する事も間々ある。
あまり目くじらを立てていては選題もままならなくなるという事情もあるようだ。
短編で駒数の少ない作品の場合など、推敲を尽くしたが故の必然の一致と言いたくなる様なケースさえある。

それゆえか詰将棋では「盗作」という悪意の含意された用語は使わず、「類作」「同一作」といった用語を使う。
それでも先行作があった場合、創作の苦労が水泡に帰するのは同じだ

 2番山腰雅人氏作は三手目以降同一手順作があった。
将棋ジャーナル昭和62年5月号原利和氏作。
また7番妻木貴雄氏作も二手進めた局面が将棋世界昭和62年12月号の二上達也九段作と一致していた。

皆様、御寛恕の程よろしくお願いいたします。

妻木作の付加した2手は明らかに価値ある2手だ。

  • 捨て駒である。しかも大駒。
  • 初手が絶対でなくなり難解性が増す。
  • 13玉の変化で作品に膨らみが増す。

しかし、二上九段がこの逆算に気付かなかったかというと、そんなことはなく気付いていた可能性は少なからずあるとも思えるのだ。
では、なぜ妻木作の形で発表しなかったのか。
考えられる理由としては

  • 解答者を増やすために手数を長くしたくなかった。もしくは制限があった。
  • 解答者を増やすために、あえて初手は見えやすい手で始めたかった。

などが考えられる。
あえて易しくする場合だってあるということだ。
難しくするだけが能ではない。

今回の場合も、妻木さんが伊藤和雄作の図面を考慮した可能性はやはり少なからずあると思う。
そして、駒取りの2手を入れる価値はないと判断したという可能性だ。

初手21角が11玉で切れると見きれる人にとっては、23金は必然手。
ならば、あえて駒取りから始める理由は形式美以外にない。
その形式美をどの程度評価するかという価値観の問題だ。

そういったわけで、次のような記述になった。

おいらの感覚では新作としての発表は厳しいと思う。
サロンでの紹介やアンデパンダンでの出題がふさわしいのではないか。

ただ、これは勿論、事前に類作に気がついた場合の話で、いわば仮想の話であります。

さらに蛇足。
詰将棋にあまり詳しくない方のために付け加えておきますと、妻木貴雄さんも伊藤和雄さんもともに実力も実績も豊富な方で、これらの作品は偶然の一致だということは前提での議論でした。

駒doc. 2010春号

Twitterで話題になっている「駒doc.」創刊号。

はじめに
将棋を覚えてみよう!とおもった時、なにからはじめましたか?
「専門書を手にとってもさっぱりワカラナイ!!」
「テレビの解説を見ても全然ついていけない…」
そんな方にも将棋の魅力をお伝えするためにフリーペーパーを作りました。
スタッフは女性がほとんど。
難しい将棋用語は一切でてきません。
お気軽に手にとっていただければ幸いです。
さぁ、楽しい将棋の世界へ☆
(北尾まどか)

なるほど、ちいさな子どもを持つお母さん、もしくは自分でも将棋を始めてみようという気持ちのある女性がメインのターゲットなのかな。棋譜も詰将棋もまったく見あたらない斬新な将棋ペーパーだ。

紙面を開くとフジタマさんの香りがする。むべなるかなデザインはpiecodesign。

縦書き横書きが頁によって入り交じっているのは最近の流行なのだろうか。
どうせなら左綴じにしてしまえば良いのにと思った。
中村大地四段の頁など横書きで右から読ませる強引な割付けなんだもの。
ところでその中村四段がもっている駒に描かれているのは誰?

たくさんスポンサーがつくといいなぁ。

お、トリトも広告出してる。

将棋回文はよいでき。

良いなら垂らす歩すら足らないよ

なんか人手と時間が足りないなかで編集しながらひねり出したような苦心作。作者はどなただろう。

ただ毎日書けばいいというものでもないが

今日なども血圧の薬が切れたため、早めに帰ったのだが、それでも眠くて眠くてだめだ。
書きたいことはいろいろあるんだけれど、調べる必要があって、それがまた7になったらなかなか思うようにうまくいかない。
具体的にはtBaseのtjnファイルを検索するawkスクリプトが動かなくなってしまった。
それに明日、入学式だ。
入学式なんぞ何度もやっているだろうと思われるだろうが今年はいろいろ個人的に条件が厳しい。

  • 4月から新しい職場に異動した。勝手がわからない。
  • それでいきなり学年主任。2年ぶり。
  • さらに担任。2年ぶり。
  • それも1年生の。10年ぶり。

でも新しい人たちとの出会いはやはり新鮮でいいなぁ。
毎日目が回るけど。あ、それは血圧の薬をもらいにいく余裕がなかったせいもあるかも。

しかし、つらいことばかりではない。
ちょっといいニュースも今日届いた。
まぁ、それは4月15日?の正式発表までがまんしよう。

とりあえず明日も早いので、も、ねます。
おやすみなさい!

詰将棋パラダイス4月号

もともとこのサイトを作った時の想定読者は詰将棋をあまり詳しく知らない人たち。
でも、最近のエントリーはマニア向けに近くなってしまっているかもしれない。

なので、いまやこの文の読者はほとんどが詰パラ読者だとしたら、このエントリーは無意味だな。

ともあれ昨夜は大学院に岡村孝雄さんの作品が掲載されていることを紹介した。
そうなったら対バンも紹介しなくてはすまされない。
対バンはあの添川公司「虹と雪のバラード」。
この1作で詰パラ買う価値有りです。

このタイトルの意味する所…詰将棋ファンなら気になる予想が出来るはずだ。
その予想が本物かどうか、是非挑戦して確認していただきたい。

半期賞の発表もあった。
お、八尋さんが第2作品集を発行したんだ。

短1伊藤和雄作。妻木貴雄作を2手逆算した形。
神谷薫さんは「本作の表現を持って成就」というが、駒取りの2手がそれほどの価値ある逆算か意見の分かれるところだろう。
おいらの感覚では新作としての発表は厳しいと思う。サロンでの紹介やアンデパンダンでの出題がふさわしいのではないか。
「四金図式」に価値を感じる方ならまた別の意見かもしれない。

フェアリーランドに将棋のプルーフゲームが3題も載っている。
考えてみよう。

デパート担当者だったら怒るヨ

なんだか最近「また明日」とか「またのちほど」と良く書いているような気がする。
そして、そのまま放置しているような気がする。
これは、なんだか根拠はないのだが、毎日更新したら柳原裕司さんが復活して作品投稿してくれるような気がしていて、そのために毎日少しでもエントリーを書こうとしている副作用なのです。
やっぱ、毎日は無理かもw

さて、今月号のパラにこんな短評があった。

賀登屋—-論外。デパートでも許されないレベルの低さ。

続いて詰将棋メモ経由でこんな発言も発見。

詰将棋デパートの新井氏の作品はデパートには
もったいないぐらいの巧作です。
(将棋世界に投稿なら優秀賞が狙えたかも)
引用元: 詰将棋パラダイス4月号|将棋ティチャーのブログ.

デパートは詰将棋学校のように点数化して順位を争うという形式になじまない作品の発表の場と心得ていました。
決してレベルの問題ではないはずです。だいたいデパートも「懸賞・上級」と謳ってあるではないですか。

オイラがデパート担当だったら怒るヨ。

ちなみに現担当の岡村さんのmixi日記をみたのですが、う~ん、さすが岡村さん、オイラより若いのにずっとオトナだった。
(「全体公開」ではないので引用はできません)
その岡村さんの作品が今月の大学院で解けます。みなさん、見逃さないように。

しかし、実際デパートに面白い作品がたくさん集まっているという自負からくる余裕があるのかもしれないな。
大学院も面白い作品が目白押しのはずなのに、解答者の伸びが予定ほどではない……焦るぜ。
今月のおもちゃ箱<展示室>の山崎健さんの作品など涎がでそうだ。

みなさん、長篇が出来たら、まずは大学院へw
作品のメール投稿・問い合わせ等は

解答選手権東京会場:お手伝いしてきました

みなさん、お疲れ様でした。
初級戦の45分はスタッフサイドで見ると忙しいですね。
採点スタッフが大勢いたので一般戦の採点もスムーズに出来ました。

武井さんや山本さんも来ていたのに、ほとんど話をする余裕がなかったなぁ。

ごめんなさい。

眠いのでつづきはまた明日。

カレンダー毎日めくっていますか

私はtwitterのおかげでしばらく続いていましたが、ここの所毎週まとめてめくっている感じですw
また、がんばります。

感想を聞けないのは寂しいので、ネットで探してみた。

2ちゃんより

  • まずは王手してみてその後を考える
  • 解けたが、正解手順である玉が上に逃げる変化は読んでいなかった。よくみたら合駒する変化は駒余りジャン

ついったーより

  • 2手目合駒の処理が「らしい」ところ。(acceleration)
  • なるほど、あの手筋入門編。最短最小のまとめ、わかりやすいです。( goburing )
  • かわいいけど自己主張のある小品だと思いました。(p_chun)

これだけ。
これでは少なくてかわいそうと思った方はコメントをください。

自分的には「妻木先輩、やっと教え通り7手詰を駒7枚で作れるようになりました」という感じです。

詰将棋解答選手権ミニブックシリーズ

今年から詰将棋解答選手権に参加賞があることは、あまり知られていないのではないだろうか。
上がその実物。

参加しないと入手できない。将棋世界の付録と同じボリュームだが、稀少品だ。

内容は「角+飛のバッテリ-」からの創作バリエーション。
最初の27問は瞬殺できるが、第28問からは受けの妙手がちりばめられ、ぐっと味が深くなる。

「1」とあるから来年は「2」がでるのだろう。

来年も参加しなくっちゃ。

今週末の初級・一般戦はオイラは不参加。
ついつい(賞品ほしさに)作品を投稿したのだけれど、投稿した時点で参加資格がなくなることをうっかりしていた。
作品は没になったので、採点の手伝いしかすることがなくなった。

ところで、このエンドウマメ?の持っている将棋盤、やけに細長いなぁ。

Twitter / ヒッポ: 大学院の解説読んだ

詰パラ4月号の感想をクリップ。

大学院の解説読んだ。1の解説は歯切れが悪いように感じる。担当者の苦労がしのばれる。2は力作だけに解説にも力が入っている。このアイデア、思いついても実現するのは容易ではないはず。TTTでも見せる作者の技量とパワーを感じる。
引用元: Twitter / ヒッポ: 大学院の解説読んだ。1の解説は歯切れが悪いように感じ ….

谷川作の解説はもっと頁があったらもうちょっときちんと書けたかも。まぁ、言い訳ですが。
詰将棋の良さってなんだろう。これが、今持っているテーマの一つです。
高坂さんもたまに書くけど、流れていく手順の心地よさ。
これをもっと分析してみたい。
コンピュータで詰将棋を解けば所詮はどれも必然手の連続に過ぎない詰将棋の作意。
それなのに、解答者に伝わるものが違うのはどういうことなんだろう。

なかなか大学院の作品のテーマにはなりにくいんだけれど。谷川作はまさにそういう分析できていなタイプの作品なのでした。
歯切れが悪いのは、オイラの頭の中が未整理なのがソノママでたということでした。

大学院・・・楽しみだ、出題文が添削されるとは風さん過激ですねえ(笑)
引用元: たくぼんの解図日記: 詰パラ4月号.

別の方の非公開日記では「オッサンのギャグだ」と厳しいご意見。読んでるアナタだってオッサンなんだから、丁度いいじゃんw

いや、撰題の文章はともかく、作品は凄いでしょう。解かなきゃ損です。今月も!

さて、昨日書いた締め切りは…一つも守ることが出来なかった。我ながら情けないね。まぁ、歳なんで無理はせんのです。

ここにもカウンタを設置した。サイドバーにつけたかったがうまくいかなくて、一番最後にくっつけた。
ただ、初期値が設定できないみたいだ。せっかく40万以上たまったのにな。
また、1からやりなおしです。

「この詰2009」の全容が明らかになった!

柳原裕司さんから、メールをいただいた。
第2代詰将棋パラダイス編集長。
知らなかったという方は覚えておこうw

玉手箱、いつも楽しみに見ています。
ちょっぴり、鶴田時代の誌面を思い出させて
くれるところが好きです。

最近「饗宴世代」の方々がとても元気で
嬉しく思っています。

長い冬眠生活の私ですが、
「この詰2009」の予告を見て
思わず飛び起きたひとりです。
これは・・・すごい。
マニアの私にはあまりにも刺激が強すぎます。

発刊まで、これほど待ち遠しいと
思ったのは現役以来です。
こういうのをずっと待ってました。
小泉さんの論考も楽しみです。

おお、「この詰」の企画がベールを脱いだのですね。
これで堂々と(?)「この詰」について書いてもいいんだ。
(今までもtwitterではつぶやいていますけど(^^))

『この詰将棋がすごい! 2009年度版』予告
Paradise Booksの1冊として、『この詰将棋がすごい! 2009年度版』の編集が進んでいます。ここでその内容を公開しておきます。本体130ページほどで、販売価格2000円の予定。発行は6月。
 以下、カッコ内は執筆者を表します。

第1部 2009年度ベスト詰将棋

*短篇ベスト12局(原亜津夫)
*中篇ベスト8局(安江久男)
*長篇ベスト4局(伊藤正)
*フェアリーベスト8局(山田嘉則)

第2部 オールタイムベスト詰将棋

特集1 巨椋鴻之介
*巨椋鴻之介インタビュー(聞き手:小林敏樹、角建逸、橋本哲、若島正)
*巨椋鴻之介の好きな8局
*巨椋鴻之介ベスト8局(橋本哲)

特集2 森田拓也
*森田拓也インタビュー(聞き手:伊藤正、若島正)
*森田拓也の好きな4局
*よみがえる「北斗」と「長城」…修正図2作

企画1 ライバルを語る
*高坂研のベスト4局(市島啓樹)
*市島啓樹のベスト4局(高坂研)

企画2 解答者登場
*秋元節三の好きな4局(秋元節三)

企画3 テーマ評論
*超短篇における中合対策の研究(小泉潔)

企画4 作家を再評価する
*小川宏ベスト8局(小林敏樹)
*OT松田ベスト4局(伊藤正)
*高木秀次ベスト8局(若島正)

第3部 創刊記念スタッフ座談会

*出席者:小泉潔、高坂研、小林敏樹、角建逸、橋本哲、原亜津夫、山田嘉則、若島正

http://blog.zaq.ne.jp/propara/article/47/

柳原さんが飛び起きたのもむべなるかなというべし。
若島さんが昨年の全国大会で高坂さんや小林さんに配っていた企画案をのぞき見した途端、絶対に読みたくなった。

そしていままでずっと読みたい。

実は小林さんの推薦でオイラの原稿も拾ってもらったので、ゲラを読むことは可能なのだが、我慢できなかったいくつかを除いてあえて読まないで我慢している。(正式スタッフでないから、校正する義務はない。たぶん)

ちゃんと本になってから一気に読むんだ。

きっと発売は全国大会だろう。

今年は東京。楽しみだ。

詰将棋で遊びましょう