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詰棋書紹介(35) 風ぐるま誌作品集


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ケンタウロスについて

子どもにものを教える商売をやってきた身であるから、「自分はものを知らない」という認識は常に保つように心掛けてきたつもりだ。さらに「ものを忘れる」という認識も重要だ。最近、この傾向が強まってきた。おかげで、昔観た映画をもう一度、新鮮な気持ちで愉しめる。昔並べた詰将棋を、微かに記憶が残っているお陰もあって、解いて新たな感動を得たり、新たな発見をしたりできる。

歳とるって、いいなぁ。

そしてインターネットのお陰で、情報の検索が桁が3つぐらい違いにラクだ。

今日、知ったこと。

  • 射手座はケンタウロスだと思っていたが、ケンタウルス座というのも別にある。(ロスとルスで何が違うんだろう)
    さらに射手座はケンタウロスではなくてサテュロスという説もある。(ただの助平じゃん)
  • 地球に最も近い恒星はケンタウルス座α星ということは知っていたが、それが三重連星だということ。
  • ケンタウロスはギリシャ人がまだ未開の野蛮人だった頃にアジアの騎馬民族にいじめられた記憶が作り出した怪物だろうと思っていた。棒もって徒歩で戦争していた民族に機動力ある馬に乗って弓という飛び道具まで使いこなす民族が攻めてきたら、これはやられ放題だったろうな。女もさらわれ放題。で、好色で酒好きで野蛮で知的なケンタウロスのキャラ設定になったんだろうと。(因みにオイラも射手座)
    しかし、このような説は確かにあるようだが疑問視されていて、牛飼いの集団という説が有力なようだ。

なんでケンタウロスのことを検索したかというと、詰棋書紹介(21)で書いた「将棋浪曼集」の表紙だ。

中央の絵はケンタウロス駒とオイラは呼んでいるが、黒川一郎の手によるものだと推測している。作者名は明らかになっていないが、「詰棋めいと」の表紙に黒川一郎画伯のギリシャ神話を題材にした絵が載っていたから、この推測にはわりと自信がある。

で、この絵のケンタウロス、もう40年以上眺めているのに、女性だということに今日気づいた。

おっぱいがある。あれ?でも、ケンタウロスはみな男性じゃなかったっけ?

それでケンタウロスを検索してみたという次第だ。
ケンタウロス(コトバンク)

やはり、ほとんどの記述はケンタウロスは男だし、オイラが子どもの頃に読んだギリシャ神話にも女のケンタウロスはでてこなかったんだけどなぁ。
ほかに検索した記事もほとんどは「ケンタウロスは男性のみ」という内容だったが、ニコニコ大百科(仮)には次の記述があった。

またケンタウロスの女性はとても美しいとされる。

ただし、最近(の日本?)ではケンタウロス娘というのがモチーフとして流行しているらしい。

Google画像検索の結果

もしかしたら、黒川一郎は日本ではじめてケンタウロス娘を描いた人物なのではなかろうか。

日本でと書いたのは世界は広く、こんな写真を見つけたから。

フランス・リヨンのテトドール公園内にある『Centauresse et Faune』オギュスタン・クルテ作。珍しい女性のケンタウルス像である(神話上では男性しかいないとされている)Flexikon

オギュスタン・クルテはいつ頃の人か調べてみたがわからなかった。(Augustin Culte かなと思ったのだが、これが違う?)

でも、次の絵はもっと古そうだ。

ということで世界一はないだろうが、日本一ならあり得るのではという結論。

そしてさらに付け加えるならば、黒川画伯の絵には弓に弦が張っていない。
ということはこの弓は呪術的なもので陰陽師が使うような悪霊を退散させるための弓だということが分かる。

すなわち

ケンタウロスで女性でかつ陰陽師

これなら世界初と言っても間違いないのではないだろうか。

ん、陰陽師の弓ってびよよよ~んって音はするんだっけ?そんじゃ、弦は張ってあるのか。鳴弦っていうもんな。

詰棋書紹介(21) 将棋浪曼集


将棋浪曼集 黒川一郎 西東書房 1973.9.1
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図書館の思い出

石川さんのエントリーに次のような文章があった。

これまで自費出版の詰棋書を県立や市立の図書館に寄付した経験がある。お礼の文書を添えて丁重なお礼を口頭でも受けるのだが、その後、一般の人が閲覧できる書棚に当該本が並んだことはない。
via.公的機関への詰棋書の寄付は有難迷惑(ストンリバーの日記)

私には図書館に本を寄付するという発想はなかった。
営業を掛けようかという気持ちはあるが、日販とか東販経由でないと駄目かなぁ。
地方中小出版物流通センターなどは図書館には入らないのだろうか。

それにしても寄付を受け取っておいて、書架に出さないとは失礼な話。
選挙が近づいた頃合いに、市長にでも直訴してみてはどうでしょう。

さて、タイトルの図書館の思い出だが、東京都江東区の城東図書館。
そこに黒川一郎の「将棋浪漫集」が寄贈されていた。
黒川さんは当時亀戸あたりにいらしたはずだから、江東区の図書館に寄贈したのかもしれない。
これには驚いた。

同じ江東区の深川図書館の階段の踊り場にあった東洋文庫の書架から「詰むや詰ざるや」を見つけたのと、どっちが先立ったか記憶は既に曖昧だが、とにかくこの2冊には「こんな詰将棋の世界があるのか」という衝撃を受けた。

年寄りの回顧談はともかく、あの浪漫集は寄贈本だったのは記憶にあるから、書架に並べないのは図書館員の裁量なのではないかなと言うことです。

一番星へのラブコール

12月号「やさしい大学院」の原稿を書いている時、「縦並びの香剥がし趣向の元祖は黒川一郎さんの【松虫】」と書こうとして思いとどまった。

慥かにオイラが知っている中では黒川一郎【松虫】(将棋浪曼集#29)が一番古いが、他にもあるかもしれない。
桑原、久留島を探してみて見つからないのは確認した。
いやだがしかし、まだ他にもあるかもしれない。確信は持てぬ。

そこで思い出したのが、磯田さんがかつてパラに連載した「詰将棋一番星」。
詰パラ1979年9月号に次のように始まった。

探してみると、3章1節4項に「D趣向(遠打、鋸、連取り……)」とある。
これだ!

欣喜雀躍して頁をめくる。
「数回」とあるけれど、実際には数年にわたる連載になった。

が、

なんと連取りの前の「鋸」の項で連載が終わっているではありませんか。

かくして、12月号の「やさ院」の香剥がし特集に黒川一郎の名前は登場しなかったのでありました。

ところで、その「詰将棋一番星」が30年の星霜を経てwebに復活。
なんと嬉しいニュースであった事でしょう。

でも、「支度中」の看板がずっとかかったままではないですか。
はやく、オープンしてください。プリーズ!!