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「近代将棋」の思い出

昨日,たま研に参加した。
テーマは「森敏宏さんに話を聞く」。
聞き手の角さんが実に上手くて驚いた。多才ですねぇ。
インタビューなどの経験が多いのでしょうね。

角さんや深井さんの思い出話も絡んでなかなか楽しかった。
休刊直前など詰将棋欄はかなり厳しかったのだが,あまりそういった苦労話とかはなかった。
まぁ,そうですよね。

で,私もいろいろ思い出したのでちょっとだけ書く。


近代将棋の解説を柳田さんに頼まれて引き受けた。
手数が短い「秋の詰将棋」が私で,長い方の「冬の詰将棋」が柳田さんだ。

ただ詰パラの担当と大きく違うのは,仕事が解説を書くことだけという点だ。
つまり選題は森さんがやって柳田さんが調整するのかな,そして私の所には投稿用紙がFAXでくる。
場合によっては図面だけだったりもしたようも記憶がある。

何が困るかというと,自分で選んでいないので,私の感性と合わない作品もあるということだ。
だからといって,解説で作品を貶すわけにはいかない。

かつての伊藤果先生のように「この作品を見て私は悲しくなった」なんて書けるわけがない。

そこで考えたのが「常に解説する作品を持ち歩く」ということだった。
写真のノートに図面を貼って,どこに行くにも(というか仕事に行くぐらいだが)持ち歩いた。

すると,「長いこと触れているとどんな作品でも自作は可愛い」という効果が出るだろうという狙いだ。

かつ,頑張って解いた。
「自分で解いた作品にはAをつけたくなる」効果である。

(あ,もちろん写真の作品がどうこうという事ではありませんからね。)

さて,私の解説がはじまったのが2006年の9月号から。
その第1番が,昨日の森さんの話にも何度かお名前ができてた関則可さんの作品だった。
わずか11手の短篇だが,将棋パイナップルで「難解」と評判になっていた。
「米長の日記」でも取り上げられていて,さてどういった基調で解説を書いたものやら悩んだ。
初見の方は是非考えてみてください。

難解なのは初手だけで収束に角合でも銀合でもよいという疵がある。
で,結局あまり褒めなかった。さらに生意気にも配置の改良案を提案した。

すると森さんから電話がかかってきた。

すわ内容についてのクレームか,と思ったが,そうではなかった。
玉方34金を攻方35歩にというのが私の改良案だったのだが,それでは余詰があるという。

初手より23飛,同玉,13金,同香,同歩成,同玉,11飛成の筋だ。

しかし,その順は私も読んでいた。
以下12金合,15香,14飛合で逃れるのだ。

ここを森さんに納得してもらって私はなんとなく自信がついたのだった。


ちなみに,この金合,飛合の順を作意に1局作ろうとした記憶があるのだが,図面は見当たらないから,多分できなかったのだろう。

たま研新年会

たま研新年会に参加してきました。

新年会だから飲むだけですが、「ミニ趣向」という課題作の発表も行われました。

特筆すべきは2つ。

ひとつは、塩野入さんの作品がみられたこと。
詰パラの「たま研作品展」をお楽しみに。

もうひとつは、芹田さんと小林さんが訴えていたこと。

「詰将棋解答選手権に作品を」

ブログでも締切延長の告知がされていましたね。

作品募集延長のお知らせ

詰将棋解答選手権で使用する作品を公募しておりましたが、まだまだ十分な作品数が集まっておりません。
特に20手台・30手台の中編作品が不足しております。 そこで募集期間を来年の1月15日まで延長することとしました。
これで正月休みにも創作に取り組むことが出来るかと思います。

解答選手権では次のような作品を求めています。
・解答者に挑戦するような鋭い狙いの構想型作品。
・合駒がどれでもいいといった非限定箇所が無いもの。

どうか有力選手を唸らせるような意欲的な作品をお願いします。

投稿先は下記のGメールまでお願いします。(添付ファイル可)
kaitousensyuken.yanagida@gmail.com

採用した方には来年発行予定の「詰将棋解答選手権年鑑2015」を進呈いたします。
また全投稿作の中から最優秀作に選ばれた方には別途提賞。(柳田明)

引用元: 詰将棋解答選手権 速報ブログ.

私からもお願いします。

作品投稿よろしくお願いします。

個人的には、いまやっている仕事を飯尾さんが手伝ってくれると言ってくれたこと。
百人力を得た気持ちです(^^)

たま研新年会

1月11日のたま研新年会に参加した。

忘れないうちにいつも幹事の面倒な仕事を引き受けてくださっている角さん利波さんにお礼を申し上げておこう。
特に20名もの人数が入る2次会会場を探して夜の街を走り回った利波さんにはSpecial Thanksを。

今回はお年玉ですかという程、いろいろ頂いた。

自慢もかねて、紹介する。

磁石盤

magban

世界のハシモトさんから頂いた。
この磁石盤、一番薄くて持ち運びしやすいのに、一番駒が大きいので使いやすい。
長いこと愛用していたが、飛車がなくなり、いつしか本体も無くしていた。
ありがたいです。

田利さんの遺作集

北海道将棋連盟の詰将棋小冊子は購ったり戴いたりして殆ど所持していたのだけれど、この1冊だけ持っていなかった。
そのことを、いつか書いたら、磯田さんが下さった。

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田利さんは「田利爺」として、この玉手箱にもよく参加してくださっていた。
中まだパラパラとめくっただけだが、「玉手箱発表」となっている作品もある。
「爺」と名乗っていたけれど本当はまだまだ若かったのになぁ。

そういえば会場でまた若い方の訃報の話を聞いた。
歳歳年年人不同

井内直紀作品集

これも磯田さんから頂戴した。

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B7サイズの可愛らしい作品集。
30局収録されている。
一般に販売はされていないようだ。
T-baseで検索すると発表は250局を超している作家。
これは楽しめそうです(^^)

HOW TO CHECKMATE2014

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海外向普及小冊子なのでしょうか!
選ばれている作品も形も手順もよう練り込まれた美しい作品ばかり。
労作です。

門脇賞の推薦は三宅英治さんにしようかな。

山本正弘作品集「樹海」

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こちらは新年会会場で貰ったわけではないが、帰宅したら届いていたもの。

やはり、ここで「欲しい」と書いたら、奇特な方がわざわざ送って下さった。
有り難うございます。

作者の山本正弘さんはT-Baseでは1作もヒットしない方。
でも序文を読むと50年の創作活動の集大成とある。

まだまだ名前は知られていなくても、詰将棋を愛する仲間は大勢いるということが再確認できる。

これも難しくなさそうなので、解いて楽しめそうだ。

幻影

これは(あ、写真だけでも撮っておけば良かった)磯田さんに見せて貰った作品集。
焼肉食べながら大急ぎで通読しました(^^;;;

以前、書いたようにT-Baseではサロンに1作だけ発表された記録が残っている方。
その作品が50手超えの長編だったので、さらにタイトルがなんとなく変幻自在さんを思い起こさせたので、もしや長編のみ100局の作品集では!?と思った。

が、そうではなかった。
サロンの作品は第100番に収録されていた作品で、99番までは短編から中篇。
しかし立派な箱入りの上製本で、解説も懇切丁寧。
著者の詰将棋への意欲がびんびん伝わってくる。

ああ、やっぱり作品集を纏めるっていいなぁ。

投稿作品4つ

その他に、お仕事も貰ってきました。

パラの担当を降りて暇になった割には、今も某三輪さんの結果稿を抱えていたり、某三輪さん作品集の解説原稿もそろそろ手をつけないと間に合わないな。詰工房第4作品集にも参加することにしたのでそちらの原稿もあるし、解答選手権のスタッフにも雇われたので……けっこうやることはある。

でも、その原稿は3月末辺りなので春休みがあるからなんとかなるだろうという読みで引き受けた。

ん?今考えたら3月末と言えば、解答選手権のチャンピオン戦じゃないか。
酔っぱらっていたからなぁ(^^;;;

新年会自体の話

新年会では課題作の発表と人気投票が行われた。
作者名が凄かった。

波崎さん、利波さん、大橋健司さん、金子清志さん、若島さん、宮浦さん、馬屋原さん。
(オイラも超悪形のダラダラ中篇を提出した)

オイラに解けたのは利波さんの作品と、若島さんの作品だけ。
金子さんのも真面目に考えたのだけれど、2度目の合駒を間違えていて????となっていた。
○○合を見落としていたのだからテーマに入らず終い。

いずれにせよ作品展は学校に負けないラインアップになるはず。
乞御期待だ。

3次会では若島さんに自ら1月号大学院の作品を解説して貰った。
安武さんに聴かせたかった(^^)

そこまで話を聞けたのも、小林さんに倣って宿を取っておいたお陰。
取ったホテルが同じ所だったのは偶然です。

小林さんは翌朝早く山歩きに向かった模様。
元気で羨ましい!