「伊藤看寿」タグアーカイブ

詰将棋雑談(51) 朝霧趣向の元祖

捨て追い趣向の1分野に「朝霧趣向」がある。
これも「煙詰」や「裸玉」同様に、もともとは伊藤看寿の作品につけられた愛称—すなわち固有名詞が一般名詞化したものである。

ところが大塚播州『漫陀楽』を繙いていたら次のような記述にぶつかった。

伊藤看寿『将棋図巧』第6番の解説より

最大限に朝霧手順を演じて見せる朝霧の決定版。朝霧の名でよく知られた作品。だが後発作品である。有名すぎるので、あえて注記しておきたい。

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詰将棋入門(94) 石垣図式

伊藤看寿 『将棋図巧』第88番 1755.3

初形曲詰とか象形図式などと呼ばれる。

その点、この石垣図式は誰が見ても、この初形が作者の凝らした趣向なのだなと解る。

初手は1つしかないようだし、一つ挑戦してもらいましょうか。

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詰将棋入門(93) 龍追長手数の入門編

伊藤看寿 『将棋図巧』第83番 1755.3

超長編の入口は龍追いだ。
本局はのその龍追いの入門編として配置もスッキリ、手順も易しいので最適だろう。
考える所は収束だけ。250手まではスラスラいける!

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詰将棋入門(92) 玉方龍の一回転

伊藤看寿 『将棋図巧』第80番 1755.3

棋力が高い人が作る詰将棋は、変化が難しくて苦労することが多いのだが、本作は珍しく殆ど変化がない。いや勿論あるのだが短い。
玉の位置にも趣向を凝らした『図巧』という作品集の中で5五という特別な位置に玉を配した作品なのに、この易しさは何故だろう?

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