詰将棋つくってみた(64) 課題13:結果発表 後編

 

昨日の続きです!

第2部 盤面駒数10枚以上

【第11問】keima82

正解
26飛、同角、16飛成、同桂、45角まで5手詰

占魚亭 壁を築いて仕留める。
冬眠蛙 お手本的な構成で好感。
松θ拓矢 紛れを捨合で逃れる構成が好み。
松田圭市 変化の17飛成が見えにくかった。
小川悦勇 狙いは明確。初心向き好作。B”
武田裕貴 34角の配置が必然なところが良いです。
まつきち 26飛のタイミングを巻き戻しながら考えた。
negitarou 初手は、1六飛成・1七飛成・1六角など色々目について悩ましかったです。

【第12問】negitarou(その5)

正解
44角成、同香、43銀、45玉、23角成まで5手詰

占魚亭 香を無効化。
武田裕貴 まだ逆算出来そうですね。
小川悦勇 予想が外れた3手目。B’
冬眠蛙 膨らませ方は良いと思う。
松田圭市 これはなかなか上手くできていると思う。
まつきち 初手は第一感だが、3手目の演出をどう評価するか。
松θ拓矢 連続捨ては良いが、初手がほぼ絶対手になってしまっている点が残念。
keima82 今回のnegitarou様の5作の中では一番良いと思います。惜しいのは☖55金の配置。歩でも問題ないでしょう。金にするなら、☖45金と配置して持ち駒に歩を追加すれば2手逆算できると感じてしまいます。

【第13問】松田圭市(その3)

正解
44桂、同龍、22角成、同玉、23金まで5手詰

武田裕貴 竜の利きを反らす。
占魚亭 43玉に備えて龍を質駒化。
松θ拓矢 適度に紛れがあって楽しめた。
松田圭市 自作。オーソドックスすぎるかな。
冬眠蛙 31金防止でしたか。ちょっと痛い。
小川悦勇 持駒2枚、5手詰ではマイナスだけれど。B’
negitarou 龍の利きを逸らしてからの、2二角成が強烈です!
青木裕一 5手詰の水準作。ベテランにはそれ以上を期待してしまう。
まつきち 決め手の前に桂捨てで応手を問うのだが、この収束を活かすにはもう少しひねりたい。
keima82 捨て駒2回だと作品が締まりますね。変化がうまく割り切られて完全限定になっています。☖14竜配置は☖24飛でも良さそう。

【第14問】はせがわ ゆ(その2)

正解
56龍、同銀、54馬、同玉、55金まで5手詰

松田圭市 今回のベスト。酒井克彦流。
冬眠蛙 駒三十九作を思い出しました。
占魚亭 馬を捨てるか、馬の利きを活かすかの2解。
青木裕一 2手目同玉の変同が気になるけど、構成は上手い。
小川悦勇 21馬の筋が見えにくい。盲解答では間違える。B”
武田裕貴 2手目の応手で21馬の行き先が左右に別れるのは面白いです。
まつきち 56龍は酒井克彦作(『からくり箱』24番)を彷彿させる一手。4手目46玉の変化も気が利いている。
松θ拓矢 捨駒作品として最高級の手順。12に玉方歩or桂を置けば変同は消せるが、残念な配置の上に作意が見えやすくなるので悩ましい。
keima82 初手はインパクトが大きく、3手目も捨て駒で、大味な感じが好みです。ただ、2手目☖同玉は変同で、少し気になりました。。解消は難しいでしょうか(☖12歩追加はさすがに酷いですし…)。

【第15問】松θ拓矢 「Chuai Assortment」

正解
25金、同香、26銀、同香、27馬まで5手詰

松田圭市 力技の創作力。
占魚亭 飛の利きを通す。
小川悦勇 双玉入門作。B’
武田裕貴 攻方の移動合2回。不思議な感覚。
松θ拓矢 中合回数を最大化しようとした結論がこれ。
青木裕一 逆から見れば、2連中合が出る5手詰も可能。
冬眠蛙 確か五連合くらいした作品が過去にあったような。
まつきち 笑える作品。参考は谷岡里覧作(『現代詰将棋短編名作選』第215番)
【参考図】
谷岡里覧(詰パラ1996.10)
negitarou いかに自玉を守りながら、王手を続けるか。 とても楽しい問題でした♪
keima82 攻方の手が全て中合!同作者様は、詰将棋メーカーに3手バージョンを投稿されており、(https://tsumeshogi.com/problems/aadcelwjhq)、それも相当すごいと思ってましたが、5手で実現されるとは・・・。思いついたとしても実現するのは相当難しいと思います。個人的には最優秀候補です。

【第16問】松θ拓矢(その2)

正解
46飛、44金、43香、同金、33馬まで5手詰

武田裕貴 ペレ縦の型。
まつきち 中合を動かす高度な手順。
冬眠蛙 この位の中合だと古典的な感。
松田圭市 焦点の中合。初手に香を打ちたくなる。
占魚亭 ペレからのピンメイト(その1)。縦型。
小川悦勇 飛の処理に中合、これは旨くできました。A
keima82 タダ捨てを取らずに中合からのペレ。魅せてくれますね。☖95との配置が2つの意味を持っており上手いなあと思いました。
松θ拓矢 5手でペレという狙いの実現だけならもっと少ない駒数でできるが、最小枚数を追求すれば過去作と近似してしまうのが難しいところ。

【第17問】松θ拓矢(その3)

正解
32桂成、44金、34金、同金、33馬まで5手詰

武田裕貴 ペレ横の型。
小川悦勇 こちらも金中合。16番と兄弟。A
占魚亭 ペレからのピンメイト(その2)。横型。
冬眠蛙 90度回転。こちらの方がまだ新味あるか。
松田圭市 焦点の中合。44桂の配置は34香でも良いのかな?
まつきち 前問に続く金中合の移動。初手の開き王手、54桂以外の配置では作図困難?
keima82 前問の横バージョン?前問と対比を考えるのであれば、☗66飛☗77馬の配置から☗64飛と動かす形にした方がツインっぽく見えるような気もします(実現できるかどうかはわかりませんが)。

【第18問】松θ拓矢(その4)

正解
47馬、36銀、25角、同銀、16龍まで5手詰

武田裕貴 ペレ斜めの型。
小川悦勇 これは銀合か。形は重いが努力賞。B’
冬眠蛙 なるほど、45度回転も出来るわけか。
松田圭市 焦点の中合。よくこんなに沢山作れますね。
占魚亭 ペレからのピンメイト(その3)。斜め型。
まつきち 銀の中合を動かす。角捨てが入って16番より好感触。
青木裕一 ペレの縦、横、斜めの連作。ペレとしては割と標準的な作り。
keima82 本来ならばかなり考えないと解けない問題のはずですが、前2問があったおかげで、本問は見た瞬間答えがわかってしまいました。

【第19問】松θ拓矢(その5)


正解
23角成、34馬、35龍、同馬、33馬まで5手詰

まつきち 34馬は驚愕の一手!
武田裕貴 この移動合が成立するとは!
negitarou 邪魔な「馬」を一段ずらす。
松田圭市 ピンをはずす龍捨てが決め手。
占魚亭 角を33に行かせたい、を実現。
小川悦勇 不思議な34馬合。面白いが難しい。A
青木裕一 合駒を2手後に動かす筋でこのタイプだけ名前がない。誰か付けないのかな?
冬眠蛙 双玉にすることで35馬でなくてもこの中合が成立。若干無理作りではあるが。
keima82 この作者様は他媒体でも素晴らしい作品を量産しており、質、量ともに全く敵わないなと感じました。本当に、すごいとしか言いようがありません。
松θ拓矢 7手詰としてテンプレ化された手順(攻方37桂なし・持駒金で☗23角成☖34馬☗35龍☖同馬☗45金☖同馬☗33馬迄という感じ)を双玉の活用で5手に短縮したのが主張。

【第20問】松θ拓矢(その6) 「落とし弾」

正解
89龍、59龍、同龍、49香成、29飛まで5手詰

占魚亭 線駒落とし。
武田裕貴 落とし弾は44香?
松田圭市 成香を取っちゃダメ!
まつきち 49香成が毒饅頭でした。
小川悦勇 ウフフ…。調子に乗るなよ。B’
negitarou 5手目でうっかりすると逆王手が…
keima82 ☖59竜はお年玉、☖49香成は毒まんじゅう。
冬眠蛙 あまり欲張ってはいけない、ということですね。
青木裕一 このネタの1手詰はたまに見るけど、少し長いのは珍しいかも。
松θ拓矢 新年にぴったりのタイトルをふと思いついたので、数分で作って急遽追加投稿。

総評

松θ拓矢 ネタ被りしなくてよかった~。14が一番好みでした。
青木裕一 可もなく不可もない作品が多く、あまり短評が書けませんでした。
冬眠蛙 はじめて全部解けました。ああよかった。誤解してないことを祈ります。
占魚亭 終盤の松θさんの作品群もよかったですが、一番のお気に入りは10です。
小川悦勇 熱心な松θ氏に努力賞を与えたい。優勝作は19番。そつんあい7版の小林さんが2番。面白かったです。有難うございます。
まつきち 5手詰も20作揃うと解くのも結構大変です(汗)。高度な狙いを表現した作品が多かったが、特に14番と19番には拍手を送りたい。
keima82 松θ様の引き出しの多さに戦慄しました。今回特に良かったのは、3,8,15,19でした。10番は評価に悩みました。昨年は途中からですが参加させてもらって楽しんでいます。本年度も宜しくお願い致します。

解答成績

Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 Q9 Q10 Q11 Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19 Q20
松田圭市
武田裕貴
松θ拓矢
まつきち
keima82
占魚亭
小川悦勇
negitarou
冬眠蛙
青木裕一 当選
高橋美鈴 × ×

厳正なる抽選の結果、当選者は青木裕一さんに決まりました。
青木さんには粗品を送らせていただきます。

「詰将棋つくってみた(64) 課題13:結果発表 後編」への1件のフィードバック

  1. せっかくなので第16~18問(ペレ)を作ってみた感想を。

     中合駒を動かす方向によって使用駒種が異なるため、創作難度に差があると思いました。中でも真横へのペレ(第17問)は、
     ①中合を発生させる王手駒=飛
     ②中合駒=金
     ③中合を動かすための捨駒=金
     という具合に強い駒が必要となり、①で②を取って③と合わせてベタ打ちしていく紛れが強烈なため、創作難度は最も高いと思われます。

     この紛れの回避策について、まだ新手が眠っているような気がします。興味のある方は是非考えてみてください。

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