名局精解5 小川悦勇の曲詰を解く(6)

ではさっそく正解を。

55の香が

もし56にいたら

65角と打って

香を入手することができる。
その香を動かすための駒–今働いていない駒は67金だ。
では56金、同香という手を入れるチャンスは……

初手しかない。


思い起こせば初手の候補に56金はあがっていた。
しかし、当面その手の意味が見えないのでパスしていたのだった。
36手も先に65角と打つなんて初形で見える訳もない。

初手に戻って!

56金、

これに逃げたらどうなるのか?

35玉、25と、同銀、46金、同桂、

龍で王より金で追う方が難しいかと心配したが、角を入手できるので意外に楽。
同桂でなく24玉は角が持駒に増えているので簡単。

44龍、24玉、25銀、13玉、14銀打、
12玉、21銀、同玉、32歩成、

結局持駒に角があるから簡単だ。

あとで柿木先生に聞いてみたら7手目36銀という格好いい手を教えてくれた。

なるほど同玉に25銀から48銀打~47角~79龍で詰む。
遠くの駒を活用するのが得意な小川さんだからこちらが作意の変化(?)かもしれない。

55龍と香を入手した変化もあった。
あちらは大丈夫なのだろうか。

初手から進めると……

56金、同香、54龍、35玉、25と、同銀、
44龍、24玉、25銀、に作意は13玉だが、23玉と逃げる変化だ。
14銀、同玉、23銀、15玉、

あのときはまだ作意の確信もなく進めていたので55香を取って詰ましていたが、冷静になってみると16銀、同玉、46龍で簡単に詰む。

これもあとで柿木先生に伺ったところ、23玉には35桂という洒落た手を教えてくれた。

同角とさせておけば15玉に35龍で簡単。

変化の再確認はこれくらいでよいだろう。
冒頭に56金、同香の2手を追加しておけば、39手目に65角と打てる。

さて、いよいよ明日は最終回かな?

「名局精解5 小川悦勇の曲詰を解く(6)」への2件のフィードバック

  1. 初手の変化中、「35玉、46金、同桂、」とありますが、「35玉、25と、同銀、46金、同桂、」でないと、図面にあわない気がしました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください