「1_詰将棋」カテゴリーアーカイブ

ヤング・デ・詰将棋復刻版

たまけん新年会で入手。

パラ12月号でヤング・デ。詰将棋OB作品展が開催された。
小生にも声がかかり参加させていただいた。
ヤン詰風に仕上げた(使用駒7枚!)つもりだったが,こうして本物を読み返してみすると,
「これは金魚すくいかハゼ養魚場行きですね」
と田宮さんの声が聞こえてくるような気もする。

相馬康幸さんのかわいらしい初登場作を覚えていて,密かにほくそ笑んでいたのだが,この復刻版がでて公然になってしまった。
他にも有名作家のかわいらしい作品や余詰作を見ることができる。(それって嬉しいのか?)

入手方法は1085円を郵便振替00260-1-19328 柳田明まで。

「暁将棋部屋」第2号

Doc - 2018-09-09 - 10-56

twitterをとびとびにしか読んでいないといったい何のことかわからない話がけっこう頻繁にでてくる。
「暁将棋部屋」もその一つだった。
柳原さんがつくるという同人誌とも違うらしい。(これは「詰将棋ファン」だった)

そういうわけで,オイラが創刊号を入手できたのは奇跡のようなものだ。

Doc - 2018-09-09 - 10-56 - p2

これが詰将棋の記事が充実。
柳原裕司さんのインタビュー記事は詰将棋ファンなら必読だろう。

この記事にある柳原さんの復帰第1作を解説したのが,実はオイラです。
IMG-0131

考えてみるとおいらの大学院担当最後の選題だったんだ。(やさ院は別として)

【詰将棋パラダイス2013年5月号より】
201305

ついでに無許可だけど,解説ページもつけてみよう。

【詰将棋パラダイス2013年8月号より】

これは校正前の原稿なので,実際のものとはちょっと違うということをお断りしておく。

と,話が「パープルタウン」に寄り過ぎた。

とにかく,繰り返しになるが詰将棋濃度が高い。
創刊号には懸賞出題だけで36題も載っている。
作家人も相馬慎一,やっくん,柳原裕司,有吉弘敏,小林尚樹,…あかんこのままでは全員紹介する羽目になるのでここまでにします。が,名前を見たら解けないまでも挑戦しなくてはいけない作家の名前が並んでいます。

ああ,2号が届いたというのに創刊号の話ばかりだよ。

2号のインタビューの白眉は

明石六郎「ペンネームのベールを脱ぐ」

「詰将棋の詩」第64号で初めて明石六郎という名前を見て以来,気になって仕方なかった本名がいよいよわかる!…と意気込んで読みました。

知りたい人は,是非ご購入を。

購入は暁将棋部屋さんのお店が簡単です。
郵便振替は 00970-3-277147 暁将棋部屋


追記(2020.8.12)
つみき書店でも購入できるようになりました。

伝説の酷評解説クイズ 正解発表

作者以外の誰が正解できるんだという問題でしたが,さて正解者はいたでしょうか。
(予約投稿なので,今の時点ではわかっていない)

問1  北原義治

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飛車角捨てて,好意的に指せば不動駒なし。
でも,まぁ,哀しくなる気持ちもわかりますが。

問2  野口益雄

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この初手は「駄作」というほどではないと思いますが,確かに5手詰だったらともかく香を打ってからが短篇にしては長くてだらける。
でも,1番にはこういう易しいのが欲しいものです。易しくて素晴らしいものは貴重品なのです。

問3  植田尚宏

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慥かにいつもの植田流ではなく打ち捨て主体の作品。
とはいえオール捨駒で綺麗にできています。

問4  谷口均

.PNG

この収束5手はオイラならともかく谷口均が使う素材には思えません。
きっと作者も投稿したのを忘れたような遥か昔の作品がある日突然「短いのがないな」と採用されたのかもしれません。

懺悔(その1)

次の図は日めくり詰め将棋カレンダー2010に載った自作です。

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狙いは解いてもらえればおわかりのように,若島手筋を「詰めカレ」向けに易しく作ろうということです。

ところが,近将ノートをパラパラとめくっていたら,次の図を見つけました。

1

なんと,自分で解説している作品です。
これでは盗作を疑われても言い訳できません。
岩田さんごめんなさい。

作っているときに,「一段上げたら,駒数1枚減るな」ということを考えたことも覚えています。
それなのに,思い出せなかった。

というわけで,上の作品は抹消しておいてください。
もっとも「詰めカレ」はエモンさんの同一作検索にも入っていないし,T-Baseにも入っていないし…。
みなさんの記憶にも入っていないだろうし,いったい何から抹消するのか?

とりあえず,ごめんなさいという事です。

伝説の酷評解説クイズ

ちょっと前のエントリーにちょびっと書いたら数人の方から「俺も酷評された」と反応があった。
近将はすでになく,〇〇先生も丸くなられた今,若い人には自作がこんなに厳しく解説されることがあるなんてご存じないかもしれません。

そこでいくつかクイズ形式で出題します。

酷評されてる作品の作者は誰でしょう

第1問

4金で始まり,4金で終わるという趣向なのだが,あまりにも哀しい手順である。
私はこの図を見た時,涙が出そうになったぐらいで,くやしかった。
一時代を築いた大作家〇〇氏は,もうこの世から消えてしまったのだろうか。

これは作者名だけでなく,図面もわかるかもしれませんね。

第2問

本作は〇〇ファンにとっては寂しい限りの1局。
酷評すれば駄作としかいいようがない。
ただ一つの救いは初手23香という紛れがあることだ。
(中略)
しかし,この紛れ順よりも先に作意発見となれば,効果が無である。
本作は酷評承知の上での投稿かも知れない…。

この作者もベテランです。これだけでは図面は無理でしょうね。

第3問

初手43銀か,21銀で入ってゆくかが本局の分岐点。……までの手順は妥当な収束である。
本局は〇〇氏が軽く流した感じの1局で,何も評する必要はないだろう。

この作者もベテランです。これだけの情報で図面もわかったら凄い。

第4問

塚田賞を獲得して益々快調の進撃を続ける作者。
本作は〇〇氏にしては失礼かもしれないが力を抜いた創作といえそうだ。
初手12飛と攻める以外手がないのはさびしい感じで,本作は実質は5手詰といっても仕方がない1局であった。

当時は新進気鋭作家でしたか。いや既に入選68回ですからベテランですね。


これくらいにしておきます。

念のため付け加えておきますと,これらの文章は〇〇先生の詰将棋への深い愛情が書かせたことは間違いないと思います。
ただ,ここに選んだのはベテラン作家に対するものばかりですが,初入選の作者にもかなり厳しい解説をしてました。とても公平な姿勢ではありますが,創作を断念した人もいたかもしれませんね。(オイラの初入選作の解説が勝浦先生でなく〇〇先生だったら…)

また「近代将棋」の思い出で書いたように,近将は選題は編集部が行い,解説者は自分で選んでいない作品を解説するというシステムでした。

さて,解答はコメント欄にどうぞ!あ,解説者の〇〇先生は問題ではありませんから書かないように。

羽生善治の3手・5手・7手ステップアップ詰め将棋

角建逸さんの新著です。
Doc - 2018-08-22 - 10-35 - p1
例によって,表紙をみてもどこにも「角建逸」の名前はありませんね(^^;;
amazonのページにはちゃんと羽生善治(監修),角建逸著とありました。
でも,Book.or.jpには著者名が登録されていない。
これは出版社のミス(?)ですね。

詰将棋ではなく詰め将棋であることからわかるように,初心者向きの本ですが,読んでみてこれはすでに「教科書」になっていると思いました。

つまり,単に問題がずらっと並んでいる問題集ではないのです。
解説⇒例題⇒問題という構成になっています。
(問題だけなら「問題集」,例題付きで「参考書」,はじめに解説もあって「教科書」と区別しています)

例題のページはこんな感じです。
Doc - 2018-08-22 - 10-35 - p2

もう一つの特徴が「ステップアップ」の章です。
第1章 復習の3手詰め
第2章 ステップアップ3手詰め→5手詰め
第3章 基本の5手詰め
第4章 実戦の5手詰め
第5章 応用の5手詰め
第6章 ステップアップ5手詰め→7手詰め
……
このようなコンテンツなのですが第2章と,第6章が見慣れない見出しですね。

上の例題のページでもわかると思いますが,もう1頁見てみましょう。

Doc - 2018-08-22 - 10-35 - p3

つまり3手の問題を解くとそれが次の5手の問題のヒントになっているわけです。
初心者にやる気を持たせるためには「解けた」という成功体験が不可欠なのですが,なるほどうまい工夫ですね。

オイラも将来の出版計画の中には詰将棋初心者向けのシリーズもあるのですが,とても参考になりました。

著者の角建逸さんは現在,夕刊フジに詰将棋を週に5作連載するという荒行の真っ最中です。
頑張ってください。

ところで第1章のタイトルがなぜ「復習」なのか。
どこにも書いていないのですが,おそらくこの本のことを言っているのでしょう。

最後にこちらも貼っておきます。

「近代将棋」の思い出

昨日,たま研に参加した。
テーマは「森敏宏さんに話を聞く」。
聞き手の角さんが実に上手くて驚いた。多才ですねぇ。
インタビューなどの経験が多いのでしょうね。

角さんや深井さんの思い出話も絡んでなかなか楽しかった。
休刊直前など詰将棋欄はかなり厳しかったのだが,あまりそういった苦労話とかはなかった。
まぁ,そうですよね。

で,私もいろいろ思い出したのでちょっとだけ書く。


近代将棋の解説を柳田さんに頼まれて引き受けた。
手数が短い「秋の詰将棋」が私で,長い方の「冬の詰将棋」が柳田さんだ。

ただ詰パラの担当と大きく違うのは,仕事が解説を書くことだけという点だ。
つまり選題は森さんがやって柳田さんが調整するのかな,そして私の所には投稿用紙がFAXでくる。
場合によっては図面だけだったりもしたようも記憶がある。

何が困るかというと,自分で選んでいないので,私の感性と合わない作品もあるということだ。
だからといって,解説で作品を貶すわけにはいかない。

かつての伊藤果先生のように「この作品を見て私は悲しくなった」なんて書けるわけがない。

そこで考えたのが「常に解説する作品を持ち歩く」ということだった。
写真のノートに図面を貼って,どこに行くにも(というか仕事に行くぐらいだが)持ち歩いた。

すると,「長いこと触れているとどんな作品でも自作は可愛い」という効果が出るだろうという狙いだ。

かつ,頑張って解いた。
「自分で解いた作品にはAをつけたくなる」効果である。

(あ,もちろん写真の作品がどうこうという事ではありませんからね。)

さて,私の解説がはじまったのが2006年の9月号から。
その第1番が,昨日の森さんの話にも何度かお名前ができてた関則可さんの作品だった。
わずか11手の短篇だが,将棋パイナップルで「難解」と評判になっていた。
「米長の日記」でも取り上げられていて,さてどういった基調で解説を書いたものやら悩んだ。
初見の方は是非考えてみてください。

難解なのは初手だけで収束に角合でも銀合でもよいという疵がある。
で,結局あまり褒めなかった。さらに生意気にも配置の改良案を提案した。

すると森さんから電話がかかってきた。

すわ内容についてのクレームか,と思ったが,そうではなかった。
玉方34金を攻方35歩にというのが私の改良案だったのだが,それでは余詰があるという。

初手より23飛,同玉,13金,同香,同歩成,同玉,11飛成の筋だ。

しかし,その順は私も読んでいた。
以下12金合,15香,14飛合で逃れるのだ。

ここを森さんに納得してもらって私はなんとなく自信がついたのだった。


ちなみに,この金合,飛合の順を作意に1局作ろうとした記憶があるのだが,図面は見当たらないから,多分できなかったのだろう。

「詰将棋ファン」入手方法

前のエントリーに柳田会長からコメントがあったのだが,今はコメントが目立つようなデザインでないので,新しくエントリーを立てます。
ついでに,詰パラに送金する際の,自分のためのメモであります。間違っていたら教えてください。

1.郵便局で振替をする

これが基本です。
詰将棋パラダイスの購入方法

いまはATMで振替できるので,窓口が閉まっていても送金できるので助かります。
もっとも24時間営業ではないのでその場合は…

2.銀行から送金する

銀行口座からPCやスマホで送金できるのは便利ですよね。
今は郵便局の口座にも「ゆうちょ銀行」として送金できるようです。

ゆうちょ銀行口座へのお振込
この説明を読んでもよくわからないので,

記号番号から振込用の店名・預金種目・口座番号を調べるで調べてみましたら


こうなりました。

でも,このサイトのサイドバーを見てみると…

3.ゆうちょダイレクトで送金する

という手段がありそうです。
おいらは申し込んでないのですが,郵便貯金口座も持っているので,近いうちに試してみようかと思います。

そして神奈川県近郊の方でしたら,次の手段も使えます。

4.柳田会長から買う

柳田さんからも個人的に入手可能とのことです。

柳原さんも「5万円までの赤字だったら」とか言っているようですので、応援したい気持ち

ですが,全詰連書籍部として販売すると詰パラを競合することになるので,あくまで柳田さん個人で販売するとのことです。

詰工房、社会人リーグなどで柳田さんを見かけたら声をかけてみましょう。
たま研は参加が事前登録制なので難しいかもしれません。(もちろん参加登録してある人は別)

どんな顔か知らない人は…

こんな顔です。もっともこの時よりかなり歳は食っていますが。
その際は,以前紹介した「実戦1手詰」も購入をよろしくお願いします。

「詰将棋ファン」創刊号

柳原さんの「詰将棋ファン」創刊号を入手しました。
A5版の紙面に縦書き三段または四段のレイアウトでとても読みやすく,年寄りにはありがたい造りでした。

内容は素晴らしい読み物が盛り沢山で一気に読んでしまいました。
この目次をみただけで,詰将棋ファンなら喉から手が出るほどほしくなること間違いないです。

私のトップテン 有吉弘敏

私のトップテン 芹田 修

「スマホ詰パラ」10年に寄せて 山川 悟

この大道棋がすごい! 鳥本 敦史

ばか詰のススメ 上谷直希

詰の歳時記 小池正浩

私の創作メモ 佐々木浩二

将棋手段草の補正 河内 勲

棋譜の調べ 小林尚樹

現代詰将棋作家名鑑

懸賞 有吉弘敏作品

いきなり三代宗看風に妙手連発させて読者を取り込んだ後も緩むことなく収束まで一気に詰め込んだ感じです。
せっかくなので,ちょっと感想を…

  • あまり自慢気な人もアレですが,かといって「自分の短所・限界は…作品の中核となる部分が弱く,且つ切れ味や妙味にも乏しく新味がありません」とここまで遜られては,読者のほとんどは困ってしまうのではなかろうか。ま,読みながさなければいけませんね。(人生の知恵)
    4番は昔掲示板で取り上げた記憶のある作品。
  • 芹田さんは将棋世界発表作からの選題。第2号で近将・詰パラ等からの10題ということでしょうね。楽しみです。
  • 「スマホ詰パラ」は私も始まった時から知ってはいたのだが,まとまった文章を読んで勉強になった。途中カタカナが頻出するあたりは難しいので読み飛ばした。
    みつかずさんの寄稿は短すぎて目次に入れなかった?
  • 大道棋,途中図豊富でありがたい。4番には吃驚。
  • ばか詰はもっと読みたい!
  • 小池さんは図面も載せてほしかった。手順は一部だけでも最悪なくてもいいから。図面を見ると当時の事が想起できる。
  • 「私の創作メモ」は超貴重な論考。自分の創作過程を赤裸々に公開する人は滅多にいない。原稿にするのは物凄くめんどくさいし。しかも佐々木浩二!これを書かせただけでも柳原さんの編集者としての力量に拍手だ。
  • 河内勲さんって古図式も研究されていたんだ…知りませんでした。
  • 「棋譜の調べ」はタイトルに偽りあり?左上が真っ白とは驚き。
  • 作家名鑑,すごく勉強になりました。

入手するには詰将棋パラダイスの斡旋しかないようです。
郵便振替 00930-8-51289 詰将棋パラダイス
に1180円振込

今年の収穫

中編名作選

昨年の「短篇名作選」の続編。あちらは選者として参加していたので,自分の担当分の苦労があったが,今回は純粋に完成を楽しみにしていた。
それにしても,よく間に合ったもの。

しかし角さんが会場到着が遅れるというハプニング。いい落ちでした。

で,驚いたことに拙作が一つ拾っていただいている。
とても名作の名に値しない作品なので恥ずかしいが,正直なところ嬉しい。ありがたいことです。
(読者の皆様には申し訳ないが)

知っている作品もたくさんあるが,知らない作品もたくさんある。
これは盤に並べる必要があるなぁ。

それにしても,林雄一はみんな言っているけど,本当にいい。
藤沢英紀もいいなぁ。

解説文もみなさん気合入っているような気がする。

詰将棋入門

新刊は今年は数少なくて「中編名作選」の1冊だけ。(「詰将棋会解答選手権2018」も間に合わなかった)

で,もう1冊購入したのは石川和彦「詰将棋入門」のリメイク版。

これはヤン詰を担当していた石川さんが詰パラで35年前に連載したもの。


この復刻版はパラのコピーを孔版印刷したもので,ちょっと読みにくい。(A5判で字がちょっと大きいのはうれしい)
それを小林尚樹さんがきれいに編集しなおしたもの。読みやすい。(B6判なので字がちょっと小さいのはつらいが)
詰将棋の普及に大いに役立つ労作だと思う。
pdf版は無料配布,冊子版も300円と安価なのは凄い。(無料版の入手はこちら)

将棋謎工房

今は「みんけんひで」というお名前なのですか。
お元気そうでなによりです。
おいらも頑張らねば!