「酒井克彦」タグアーカイブ

詰将棋つくってみた(108) 課題24:罠のある詰将棋

課題24:罠のある詰将棋を作ってください。

無解者と誤解者は違います。
無解者は「解けなかった」ということですね。
誤解者は「解けた!」と思っていたけど結果発表をみたら「あ~れ~間違えていた」ということです。

無解者を生み出す難問を募集しているわけではありません。
誤解者を生み出すことを狙った作品を募集しています。

具体的には偽作意を持つ作品ということです。

  • 手数制限はありません。
  • 未発表作に限ります。
  • 投稿先はkazemidori+kadai@gmail.com
  • 締切は11月29日(火)
  • Judgeは鈴川優希さんです

続きを読む 詰将棋つくってみた(108) 課題24:罠のある詰将棋

詰将棋入門(153) 打診中合

酒井克彦『からくり箱』第21番 近代将棋1965.3

デルゾデルソという初形から派手な手順が展開されるよりも、このようにたった10枚で作られた簡潔な棋形(盤面7枚!)から表れる手順に感動するものです。これはドーパミンの分泌は報酬予測誤差によるというのがその理由なんだそうです。
続きを読む 詰将棋入門(153) 打診中合

詰将棋入門(152) 8割の誤解者を産んだ15手詰

酒井克彦『からくり箱』第17番 近代将棋1964.9

酒井克彦第3弾。
持駒は金気3枚で線駒はない。所謂”手筋物”の顔をしている。
盤面の59飛が唯一の大駒だ。おそらくこの飛車を捨てて幕となるのだろう。
この予想通りの作品なのに、解答者の8割が誤解したという伝説の作品。
続きを読む 詰将棋入門(152) 8割の誤解者を産んだ15手詰

詰将棋入門(151) 11手詰ベスト10に推したい作品

酒井克彦『からくり箱』第6番 詰パラ1963.2改

詰将棋の世界には神様みたいな作家が大勢いる。
日本みたいに八百万はいないけれどギリシャ神話なみにはいるだろう。(ギリシャの神様って何柱いるんだろう?)
この酒井克彦もその一人。
続きを読む 詰将棋入門(151) 11手詰ベスト10に推したい作品

詰将棋雑談(42) 57馬に48合

【素材図】
前回【素材図】の形から35角と打つ筋を調べましたが、抜けが沢山あったようです。
それは一つは35角と打つのではなく、35角・24飛のバッテリーの形から21飛成と開き王手しても同じ形になることを見逃していた所為でした。
それにしても私が大道棋に全く興味が無い所為もありますが、「栃木角問題」という名称まであるとは知りませんでした。
やはりブログを書くということは、恥をかくことでもありますが、勉強になります。皆さんも書くこと–outputすることはお薦めですので、どしどしやってみられたら良いと思います。そんなに書くことはないのだが、何本か書いてみたいという方はつみき書店に投稿してください(^^)。いつでも、お待ちしています。

さて【素材図】で角を馬に、龍を飛車にすると……
【素材図2】
やはり24合が必要になります。
この筋は90度回転させたこの構図が有名です。
【素材図3】
続きを読む 詰将棋雑談(42) 57馬に48合

詰将棋つくってみた(15) 課題1追加出題の選評 by 小林敏樹

ジャッジ:小林敏樹

創作課題\(1+n\):1筋に飛車を2連続で捨てる詰将棋を創ってください。
\(n=0\) 1筋に飛車2枚連続で捨てる
\(n=1\) (1x玉に対し)1y飛、同玉、1x飛、同玉、〇〇迄
\(n=2\) (11玉に対し)19飛、同x、1y飛、同z、〇〇迄
\(n=3\) (2x玉に対し)1(x-1)龍、同〇、1(x+1)龍、同〇、〇〇迄 +-は逆順も可
\(n=4\) 連続で捨てる飛の1枚を序で盤面に打っておく(7手)
\(n=5\) 連続で捨てる飛を2枚とも序で盤面に打っておく(9手)
\(n=6\) 連続で捨てる飛を2枚とも序で間駒で入手する
\(n=-1\) 「1筋」の縛りや「連続」の縛りを外した作品でもとにかく飛車を2枚捨てればOK

 「自分でテーマを設定して詰将棋を作る」という作り方の練習のつもりで、追加の創作課題を出題しました。あまり反応は得られませんでしたが、それでも何名かの作者に作品を投稿していただきました。どうもありがとうございます。

 同じテーマでも、作る人が違うとできる作品も違ってくる、ということがよく分かって面白いと思いました。
続きを読む 詰将棋つくってみた(15) 課題1追加出題の選評 by 小林敏樹

詰将棋雑談(23) 夏木立趣向

詰将棋入門(72)で「夏木立」趣向を守備駒の移動を伴った取れない捨駒による追い趣向という認識としたが、異論のコメントはなかった。
確認するために『漫陀楽』を繙いたが、「夏木立趣向」という言葉は無く、守備駒移動を伴う捨て追い趣向に「夏木立型」と命名してあった。

考えてみると、「取れない捨駒で追う」趣向というだけで稀少だ。さらに守備駒移動も伴うとなればさらに数少ない。

というわけで、かなりポンコツになった頭の記憶に頼って探してみた結果が以下の通り。
続きを読む 詰将棋雑談(23) 夏木立趣向