「長編詰将棋」タグアーカイブ

長編詰将棋の世界(41) 四種不利応手

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.7)

 毎年、全国大会が開催されるなんて昔は考えられなかった。詰将棋は一人で遊ぶものという考え方が主流だったからだろうか。しかし、作家にしても解答者が居てくれるからこそ、解答者にしても作家が居てくれるからこそ、詰将棋で遊ぶ事が出来る。年に一度、互いの存在を確認するだけでも有意義であろう。
 若島正「上田さんと長いあいだ(考えてみたら、45年ほどになります)一緒にお付き合いして、互いに刺激を得ながら、こうして詰将棋やチェス・プロブレムを作り続けてくることができたのは、生きていてよかったと思える最大の理由です。そのささやかな記念として、今回の作品を投稿します。」
今月の作者には会場で会えるはずです。

若島正 詰パラ2011.7


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長編詰将棋の世界(40) 無仕掛単騎図式-角-

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.6)(抄)

菅野哲郎さんから「やさ院」向けに投稿くださった北欧神話シリーズを出題します。
こちらは普通に手順を解答してください。
かわりに手数をヒントに。75手です。

菅野哲郎「ワルキューレ」 詰パラ2011.6


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長編詰将棋の世界(39) 龍の孤軍奮闘

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.6)(抄)

菅野哲郎さんから「やさ院」向けに投稿くださった北欧神話シリーズを出題します。
こちらは普通に手順を解答してください。
かわりに手数をヒントに。51手です。

菅野哲郎「ジークフリート」 詰パラ2011.6


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長編詰将棋の世界(38) 全応手玉移動500手台

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.6)(抄)

摩利支天さんから特別に易しい超長篇の作品を提供して頂きました。「あなたも500手台の長篇が解ける!」です。作者は「traveling」を改良し、全応手玉移動および受方同Xなしの最長手数記録を更に大幅に更新しました。500手越えです。ですが前作を参考に挑戦すればいつも大学院を敬遠しているあなたにもきっと解けるはずです。

さらに解答方法も簡略化します。
(1)攻方が取る駒を順に答える。
(2)最終手
(3)手数
これだけでOKとします。

摩利支天「traveling II」 詰パラ2011.6


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長編詰将棋の世界(37) 全応手玉移動の300手台

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.6)

☆やさしい大学院は前回の反省を踏まえ、大幅にリニューアル。例題+出題という形を取る事にしました。
☆今回のテーマは長手数作品の基本中の基本。龍追いです。
☆摩利支天さんから特別に易しい超長篇の作品を提供して頂きました。では早速例題を並べてみましょう。

摩利支天「traveling」 詰パラ2011.6


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長編詰将棋の世界(36) 三度目の堀半七+馬鋸

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.5)(抄)

 摩利作。序盤に応手非限定あり。発想してから30年。力のこもった作品です。

摩利支天「ファンタジー(幻想曲)」 詰パラ2011.5


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長編詰将棋の世界(35) 馬金のブルドーザ趣向

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.5)

 かつて山本昭一は新しい内容を問うA型作品と、完成度などで見せるB型作品という概念を提唱した。
 手順に多少既成品の香りがしようと、それを面白いと感じた作者の感性を大事にしてほしい。既発表作との衝突を恐れずにどんどん投稿してくださいということだろう。
 一方で、新しいものだったら配置が汚かろうが収束が貧弱だろうがかまわない。既成の価値観に囚われずばんばん投稿してください。こうも考えていたのではなかろうか。
 上田作。今回入手した3作の中で最も軽く優しい作品。上田作品を解くチャンスです。摩利作。序盤に応手非限定あり。発想してから30年。力のこもった作品です。

上田吉一 詰パラ2011.5


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長編詰将棋の世界(34) 離れた双馬の協力

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.4)(抄)

 菅野作はいつもながらの人に優しい楽しめる作品。しかし、ゆめゆめ油断はなされませぬように。

菅野哲郎「連合艦隊」 詰パラ2011.4


棋譜ファイル

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長編詰将棋の世界(33) そこにある一歩を手に入れる

2010.1から3年半続けた詰パラ大学院での解説の再録です。

選題の言葉(2011.4)

 まだまだひよっこの筆者であるが、それでも三十年以上パラと遊んできた。その間ずっと名前を見かける方も多い。嬉しい事だ。新しい人の名前を見つける事も嬉しい。これからの成長への期待にわくわくする。そして、いつの間にか名前を見る事が無くなっていた方が久しぶりに登場する事もある。これまた実に嬉しいものだ。
 待つ事久しかった上田吉一がとうとうパラに還ってきた。どうか圧倒的に多くの解答で帰還を祝福して頂きたい。
 上田作。比較的軽い作品ですが、氏の推敲の鑿の深さを味わってください。菅野作はいつもながらの人に優しい楽しめる作品。しかし、ゆめゆめ油断はなされませぬように。

上田吉一 詰パラ2011.4

棋譜ファイル

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