詰将棋つくってみた(173)
 課題36:結果発表(その1)

 中・長篇が多くて負担が大きかったせいでしょうか解答者は10名にとどまりました。
加藤さんのくるくるの解答者も来てくれないかなと期待したのですが、やはりまだまだつみき書店の認知度は低いのかもしれません。
 詰パラ読者でもない限り30手以上の中・長篇に手を出すのは躊躇してしまうかもしれません。近代将棋の休刊の影響はやはり限りなく大きかったと思います。
 並べてみると、アレッと言うほど易しい作品も多いのですけれどね。「長編詰将棋の世界」の連載も再開しなくてはなぁ……。

第1問 negitarou

正解
13金、11玉、21桂成、同玉、33桂不成、11玉、
21桂成、同玉、14桂、31玉、21龍、同玉、
22桂成まで13手詰

★27龍の利きを25桂・26桂が阻害しています。この2枚の桂を捌いていきたいのに、初手13金と打つところが味良いところです。まずは25桂を33桂と入れ替えて消し、さらにもう一度跳ねて21桂成に晴れて14桂と開き王手。龍捨てで締める辺り短篇創作の王道です。

negitarou 自作(桂馬で渋滞)
松崎一郎 ウォーミングアップに宜し。
空貴人 初手の金が最後まで活躍する印象
占魚亭 テンポがよく、桂跳ねが気持ちいい。
RINTARO 25桂の邪魔駒消去の趣向的味わい。
松澤成俊 配置がごちゃごちゃしておらず軽いまとめなのはgood
まつきち 21桂成のリフレイン。桂を使った繰返しはリズムが良い。
ぎょうざパン 33桂生の成立が上手いですね。最後に飛捨てが入った所も良かったです。
keima82 21の地点に桂、桂、竜と捨てる。特に竜捨てが入ったのが素晴らしいと思います。

第2問 松田圭市

正解
33飛成、同龍、43歩、同龍、24馬、33龍、
34桂、同銀、43歩、同銀、51銀不成まで11手詰

★筆者が第1番を11手と数えてしまい、その結果、手数順の出題が崩れてしまいました。不審に思われた方も多かったようで、御免なさい。
★52玉を許さないためには33飛成は派手ですが非常手段。同玉には45桂があります。これで攻方は43銀、同龍と43を塞ぎますが、また33が空いてしまいます。24馬には33龍の移動合がうまく、43歩が打歩詰になってしまっています。後は古典的に銀を呼び寄せて解決というナラティブでした。

ぎょうざパン 11手詰?不安です。
松崎一郎 移動合入ってるなぁ~。
RINTARO 何度数えても11手。33龍の繰り返しってことかな。
占魚亭 味のいい初手の飛成捨て。ブロック駒の銀を呼ぶ流れも良い。
まつきち 短手数で龍の翻弄を表現。(11手は誤解か? 不安が募る…汗)
松澤成俊 35飛だと初手がみえみえだが他の配置にすると余詰めではしかたあるまい
keima82 ▲43歩△同竜が2回。初手の竜捨てと6手目の移動限定合も奇麗に入りました。

第3問 keima82

正解
13飛、25玉、23飛成、16玉、13龍、14飛、
17歩、25玉、14龍、同玉、13飛、25玉、
23飛成まで13手詰

★使用駒7枚の簡素図式。
★13飛~23飛成で17歩が打歩詰。13龍と25への利きをなくすのが打開手段です。25玉と戻ると24龍~15龍です。14への間駒になりますが17歩、25玉に24龍を嫌って14飛合。17歩と置いてから14龍、同玉となると初形に比べて持駒の歩が17に移動した結果になっています。先打突歩詰と似た味わいの、不思議な手順でした。

松崎一郎 渋い!いい味出てる。
negitarou 六手目・金合だと早詰めですね。
ぎょうざパン 頭3手と尻3手が一緒なのですね。
keima82 自作。図面の奇麗さだけなら珍しく一番か。
RINTARO まさか最初の3手が再現されるとは思わなかった。
占魚亭 10手かけて歩を設置。洒落た手順で、打歩詰回避がアクセント。
空貴人 簡素な形から、盤上に歩が一枚増えて繰り返す手順に驚きました。
まつきち ちょっとあっけない感じもするがこの好形で局面の対比が味わえるのは驚き。

第4問 negitarou

正解
24金、同玉、34金、同玉、44金、24玉、
34金、同玉、33角成、同玉、34金、同玉、
64龍、33玉、44龍、42玉、52香成、同玉、
53龍、41玉、51龍まで21手詰

★五段目は桂馬が守備を固めているので豊富な持駒を使えるのは四段目のみ。4手進んだ局面で55金と66角を捌くのはミエミエですね。34金に42玉は51銀不成~52香成~62龍です。

松崎一郎 手数のわりに組み易し。
ぎょうざパン 44龍以下にもう1手何か欲しいですね。
RINTARO 11手目44金24玉34金なら尚良かった。
空貴人 龍を世に出すために、惜しげもなく駒を捨てる手順に面白み
まつきち 34に金の押売を繰り返す。収束もう一手あればさらに良かった。
占魚亭 下段に落とす収束が残念な感じ。「34龍、同玉」の展開で作ってほしかったなぁ。
negitarou 自作(テーマ・金の押し売り)、収束(19~21手目)がピシっと決まりませんでした。
松澤成俊 蛇足けずり44龍まででまとめたい。62銀 53香 21と ⇒31銀で余詰めあるかな?
keima82 5手目まで進んだ時点で▲55金と▲66角が邪魔駒なので捨てる。好みの問題かもしれませんが、収束の部分は△42歩等と塞いでしまって、15手詰にした方がシンプルな気もします。
★イロイロと要望が出ていますので、作者は収束の再考をお願いします!

「詰将棋つくってみた(173)
 課題36:結果発表(その1)」への3件のフィードバック

  1. 2問目、10手目で△同竜と回答してしまい、見当違いの短評書いてしまいました。失礼致しました。

    1. 皆様、短評をいただきありがとうございました。(コメント、遅くなりました)

      【第4問について】
      初期案では、21と(攻方)は31銀(攻方)でした。
      17手目で香捨てが入るのでまずまずかと思いましたが、蛇足に感じられる方が多かったみたいです・・

      ジャッジの井上さんも書いておられましたが、11手目から44金→34金の筋もあるんですね。

      1. (続きです)
        暗算でちょっと考えましたが、王様が右端に行った時に金が1枚足りなそう?とか、44金→34金を繰り返すと手順前後が発生しそう、とかなかなか悩ましいところです。

        ひとまず66の「角」を「馬」に変えてみようかと思います。

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