詰将棋つくってみた(116) 課題26:打歩誘致

課題26:打歩詰誘致の応手を含む詰将棋を作ってください。

課題18 打歩打開、課題19 打歩回避に続く打歩テーマの課題です。
今回は玉方の妙手を要求しています。

といっても本来打歩打開・回避・誘致は組み合わさって作品になる手筋です。「誘致」がテーマと言っても打歩詰でない局面から打歩詰の局面に至るという狭い状況を要求しているわけではありません。

詰棋めいと31号の湯村光造氏の歩詰手筋分類表の後半をご覧ください。
この表に含まれる応手が1つでも含まれていればOKとします。


例題 風みどり

24桂、同飛不成、23角、同飛、13歩、同飛、24桂まで7手詰

横田進一 詰パラ1962.2

42角、同角不成、53龍、同角、52歩、42玉、33銀左成まで7手詰

上の2つとも初形が既に打歩詰の局面ですが問題ありません。
2手目同(飛|角)成だと打歩詰の局面ではなく、不成だと打歩詰の局面になる。これで充分です。

上は一番平凡なB11手筋「玉方駒が成らないで取歩駒を作らせない」でした。

次にB21手筋「取歩駒の移動合で取歩駒をなくす」の例題を紹介しましょう。

若島正 解答選手権2012.3

14龍、24馬、同龍、44馬、同龍、64と、
65角、同飛不成、64龍、同飛、65角、同飛、
75歩、同飛、73銀成まで15手詰

持駒に歩があれば75歩、同馬、73銀成まで。
その歩を入手しようとする14龍に対し、取歩駒である馬2枚を捨ててしまうのがB21手筋です。
その後の64とはB42手筋(64歩ならこの駒が取歩駒になる)、65同飛不成はB11手筋です。

最後にB61手筋「詰方遮蔽駒を移動させて囲い駒の利き筋を生かす」の例題を紹介します。

有吉弘敏 詰パラ1982.7



36桂、13玉、14歩、同玉、15歩、同飛、
34飛、13玉、14歩、同飛、22角成、同玉、
55角、13玉、14飛、同玉、44飛、24角
同飛、13玉、22角打、同金、14歩、12玉、
22角成、同玉、13歩成、同玉、14飛、同玉、
24金まで31手詰

44飛に対し13玉ならば14歩が打てて詰む。
24角と捨合することによって55角の遮蔽駒である44飛を移動し次の14歩を打歩詰に誘致しているわけだ。

  • 手数制限はありません。
  • 未発表作に限ります。
  • 投稿先はkazemidori+kadai@gmail.com
  • 締切は1月30日(日)
  • Judgeは石黒誠一さんです

「未発表作」とあるけれどtwitterで流した作品はダメですかと質問がありました。
昨今はtwitterも既発表とする風潮ですが、つみき書店はそんなに厳しくしても仕方ないのでインプレッション3桁まではOKとします。(1000を超えていたら既発表扱い)

例題 風みどり

横田進一 詰パラ1962.2

若島正 解答選手権2012.3

有吉弘敏 詰パラ1982.7

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