新連載の企画を3つ考えました。
その第1弾がこれです。
と、言ってもオイラが解説をしようというのではありません。
オイラが解説してもらおうという企画です。
なにしろフェアリー用語の知識は20年間更新されていないことが判明しましたし、看寿賞選考委員を降りて7年。パラを丁寧に読むこともやらなくなりました。
いま、どのような言葉で詰将棋が語られているのか、ちーっともわかりません。
そこでオイラが知りたい言葉を書きますので、解説をコメントなりtwitterなりで教えてください。
twitterの場合は#詰将棋用語の最前線 とタグをつけてください。
論争する場合(^^)は、コメント欄でお願いします。(追い切れなくなるので)
今回は3つ。
森田手筋
いわゆる「取歩駒」の一生(初期位置から、打歩を取るまで)を考えると、次のような流れ図になる。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
①「取歩駒」が、駒台から盤上の初期位置へ、合駒として移動。(注:もちろん、このステップはない場合もある。)
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
②「取歩駒」が、盤上の初期位置から、打歩を取れる最終位置Xへ移動。(注:初期位置と最終位置が同じ場合もある。また、このステップでは、「攻方が取歩駒を取らない」ことが必要条件で、「取歩駒が成・不成の選択を行う」こともある。)
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
③「取歩駒」が打歩を取る。ここでケースは3つに分かれる。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
③A:「取歩駒」が最終位置から、そのまま打歩を取れる場合。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
③B:「取歩駒」の最終位置Xと打歩地点Yを結ぶ線上に、攻方あるいは受方の「遮断駒」がはさまっている場合。この場合は、「遮断駒」をその線上からどけてラインを開けることにより、打歩を取れるようになる。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
③C:「取歩駒」がピンされている場合。この場合には、ピン状態を解除(つまりアンピン)することによって、打歩が取れるようになる。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
そこで「森田手筋」の話に戻る。①の「取歩駒」を合駒で発生させるだけなら、いわゆる「森田」ではないような例は容易に作れる。(「森田」の初出以前にそういう例があるのを知っている人がいたら、図を貼ってください。)
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
オリジナルな「森田」は、ここに書いた①と③Cの組み合わせ。もちろん、これを狭義の「森田手筋」と定義してもかまわない。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
森田なの?という例の山田修司作と小峯秀夫作は、①と③Bの組み合わせ。もちろん、そういう組み合わせの新しさも発見なのです。
— Problem Paradise (@propara) September 27, 2014
- 「取歩駒」が、駒台から盤上の初期位置へ、合駒として移動。
- 「取歩駒」がピンされている場合。この場合には、ピン状態を解除(つまりアンピン)することによって、打歩が取れるようになる。
鈴川さんはアンピンの方法によって
・ノーマル森田
・ブルータス森田
と分類していましたね。
アンピンの方法として線駒を動かすのがノーマル森田だとすると、
玉を動かす山田修司作と小峯秀夫作は狭義の森田手筋とはいえないのか。
伏線として(つまりその手順を経由しなくても手の進行が可能)取歩駒を発生させたら「広義の森田手筋」としてもよいのかな。
若島手筋
#詰将棋用語の最前線https://t.co/ldkp97UtUt
— 桃燈 (@telnarn) August 16, 2020
なんか想定していた「若島手筋」と違う気がします。
高木手筋
#詰将棋用語の最前線https://t.co/W7P46dI2TP
— 桃燈 (@telnarn) August 16, 2020
#詰将棋用語の最前線https://t.co/XD8tD1MBpo
— 桃燈 (@telnarn) August 16, 2020
@ikiron @nanasimeijinn かつてのtweetを引用します。「平行なラインL1とL2があって、このラインのどちらかで合駒が1枚入手できるとき、最初に王手をかけるラインL1で中合または移動中合を行うのを高木手筋と呼ぶ。」
— Problem Paradise (@propara) May 30, 2014
平行なラインL1とL2があって、このラインのどちらかで合駒が1枚入手できるとき、最初に王手をかけるラインL1で中合または移動中合を行うのを高木手筋と呼ぶ。
冗談はよして、高木手筋の解説を。オリジナルとなった、高木秀次作(風ぐるま1955.9)の途中図。今98馬と王手したところ。http://t.co/UO1lPwXDMr
— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014
ここで玉方の応手を考える。
(1)現在のライン(98-54の斜め筋。これをL1とする)で合駒を打つ。たとえば87歩合、同馬、同金。
(2)ここから45玉、89馬と進んで、そのときのライン(89-45の斜め筋。これをL2とする)で合駒をする。たとえば78歩成、同馬、同香成。— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014
まとめると、L1かL2のどちらかのラインで、攻め方は合駒を1枚もらえるようになっている。
作意は、87金! L1で移動中合をする。この奇抜な筋を高木手筋と呼ぶことにしたわけ。http://t.co/AzqeS2Tfic— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014
前のラインで移動中合をタダでくれるんだったら、後のラインでもう1枚合駒をもらって、持駒が2枚に増えてしまうだけじゃないか、とそう思いませんでしたか? ところがそうならないのが、高木手筋の根本的な仕組み。
— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014
先の図から、87同馬、45玉と進んだ図をごらんください。馬の位置が98から87に変わっていることで、今度は後のラインで合駒をもらおうと思っても、78馬、同歩成となるだけで無意味。これが高木秀次が開発した仕掛けなのです。http://t.co/AzqeS2Tfic
— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014
Tweetこれを移動中合ではなく、ふつうの中合でやろうとすると、実は「8段目以上には桂を打てない」という禁則を利用するしかありません。それが第2号局の拙作(2009.3解答選手権)。http://t.co/IhtCt1a3NV
— Problem Paradise (@propara) May 31, 2014