すなどけい 松田圭市 北海道IT出版 2012.8.31初版 2012.9.28第2版
この本は出版されたときにレビューを書いた。
しかし10年近く前の話だからもう一度書いてもかまわないだろう。
作者ご本人がこの頁を読んでくれているので書きにくいが、この作家の短編のセンスは抜群だ。
最新流行のテーマ創作ではないのだが、キラリと光る狙いを、現代的な好形で表現する。
決して難しくはないが、初心向きでもない。
〇〇賞受賞といった派手な肩書きは持っていないが、実はもっとも需要が多い、即ちファンが大勢ついてしかるべき作風だと考えている。
これ、決して私だけの感想ではない。
先日遊びに来たKさんも「松田圭市は上手い」と誉めていた。
また若い人が書いている『青い鳥2020』を読んでいたら、お勧めの作品集に『すなどけい』が、好きな作家にも松田圭市の名前があがっていた。
本書は私は3冊持っていたので、1冊は残して2冊を古書で販売したらあっという間に売切れた。
やはり隠れた人気作家なのだ。