以前も書いたことあるネタだけれど、新しい読者もいるだろうから良いと云うことで!
笑う老人の馬
「人間万事塞翁が馬」の塞翁は「北叟(ほくそう)」のことで「ほくそ笑む」の北叟さんと同一人物だそうだ。
(もちろん北方民族の襲来に備える北部の要塞の老人という意味だから固有名詞ではないかもしれないが)
『淮南子』を読んだことはないので確認した訳ではないけれど『日国』を信じよう。
ということは「ほくそ笑む」は「その事が喜ぶべきことか憂うべきことかわからないのだから静かに少しだけ笑う」という意味だろうが、誤解して使われていることが多い。ネットで調べても堂々と
物事が思い通りになり、一人ひそかに笑う。
などと書かれている。
最近の子ども達はなんでもネットで検索して勉強するので、もうそろそろ元の意味では使えなくなるだろう。
へそ曲がりなオイラは積極的に使っていかねば。
例えばこんな風に…
見事志望校に合格した皆さん。そして不合格だった皆さん。
合格も不合格も幸運とか不運といった類いのものではありません。
うっかり実力以上の学校に合格してしまったために入学してから地獄を見る人もいます。
意に染まぬ学校に進学したけれど、そこで素晴らしい出会いをし大きく伸びる人もいます。
合格・不合格は事実に過ぎず、それを「幸運だった」とか「不運だった」ことにするのは、これからの皆さんの行動にかかっている訳です。
ですから今することは何か。
そうです。ほくそ笑みましょう!
黄金のロバの耳
昔プリギュアという国が内乱で乱れていたとき、たまたまそこに車で通りがかった百姓が神託のおかげで王に祭り上げられ国を治めることになった。この車を奉納して縛りつけた結び目が後世にアレクサンドロス大王が刀で断ち切ることになるゴルディアスの結び目である。
このゴルディアスの息子がミダース。
手で触れたものがすべて黄金になってしまうが、食べ物まで黄金になってしまい空腹に苦しむ物語の主人公だ。(子どもの頃、なんで誰か別の人に食べさせてもらわないんだろうと思ったっけ)
そして正直に音楽の審判をしたのにパンに負けて怒ったアポロンに耳をロバの耳に変えられてしまう不幸な物語の主人公でもある。(権力者には忖度しろという教え!)
この耳を隠すために被った帽子がフリジア帽。のちにローマでは解放奴隷の帽子となり、フランス革命では自由への解放の象徴として使われたそうだ。(ドラクロワの絵が日本に来たとき物凄い行列を耐えて見に行ったけど、マリアンヌの帽子は本当にフリジア帽なのかな)今はミトラス教からの縁でサンタクロスが被っているらしい。
そしてミダースの息子のリテュエルセス王はヘラクレスに退治されてしまう。
どうも悲しい話が多いが、プリギュアは古代アナトリア(現トルコ)の国らしい。
ギリシャからは田舎者と馬鹿にされていたのかもしれない。
トロイ戦争ではトロイを支援したらしいから敵国という感じか。
「杞憂」みたいに外国人を馬鹿にする話だったら、子ども達に伝えずに闇に葬った方が良い話なのかもしれない。
ゾロアスターかく語りき
ついこないだクイーンの映画を観た頃、やたらとゾロアスター教の話が目についた。
そのときニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』のツァラトゥストラはゾロアスターのことだと知った。
そのとき、何冊か本を買ったんだけれど読まないうちに何処かに埋もれてしまった。
もちろんニーチェも読んでいない。Wikipediaによると売れなくて第4部は私家版を40部作っただけとかあったけど、なんでそんなに有名になったんだろ。
とにかく読んでいないので「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」という諺を思い出したことぐらいしか書くことがない。
最近ギリシャ神話のことを書くことが多いが、外人や外神の名前は自己流でなるべく短く書いている。
そういえば最近はアレクサンダーではなくアレクサンドロスだし、シーザーではなくカエサルだ。ユークリッドもエウクレイデスと書かれることが多い気がする。でも、どっちにしても元の発音とはかけ離れているんだろうな。
ラッキーなノート
これは最近知って驚いた。twitterでは皆知っているようだったから知らなかったのは俺だけか?
でも、別に秘密にする必要もなさそうだしどうなんだろう。
そして誰もが化身だった
同一神物といえばヒンズー教のヴィシュヌが断トツ一位でしょうか。
とにかく化身の数が多い。
有名どころではナラシンハ(ライオンマン。強い)、ラーマ(ラーマーヤナの主人公。シータの旦那で拐かされたシータを助け出す)、クリシュナ(マハーバーラタの主人公)。
そしてブッダもヴィシュヌの25ある化身の24番目のものだという。
ヒンズー教、おもしろそうだが、話が皆長いので読むのは大変なんだよな。
「この二人が同一人物」で面白いの知っていたら教えてください。
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「この二人が同一人物」というのとは違うのですが、これに近い話でぼくが思い出すのはヘップバーンとヘボンが原語では同じ綴りということです。あのオードリー・ヘップバーンとヘボン式ローマ字の発案者のヘボン博士が、同じHEPBURNの読み方の違いとは気が付かないですよね。1文字ずつ日本式に読むとヘップバーン、綴りを離れて英米人の発音を日本語に移すとヘボンに近いということなんでしょうね。人名ではありませんが、アイロンとアイアンみたいなものでしょうか。
ヘップバーンはローマと大いに関係がありますが、もちろん単なる偶然です。
なるほど。
「ローマの休日」いいですよね。
「アイアンマン」はかっこいいけど「アイロンマン」だとイメージ崩れますね。
益々話は離れてしまうのですが、香港・卓球はホンコン・ピンポンなのにキングコングはどうしてキンコンではないのだろうというのを思い出しました。