詰将棋創作チョー入門(14) 第2回三手詰祭:結果発表(その1)

第2回目の三手詰祭。
71問を一気に出題しました。

まだ解いていない!という方は下のリンクから印刷用pdfをダウンロードしてください。

印刷用pdfつくりました⇒三手詰祭2.pdf

◇今回は予想通りたくさん衝突事故が起こっています。飛車より角の方が捨て方のパターンが少ないのでしょうか。
◇お気に入り投票の数は★で表しています。

第1問 風みどり

正解
31角成、同玉、32銀打まで3手詰

玉を呼び込む捨駒。この収束、小川悦勇作の傑作がある。★★

占魚亭 成り捨てて頭銀。
まつきち 詰上り「1」に好感。
N.Yama 角でうまく玉をおびき寄せました。
松崎一郎 紛れもなく三手の詰みです。詰め上りⅠ番です。

第2問 風みどり

正解
13角、同飛、32金まで3手詰

線駒のラインを交差させて飛車の利きを消す。22合駒で32金まで。結果的に飛車に取られて利きが消えることになる。★

占魚亭 打ち捨てて頭金。
N.Yama 角で飛車の効きをそらすことができました。
まつきち 飛車の利きを逸らす角捨ての基本形。この後次々とアレンジが出現(笑)

第3問 風みどり

正解
27馬、同玉、28金まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。馬は強力なので逃げられても押し潰せる。逆にいえば36馬では逃げられる。★

negitarou 初手・3六馬だと不詰。
占魚亭 馬を捨てて銀の腹に呼ぶ。
N.Yama 盤上の駒同士うまい具合に効いていました。
まつきち 最もコンパクトな構図(水平・垂直移動は駒増加)

第4問 奥鳥羽生

正解
93角、同飛、38馬まで3手詰

可成地帯から王手するための限定打。そこに飛車の利きがあるので結果的に飛車の利きを逸らすことになる。57角では48歩合で不詰。5枚で実現は最小値。★

占魚亭 期待通りの最遠打。
山城正樹 奥鳥羽生さんは限定打が得意ですね。
まつきち 可成地点からの角遠打で飛車を動かす基本形。
keima82 唯一角が成れる場所への限定打。この後同じネタが何問も登場。

第5問 風みどり

正解
12角、同金、24金まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。なのに作意は同金にしたのは同玉、22金まででは42馬が遊ぶから。解答はどちらでも正解。14玉、15金まででも正解。

占魚亭 34へは行かせない。
まつきち 金の裏から角捨て。逆算したくなる収束。

第6問 風みどり

正解
14角、同龍、33桂まで3手詰

◇線駒のラインを交差させて飛車の利きを消す。第2番の13角を14角にしたもので原理は全く同じ。結果的に龍に取られて利きが消えることになる。

占魚亭 受方龍を三段目から移動させる。
まつきち 2番のアレンジ。4段目に誘って桂吊し。

第7問 松田圭市

正解
11角成、同玉、33馬まで3手詰

◇角をバッテリーのフロントピースに使用。10通りの移動位置に成/生をかけて20通りの選択肢。正解は一番平凡な一手だった。飛角図式にまとめたのがペテランの味。(誤植ではない)

まつきち 飛角図式で表現してみた。
占魚亭 32龍を取らせないためには両王手しかない。

第8問 松田圭市

正解
11角成、同玉、12金まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。32玉でも馬の腕の長さが生かされて33金まで。

占魚亭 13歩の顔を立てる。
まつきち 11角成には郷愁を覚える。

第9問 松田圭市

正解
13角、同飛、32角成まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。同玉ならば33飛成まで駒余り。

占魚亭 31飛を取らせない。
まつきち 13角は気持ちの良い捨駒。
keima82 2手目の取り駒と、変化処理が1つの配置(33飛)のみでできているのが上手い。

第10問 羽毛布団

正解
14角、同飛、33龍まで3手詰

◇線駒のラインを交差させて飛車の利きを消す捨駒と省略してもそろそろ良かろう。31玉なら41龍という変化に角の腕の長さが活かされている。

占魚亭 受方飛を三段目から移動させる。
まつきち 2番の仲間。33龍の詰上りに背筋が伸びる。41歩が巧配置。(相変わらず暖かそうなペンネーム 笑)

第11問 奥鳥羽生

正解
49角、同龍、36龍まで3手詰

◇線駒のラインを交差させる捨駒と略しても良いかな。第10問を90度回転させた形。ただし27への合駒の変化もあるのが異なる所。この場合は14龍まで。ということはラインを交差させると同時に逃げ道を塞ぐ目的だといえる。

negitarou 玉方・龍を横に移動させる。
占魚亭 受方龍を3筋から移動させる。
まつきち 2番の仲間。遠打感が出ている。
keima82 6番、10番と似たような意味ですが、本問が一番見えづらかったです。

第12問 奥鳥羽生

正解
39角、同龍、27龍まで3手詰

攻方駒が入る余地を残すための以遠打。28角では18玉で逃げられる。39角なら18玉には28龍で詰む。結果的に守備駒を動かす効果を得た。

negitarou 玉方・龍を縦に移動させる。
まつきち 2番の仲間。2方向から打てる形にしたのがミソ。
占魚亭 受方龍の27地点への利きを消す。35角は18玉でダメ。

第13問 風みどり

正解
13角、同龍、69龍まで3手詰

◇可成地帯から王手するための限定打。67玉に57角成とすることが必要。龍を直角方向に2枚とも大きく動かすことで視覚効果を狙っている。★★

まつきち 4番の仲間。
山城正樹 馬は偉大ですね。
keima82 成れる場所への限定打
占魚亭 受方竜を釣る最遠打(その1)。
natemomi なかなか解けず、後回しにしてようやく解けたので印象に残っています。

第14問 奥鳥羽生

正解
67角、同龍、48龍まで3手詰

線駒の利きを遮るための限定打で逃げ道を塞ぐ。
 76角では59玉、86角、77歩合で不詰。
 67角は47龍の利きを遮っているので、59玉には86角までの詰みとなる。
◇結果的に守備駒を移動する効果を得る。★★★

山城正樹 龍の利きをシャットアウト。
奥鳥羽生 無頓着 最終余詰 構い無し
keima82 58角がちらつきますが、竜の横効きを消す67が正解。
占魚亭 受方龍の48地点への利きを消す。59玉は86角まで。
高橋美鈴 初手を同龍と取れば簡単ですが、逃げられたらどうなんだろうと考えました。
まつきち 67角は飛車の利きを逸らすという意味では2番の仲間ともいえるが、86角と引く手への準備なので、奥行きを感じる。

第15問 風みどり

正解
44角、同飛、56角成まで3手詰

◇線駒の利きを遮るための限定打ただし短打。65玉の逃げには32角成まで。LPSAの「日めくり詰め将棋カレンダー」に向けて作った作品。★★★

占魚亭 受方飛を六段目から移動させる。
貴棋 14と似てるが、辺を使って無い分評価○。
まつきち 14番の仲間(笑)。こちらは32角成が含み。
高橋美鈴 初手を65玉とにげられたら、32角成とする。
山城正樹 14番と趣向が似ています。こういう作品好きです。
keima82 14番と同様、変化に備えて相手大駒を遮蔽するための限定打。このネタも今回多かったですね。

第16問 negitarou

正解
22角、同角、23桂まで3手詰

◇逃げ道を塞ぐ捨駒。一見22は24今日の利きで塞がって見えるのがミソ。持駒の角は金でも銀でも同じだが、33角(同桂で失敗)や44角(33歩合で失敗)の余地を作ったということ。★

占魚亭 穴熊を作る。
N.Yama 分かりやすかったです。
まつきち 穴熊攻略の定番(笑)。22の塞ぎ方は色々ありそう。

第17問 奥鳥羽生

正解
41角、同玉、42金まで3手詰

◇玉を呼び込む捨駒。

占魚亭 23へは行かせない。
まつきち 5番と同様、収束の定番。
奥鳥羽生 こんじょわる(根性悪) 窺える歩の 配置かな

第18問 風みどり

正解
31角、同飛、52金まで3手詰

◇第17番とソックリ。64角、53飛、52金、31玉、53角成の紛れ筋を詰まないようにするためにここまで右辺を空ける必要がありました。奥鳥さんは一気に反転させて32玉配置で実現しています。うまいですね。

まつきち 17番の裏番組。
占魚亭 53へは行かせない。
奥鳥羽生 こんじょよし(根性良) 窺える歩の 配置かな
keima82 17番とほぼネタかぶりで並んでて笑いました。64角には移動合で逃れるところも全く同じなのが凄い。

第19問 奥鳥羽生

正解
13角、同桂、21金まで3手詰

◇逃げ道を塞ぐ捨駒。結果的に占有を解除する効果を得た。同馬の場合は守備駒を移動する効果を得たということ。

まつきち 13角の焦点捨ては好感触。
占魚亭 受方馬の32地点への利きを消す。同桂は21金まで。

第20問 松田圭市

正解
55角、同飛、22とまで3手詰

◇課題を知っている人には瞬殺される作品。こんな双玉の使い方もあるのかと勉強になった。逃げ道を塞ぐ捨駒(?)が守備駒移動の効果を得たと考えたけど(12とには32玉と逃げられる)作意で32合駒だったら同角成だと変長なので12とまでだから、この分析でいいんだと思う。

占魚亭 受方飛を2筋から移動させる。
まつきち 駒数節約のための双玉利用方法。

続きは明日!

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