詰将棋つくってみた(149) 課題31:結果発表(その4)

つづきです。
今日は何番までいけるかな!?

第18問 RINTARO

正解
22銀、同玉、52飛、32金、同飛成、同玉、
54角、43銀、44桂、42玉、52金、同銀、
同桂成、同玉、43金、61玉、52銀、62玉、
51銀不成、61玉、62歩、51玉、53香、62玉、
52香成まで25手詰

松崎一郎 合駒は何かわくわくする。
松澤成俊 7種持ち駒の無仕掛けで手順もまとまっている好作
竹中健一 これは定番の筋で似たような作品がいろいろありそうに思いました。
占魚亭 穴から出して軸となる角を設置したら、後はスラスラ。3手目に注意。

★持駒七種と準桂香図式・無仕掛図式を組合わせた図。
★初手は角・金・銀のいずれかですが、金は残しておきたいし角も強力ですから手掛かりをつけるのに必要な予感がするので銀を捨ててみたい。
★飛車を打つ形だが42からではなく52から打つのが定番の攻め。32合に31角、同玉、42金以下の攻めをみている。したがって間駒は42に利かせるために飛車か金。これはペンディングにしておいて同飛成、同玉。
★54角、43合、44桂と攻めるのが自然だろう。間駒せずに41玉と逃げるのは持駒飛金桂香歩でも金2桂香歩でも53桂と打てばあとは並べ詰みだ。間駒も斜め後ろに効かせる必要があるから角か銀。ここで先の間駒が飛車だったら桂を打つ前に52飛と打てて(少し)早い。
★これで持駒金金桂香歩に確定。後は間駒が角か銀の確定のみだ。正解は銀なので角から片付けよう。
★43角合だと44桂、42玉、52金、同角、32角成、51玉、52桂成、54香以下23手駒余り。64歩はこの変化のための駒だろう。
★作意は銀合で52金、同銀に同桂成と喰ってしまう。あとは上から押さえ付けていく収束だ。
★手順に飛躍したものはないが、スッキリとまとめ上げる力量は流石だと感心する。

第19問 はせがわ ゆ

正解
33桂、42玉、44飛右、43銀、41桂成、32玉、
42成桂、同玉、34桂、32玉、22桂成、同玉、
13歩成、31玉、32歩、同玉、24桂、42玉、
34桂、33玉、32桂成、同玉、52飛成、同銀、
42飛成、21玉、22龍まで27手詰

占魚亭 巧みな桂捌き。
松澤成俊 最後に切れの良い手が出るのは好感触
竹中健一 初見は詰みそうにないように見えるが、3手目まで進むと結構詰みやすいことに気づく。派手な手はないがうまく手を繋いだという印象。

★持駒桂4枚だが2枚の飛車が玉を挟んでいる初形。桂を打ったら逃がしてしまいそう。かといって44飛右では42歩合ぐらいで駄目そうだ。仕方なく33桂と打つ。5筋の飛車を成らせたら簡単に詰むので42玉だ。結局44飛右とせざるを得ない。
★今度は歩合では41桂成、33玉、34飛で簡単だ。斜めに利かせる角金銀の間駒と分かる。金合は強力すぎるので34桂、33玉、43飛成、同玉、44金と抑えて簡単。角銀はペンディングして進めよう。
★34桂と打つ一手に見えるが、32玉、22桂成、同玉、13歩成、同玉で失敗図。

★このとき33桂が邪魔駒になっていて43飛成が王手にならない。そこで43銀合の後打ったばかりの33桂を原型消去する玄妙な手順が出現する。41桂成、32玉、42成桂、同玉だ。
★従って作意手順では13歩成を同玉と取れず31玉と逃げることになる。ここであわてて51飛成を急がず、32歩、同玉、24桂と新たな拠点を設けるのが寄せのコツ。31玉には今度こそ51飛成から23桂なので42玉と古巣に舞い戻ってくるが、この局面で43の間駒が角だったら切って21角がある。これで4手目の間駒は銀だと確定した。
★以下は易しい収束だが、52飛成と見得が切られるとは驚きで解答者の心をわしづかみにしたに違いない。

31手詰~

第20問 negitarou

正解
63桂、42玉、54桂、31玉、23桂、22玉、
14桂、12玉、11桂成、同玉、22桂成、同玉、
23銀成、31玉、21角成、41玉、32成銀、52玉、
42成銀、同飛、同桂成、同玉、32飛、43玉、
35飛成、52玉、55龍、42玉、53龍、41玉、
51龍まで31手詰

占魚亭 スラスラ軽快。
松崎一郎 スイッチバックが面白い。
松澤成俊 なんとも評しようがない感じゴメン
negitarou 自作。9手目~11手目の手順が気に入っています。
竹中健一 難解かと思ったけど意外とシンプルに捌いていきましたね。初手に打った桂も捌きたかったけどそれは贅沢な悩みでしょうか?

★絶対手が延々と続く。最近は使われなくなったけれどパラではこれを絶対手の連続を略して絶連といったっけ。まぁ所詮、詰将棋は絶連でなければ不完全作なんだけどね。
★4枚の桂を連続して打つしかない局面で、右上まで追い込んでしまった。これで終わってしまったら左側の配置はどうなるのと心配になる。ところが進めていくと23銀成に31玉と戻って、あぁなるほどこれで左辺に還っていくのかと安心する。
★飛車を清算してなんだか局面が広くなる。最後61桂成としたほうが最初に打った桂の顔が立つかな。63桂が最後に役立ったのでギリギリセーフという所か。
★ところで25手目、作意は35飛成だが実はこの飛成の位置は限定ではない。36でも39でも詰む。厳密には余詰だ。作者には単行本収録までに修正図の作成をお願いしたい。

第21問 本間晨一

正解
51角成、43玉、44銀、54玉、55銀打、同成香、
同銀、65玉、66銀打、同成香、同銀、76玉、
77銀打、同成香、同銀、87玉、88金、同成香、
同銀、86玉、77角成、75玉、76香、64玉、
65香、同玉、67香、54玉、56香、43玉、
33とまで31手詰

★このような初形を見つけたら手数にかかわらず易しい作品であることが結構あるのでパスしないで挑戦してみることをお薦めする。

松崎一郎 くるくると楽しい。
★加藤徹さんの「おもちゃ箱」というサイトではくるくるおもちゃ箱というコーナーがあり、このような易しくて楽しい趣向作をたくさん展示してある。もし知らなかったら遊びに行ってください。

松澤成俊 ついもう半往復期待してしまう
占魚亭 楽しい軽趣向作。67香のタイミングに注意。
竹中健一 狙いがシンプル。取った香の使い方も分かりやすくて良かったです。もう少し往復できると良いけど、持駒趣向の条件では仕方ないでしょうね。

★手順は特に解説が必要な所はない。並べていただければ納得いただけるはず。
★入手した4香をやはり趣向的に消費できたらとは……どうしても思いますよね。

第22問 本間晨一

正解
87銀、79玉、69金、同玉、67龍、68馬、
58銀、79玉、69金、89玉、79金打、同飛成、
同金、同馬、78銀、同馬、83飛、88馬、
79金、98玉、88金、同角成、同飛成、同玉、
79角、89玉、87龍、79玉、97角、68玉、
57龍、78玉、67龍、89玉、87龍、99玉、
88龍まで37手詰

松澤成俊 むずかしいが面白みはあまり感じられない
占魚亭 龍の威を借りつつ強力な守備陣を堅実に消していく。
竹中健一 変化を読むのが大変。作意手順も78銀~83飛などちょっと見えにくかった。

★21番とうってかわってこれはいかにも難しそうな図。解答も詰パラの解答王の3方からしかいただけなかった。実際に変化もあり難しい。
★初手87銀に同馬は69金、同玉、67龍、79玉、68銀、88玉、89金で逃げても75歩が逃げ道を塞いでいるので詰み。
★作意は79玉と逃げるがそれでも69金から同様に攻める。67龍に68金合は78銀打と左から攻めて59玉に57龍でもう持駒に金が無いので詰む。(あれば58金打とできるのだが)そこで68馬の移動合となる。
★そこから58銀~69金~79金打と攻めるのが実戦的というか力強いというかこのような守備駒を精算する筋の詰将棋はどうも苦手だ。で次の局面になり諦める。

★ここから78銀~83飛で詰むとは驚き。間駒には78龍から23角があった。以下は守備駒を全部剥がして収束。79角の捨駒もありスッキリと片付いたのは見事だ。
★ところで冒頭の頭2手はいかにも持駒金4にするための手だ。もしかしたら原図は下図なのではないか。

★課題には適合しないが、単行本に収録する際にはこちらの図を(余詰が無ければ)収録したいと思う。
作者の意向を伺いたい。

※今日はここまで!難しいのが多かったので頑張ったと言ってください。

「詰将棋つくってみた(149) 課題31:結果発表(その4)」への2件のフィードバック

  1. 記念品届きました、ありがとうございました。(報告、遅くなりました)

    【第20問】の25手目の余詰ですが、全く気付いておりませんでした。
    解図して修正作にチャレンジしてみます!

    1. 修正図よろしくお願いします。
      『詰将棋つくってみた2023』の製作は来年になりますから締切はまだまだ先ですが。

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