箪笥の奥でみつけました古図式を不定期ですが紹介させていただいております。今回の図は従来「不詰」「15歩攻脱落か」といわれていたものです。
43歩は初手44角の余詰に対処した配置であろうというのが従来の見解でした。しかし、15歩では11角以下の三手詰。あまりにも初心詰であり、小生は疑念を抱いておりました。
先日バックナンバーを読んだ際に田宮大兄の「光角の旅」見つけ、ついに長いこと抱いていた謎が解けました。この図の角は光角なのです。なお、光角とは盤端でキキが反射する角のことです。
32金、23玉、78角まで3手詰。
43歩の配置は、初手より32角成、同玉、87角、33玉、34金以下の余詰に対処した駒だったのです。一枚の角による両王手は近代詰将棋では味わえない古き良き趣ですね。
追伸:「将棋図巧化」は「しょうぎずっこけ」と読みます。
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