今回は2004年に発表された作品を並べる。
と書いてから調べてみたが、2004年には香剥がしが見つからない。
代わりに2003年にもう1作見つかった。
杉山正 「明日香」近代将棋2003.11
小駒図式で趣向作を創作する杉山正。
本作は香と成桂の複合剥がしを小駒図式で実現させて見せた。
其の弐で紹介した山本将一作と違うのは、香を直接成桂と交換するのではなく、香は退路封鎖に使い、持駒の歩で成桂を剥がすところ。
続いて2005年を探してみたが、この年も見つからず。
(見落としがあったら教えてください)
2006年になって3作見つかった。
1作紹介して、残り2作は次回とする。
小林敏樹「浜千鳥」詰パラ2006.03
短編専門作家と思われている小林敏樹。
自分でも「7手詰の最後の3手を収束という」という用語感覚を発揮しているが、実は長編も作っている。
しかもそれがご覧のように傑作だ。
変化のために銀を38と36に置き換える。(変化は棋譜に入れておいたが36に置くのは55馬に35玉と逃がさないため)
その銀が成香をついばみにいくのが可愛い。