風みどり のすべての投稿

つみき書店の店長です。

二流作家のメンタルヘルス(3)

T「7手詰めは10枚以内で作ること」
K「10枚は厳しいです。せめて盤面10枚以内で許してください」
T「仕方ないね」

このように妻木師匠からも半分諦められた風みどりは盤面10枚で創作を続けていましたが,ある日使用駒6枚の図を得ることができたのです。

易しい7手詰なので解は省略します。

手順に新味はないので専門誌に投稿はしませんでしたが,WEBでは公開していました。
桂馬の配置もきっちりしていてお気に入りの作品です。

ある日,「Limit 7」の収録作を選定するために10000局の候補作を延々と並べていた時です。

湯村光造 近代将棋1987.11

こ,これは…。うわさに聞く同一図

自作中唯一の使用駒7枚以下の作品で作品集にも収録したいと思っていた作品なのに!!……と心が折れそうになった時は次の呪文を唱えよう。

一流作家とぶつかるのは
作図力アップの証


もちろん湯村作は「Limit 7」に収録させてもらいました。
オイラが解説を書いてめちゃくちゃ褒めました。自作でないのなら遠慮なく褒められる。
飯尾さんが解説書いてるところに1作だけオイラの解説が紛れ込んでいるのはそういう理由でございます。

私家版詰将棋解答選手権に挑戦(7)

今日もつみき書店は休業日なので、宿題になっていた私家版詰将棋解答選手権に挑戦する。
(家族からみたらいつもとやってることは同じ)

最初は泉さん。

https://twitter.com/smallsetminus/status/1248241898034098178?s=20

以下ネタバレ注意!
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私家版詰将棋解答選手権に挑戦(6)

今日は土曜日でつみき書店は休業日。
普通に詰将棋で遊ぼう。

ここんとこ成績が悪いので今日は工夫をしてみました。

お酒を用意して、飲みながら解く。

休みの日だし。よろしいかなと。

普段は全然詰将棋が解けない風みどりですが、不思議なくらい詰将棋が解けるときもあるんです。

1番目は小林敏樹と酒飲みながら解くとき。
2番目は詰将棋解答選手権に出場しているときです。

アルコールが少し入った方が、頭の回転がスムーズになることってありますよね。
眠くなるときもありますが。

さて、今回は武島さん。
https://twitter.com/sokaku_ohashi/status/1248587892026269696?s=20

ここから先はモロにネタバレなので、未挑戦の方は解いてから読みましょう。
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詰将棋入門(24) 龍鋸

前田三桂 詰将棋第一部集第1番 1937.1

この連載では既に三代宗看の馬鋸を2局、紹介した。

馬ノコと対になるのが龍ノコだ。

作者は「へたの横槍」で有名な前田三桂。
龍鋸第1号として発表されたが、後に久留島喜内に龍鋸作品があることが発見された。

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詰棋書紹介(5) 将棋紫雲英図式

詰将棋を創るモチベーションというのは、人によってそれぞれ違うのは当然だ。
だから解いたときに受け取るメッセージも様々だ。

「どうだ難しいだろう!」という詰将棋はパスしたい。(解けないから)
「どうだ凄いだろう!」という詰将棋は嫌いではないが、解いたら「凄いなぁ」と思う。
小西逸生の詰将棋はどちらでもない。
解いた後に「いいなぁ。これ」と感じるのだ。
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詰将棋入門(23) 塚田少年の初入選作

塚田銀波 将棋月報 1926.12

塚田少年と書いて通じるだろうか。
塚田恵梨花ではないのはもちろん、塚田泰明でもない。

塚田正夫実力制第二代名人のことである。

近代将棋誌(休刊中)の「塚田賞」の塚田だ。

その塚田名人が12歳の初入選作だそうである。
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